私はタイラアカネ
私の人生こんなはずじゃなかった
高校の卒アルをみながら私は泣いていた
あの封筒が届いてから29日が過ぎた
ニュースで流れる自殺報道
この頃は良かったな
タカくんとはいつも喧嘩ばっかしてたな
ずっと好きだったのに
最後まで言えなかったな、、
高校に入って始めたバイト先にいたタカくん
いっつも優しくて、先輩は就職もせずにバイトばっかり
最初はシフトあまり合わなかったんだけど
高2の頃就職活動はじめるからってシフトがよく重なるようになった
それから私の卒業まで結局就職せずにリーダー任せれられてるからって、辞めずにいたよね
私が卒業してから気が付いたら辞めていた
何で今頃タカくんの事思い出すかな、、
ずっとお兄ちゃんみたいだって思ってたけど気が付いたら好きだったんだよなー
何か最後に会いたいなー、、、
私は19の時に親の離婚から鈴木から平に名字が変わっていた
あれから9年になる
そして、明日が私の最後の日
手が震える
怖い
やだ、死にたくない、、、
寝れずに1日が明けた
ブーブー
あいつからだ、、、
「もしもし」
声が震える
(どうでしたか最後の1か月、有意義に過ごせましたか?)
「いいえ」
(それは残念ですね、家にいても、誰といても結果は変わりません、私を見付ける以外には。)
「はい、、、」
(どうです、最後は後悔しないように過ごされてみては)
「はい、、、」
プツ プープープー
頭がまわらない
何もやる気にならなかった、、、
そうだ、最後にタカくんに会いに行ってみよう
バイト先の店長が、タカくん〇〇町で働いてるって言ってたような
電車で2駅か、、
電車で揺られて5分
〇〇町にやってきた、、
て、何処にいるんだろう
こんなんじゃ見つかりようもないよね
商店街をブラつき
カフェで久しぶりにラ・テを飲んだ
何か今までとは違って全てが新鮮に感じた
そうえば、タカくん蕎麦好きだったよな
いつもまかないは蕎麦食べてたもんな
もう気が付いたら暗くなってきてるし
蕎麦食べて帰ろう
駅に向かって歩いていると
昔ながらって感じの立ち食い蕎麦屋があった
ここで食べて帰ろう、、、
18:15
「かき揚げそば1つ」
「はいよ、あれ、お客さん初めて寄ってくれたんじゃない?」
「あ、はい」
「いつもおっさん連中しか来ないからさw」
「誰がおっさんだって?w」
「あんただよw」
店内は皆常連さんなのか
賑やかであたたかい
「はいおまち」
「ありがとうございます」
18:38
「ご馳走さまでした」
「ありがとう、また来てね」
「、、、」
結局会えなかったなー
改札を抜けてホームに歩いていく
そもそも、職場変わってるかもしれないし
会えたらそもそも奇跡だったかなー
ブーブー
はあ、、、
電話で現実に引き戻される、、
「はい、、」
(最後は外に出たんですね、最後に何か心残りはありますか?)
「、、、」
(、、そうですか、ならば、あなたが最後に話をしたい相手に繋げてあげましょう)
「え?」
そういうと、コール音がなった
プルルルルー プルルルルー
「はい、もしもし?」
あ、、何か懐かしい、、、
これって、タカくんの声、、、、
「あれ?もしもーし」
プツ プープー
電話が切れあいつとの通話に戻った
(あれ?早かったですね)
「もう一度、もう一度繋げてください!」
涙が溢れ、自分でもよく分からないけど
あの声はタカくんだったと思うと
どうしても、もう一度声が聞きたかった
(、、これがあなたの最後の時間です)
そういうと、再びコール音がなった
プルルルルー プルルルルー
「はい、もしもし」
「タカくん、助けて」
泣きながら、声も震えて喋れているのかどうなのか、、
そしたら、勝手に足が動き線路に落ちていた
顔をあげると、そこにはもう電車が迫っていた
あ、、
こうやって私は死ぬんだ、、、
グチャッ
続く
コメント
0件