テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
リト(攻)×テツ(受)の死ネタ
めっちゃ長いからむちゃくちゃスクロール大変
あとあんま納得してへん
地雷、苦手な人はご帰宅願うぜ
名前伏せない、ものによっちゃHする(今回はせん)
直接的な表現はあんまり入れてないけど、人によってはちょっとグロい………かな???
ほな、↓
___________________________________
轟々と鳴り響く荒れた空の音。雷鳴と大きな雨音が彼の心を表すに等しいものだった。
あまりの雨の強さに、夕焼け色の瞳から溢れる雫が涙なのかも分からないほどだった。
rt「テツッ…!テツ……!!!」
tt「あは、は…_」
tt「なか、ないでよりとくん…ゲホッ、__」
rt「喋んなッ…!意識保っとくのに力入れとけ!!!」
tt「ご、めんね……」
rt「謝ってる暇あったら意識保てって!!」
tt「___…ヒューッ、…ね、ぇ…りとくん_」
rt「ッ…なに、…」
tt「ぼく、ね…__りとくんのこと…ゲホッ、だいすき…だ、よ……_____」
rt「は、…__?」
rt「おいテツ!!テツ!!!」
rt「おいッ……お前ッ…」
rt「言うだけ言って置いてくなよ……」
rt「テツ………………」
轟々と、まだ鳴り止まない雨と雷。
彼の心はそれだけでは表せないのかもしれない。
mn「……テツ…」
突然の同期の死。
同じく同期である緋八マナや赤城ウェンも宇佐美リト同様だいぶ心に来ているようだった。
mn「__…アイツ、残機あるからって突っ込んで行くな言うたのに…グスッ、… 」
wn「…そうだねぇ」
rt「………」
wn「……そんなに暗い顔してたらテツに怒られちゃうよー?」
rt「……………おう……」
mn「…リト………」
絶対的正義、佐伯イッテツ。
彼が生きていた頃、同じく同期にしてヒーローの宇佐美リトと恋人の関係にあった。
傍から見ても仲の良いと言える関係を築いており、双方とも周りも呆れるくらいに惚れあっていた。
そんな中での佐伯イッテツの突然の死。
ヒーローならば危険な現場に行き、市民を命をかけて守るのが仕事である。
絶対的正義を掲げているからこそ、彼は命を決して無駄になどしない。
それは彼の命に変えてもだ。
ヒーローの仕事をしていると、不慮の事故や敵組織に殺されてしまったりとすることがあるだろう。
しかし、佐伯イッテツは違った。
彼には”残機”というものがある。
だからこそ、彼の恋人である宇佐美リトは油断した。
なぜか心の中で死なないと思っていたのだ。
残機を使い切ってしまえば消えてしまう命だった。
佐伯イッテツは、ヒーローとしての仕事を全うし、眠りについたのだ。
それでは残された命はどうだろうか。
恋人である宇佐美リトは、最愛の人を無くし完璧に疲弊しきってしまっていた。
ふらふらと外へ歩き出す。
佐伯イッテツが死んでから何ヶ月がが過ぎた。
死んでしまってからというもの、宇佐美リトは変わってしまった。いや、変わらねばならなくなってしまっていた。
任務がある時以外は外へ出ず、任務にも顔を出す頻度が下がっていた。
外へ出ないから髪は伸び、目の下のクマは酷くなっていくばかり。
今のこの状態はテツに見せれないなぁ、と懐かしい感情に浸りながらスマホのアルバムを見返す。
キラキラと笑顔な彼を見ると、瞬く間に涙が溢れ出す。でも、見ていないと気がおかしくなってしまいそうだった。
冷蔵庫を開き、中に何も無いことに気づく。
rt「……買いに、…いかねーと……」
重い足を踏み出し、玄関のドアを開ける。あたりはすっかり暗くなっており、人の気配など全くなかった。
コンビニへ着くと、軽い食べ物を何個か手に取った。
店員「レジ袋はお付けしますか?」
rt「…大丈夫です」
店員「分かりました」
…あ、タバコ…………
興味本位。ただの興味本位。
テツの匂いを忘れないように。
rt「……すいません」
rt「このタバコも1つ貰えますか…」
俺はポケットに入れていたテツが持っていた吸い終わったであろう空箱を取り出す。
忘れたくないからって毎日持ち歩いていた。
店員「あー、これですね。分かりました」
店員「では以上で1570円になります」
店員「ありがとうございましたー」
買い物を済ませ、そそくさとテツと住んでいた家へと帰る。
買ったものを机に置き、タバコの箱を持ちベランダへ出る。
ベランダでは撫でるような優しい風が吹いていた。
テツが使っていたライターを取り、タバコに火をつける。
肺いっぱいに煙を吸い込み、吐き出す。
rt「_____……にが……」
何度も吸って吐いてを繰り返し、火の灯ったタバコを押し消した。
こんなもので懐かしさを思い出すなんてな。
タバコの煙を吸ったって、この寂しさと虚しさ、愛おしさは消えないというのに。
tt「___…あーあ、こんなんなっちゃって」
突然、右の方から懐かしい声が聞こえる。
ばっと振り返ると、ベランダのフェンスの上に座っている愛しい彼がいた。
rt「________!」
声をかけようと口を開く
だが、声が出ない。代わりに、はっと息が出るだけだった。
tt「もー、君にはタバコじゃなくてコーヒーが似合うのにー」
tt「これじゃあせっかくの綺麗な肺が台無しじゃないか」
すいっと手からタバコの箱を奪い、代わりにコーヒーを持たせる。
なぜだか体がまったく動かない。
rt「________テ、…ツ……!」
力を思いっきり入れて掠れた声でテツの名前を呼ぶ。
tt「ん?なぁに、リトくん」
その目と言ったらどれだけ愛しいものを見るような目をするんだろう。
リトの目にうっすらと涙が溜まって行くのが分かる。
tt「あ!やっと泣いたな!」
tt「僕が死んでからずーっと!泣かないでいたもの!」
tt「ちょっとぐらい弱いところを見せても、誰も責めたり、怒ったりしないのにね」
ふわふわと中に浮く俺の愛しい彼女は、頭に手を置きこどもにするように優しく頭を撫でている。
すると体が動くようになり、声も出るようになった。
rt「ッ…テツッ……グスッ…」
tt「うん、なぁに?リトくん」
甘くて、優しくて、俺だけにしてくれる優しい声。
rt「俺ッ…お前が居ない世界なんて…生きてても何も意味が無いよ………」
rt「からっぽなんだ……グスッ…」
tt「___ほんとはね」
tt「僕の分まで生きてね!って言うつもりだったんだ」
tt「でも、一人天国で待ってるのが辛くて辛くて…」
tt「それだったらリトくんも死んで一緒になったらいいんだ!って思っちゃった」
tt「本当はだめなんだよね、止めなきゃなんだよね」
tt「でも僕だってリトくんのことが大好きで大好きでしょうがないんだ…」
tt「____ね、リトくん」
rt「…あぁ」
tt「…ありがとうリトくん」
tt「じゃあ、死ぬ前にみんなに挨拶しに行こ!」
tt「それでもって、天国で結婚式をあげよう!」
rt「…あぁ」
それから、オリエンスの拠点に行った。
マナも、ウェンも俺が家から出てることが相当珍しいのかびっくりしてたなぁ。
挨拶に来たんだと言えばマナは不思議そうな顔をして、ウェンは何かを察したような歪んだ顔をした。
mn「挨拶…とはまぁ珍しいもんやなぁ…」
rt「まぁな」
rt「俺は他にも行くとこあるから」
rt「”じゃあな”マナ、ウェン」
mn「おん!元気になってよかったわ!」
wn「……………」
wn「ッ………リト…!」
rt「…………なに?」
wn「………ほんとにするの?」
rt「………あぁ」
rt「もう、いいんだ…」
wn「……そっかぁ」ヘニャ
wn「…僕にはもう止められないからね」
mn「え?どういうことや?」
rt「…あぁ」
wn「…………はぁあぁああ…」
wn「………ばいばい、リト」
rt「…………おう…」
ガチャン
tt「…ウェンくん気づいてたかなー?」
rt「多分な」
tt「勘が鋭いよねぇ」
rt「な」
tt「と言うかその長ったらしい髪、邪魔じゃない?」
rt「あー、確かに」
tt「切ったら?」
rt「そうするか」
tt「次はどこにいくの?」
rt「Dyticaのとこかな」
tt「おっけー!」
tt「早く結婚式したいね」
rt「…あぁ」
rt「お前どうする?」
rt「ウェディングドレス着るか?w」
tt「なんでよw僕もタキシードでいいじゃん!w」
tt「逆にリトくんがウェディングドレス着る?w」
rt「嫌だろそんなゴツい花嫁wwww」
tt「えー!俺のリトくんに文句付けないでよー!」
rt「どういうことだよwww」
あの日で失われた、何気ない会話。
こんなにも幸せだなんて思わなかったな。
Dyticaの拠点に着けば、まず一斉に言われた。
やめろよ、と
勘が鋭い奴らばっかだな…
rt「…………わりぃーけど、もう決めたから」
rt「俺はテツんとこ行くんだよ」
ru「………あぁそうかよ」
ru「………元気でな」
rt「…………意外とあっさりしてるんだな」
kg「宇佐美がそう思ってんねやろ?」
kg「多分佐伯も呼んでんねん」
kg「やったら、僕は尊重すんねんで」
rt「……さんきゅな」
rd「あーあ、寂しくなりますね」
rd「コレでオリエンスも2人か〜」
ri「不謹慎すぎるだろ」
rt「…………じゃ、俺はもう行かないだから」
rd「…ええ」
rd「イッテツによろしくと伝えてください。」
rt「………おう」
ざーん、ざーん
tt「っあー!海きたのもいつぶりだろ!」
rt「確かー…みんなで行ったときだよな」
rt「テツがカニ食わせようとしたやつ」
tt「いやだって!カニは食えるだろぉ?!」
rt「はははっw」
tt「………ね、リトくん」
rt「ん?……………あぁ」
rt「今行くよ、テツ」
これは後日の話
ウェンや、Dyticaによりマナにも広まったリトの”失踪”理由。
死体はどこにもなかったらしい。
もしかしたら、寂しがり屋な幽霊が体ごと持って行ったんだろうか。
これを知るのは、天で幸せに暮らす黒豹と麒麟の夫婦にしか分からないだろうね。
END.狂った愛
___________________________________
はい!死ネタ終了!
もっと重くしたかったのに出来なかった!!!!!!!
今度リベンジする!!!!
そんじゃあ、またな!
カプと、シュチュのリクエスト待ってるぜ!
コメント
11件
最高過ぎない、???????????? もう無理だよ私がもってないわ、 しネタに目覚めたかもしれないいや、元々目覚めてた? とりかくしネタって重いほどいいよね、、、ぐへへへ(?)
クソ泣きましたありがとうございます😭
マジでありがとうございます! めっちゃ楽しみに待っていたのですごい嬉しいです( ; ; )