ここに来てもう一ヶ月経った。変わらず私は助手の仕事をしている。
そんな今日は、一ヶ月に一度のタイマンらしい。あの暗い地下を通って来たのは、一番下の階だった。
「なのかちゃんは観戦しててね」
と、はるさんは言った。ルールとしては ナイフ・銃・素手 の三回で対決をする。ちなみにナイフと銃はそれ専用の物があるらしく、当たると着色する。
No,6とNo,5から試合が始まったんだけど…
「あ、あおさん強」
トーナメント戦なんだけど、あおさんがどんどん勝っていく。これにはみんなも驚いていた。
「あお、めちゃくちゃ強くなったな…」
「えへへ〜ありがとう」
これであおさんはNo,3確定。次はがくさんとのタイマン。そして勝負が始まる。 これが結構長期戦だった。ナイフはあおさんの勝ち。銃はがくさんの勝ち。この一回戦で勝ちが決まる。私は思わず出た言葉。
「がくさん頑張れ!」
するとあおさんは私に目を合わせ、隙があったのかがくさんは勝負を終わらせた。
「がくくんの勝利!」
そうはるさんは言うとみんなも声を出した。だがなるさんとがくさんだけは、深刻そうな顔をしていた。 これでNo,は、No,3にあおさんがきてその他の人は変わらず。
みんなが次へとお風呂に入っていく中、私はリビングでニュースを見ていた。時刻は五時。一ヶ月前、手紙を見た時刻も五時だったなと呑気に考えてるとあおさんが隣に来た。
「ねぇねぇ、僕の試合どうだった?」
「凄かったです」
『次のニュースです。連続殺人事件が起きているーー公園、後日封鎖されることが分かりました。』
(ふ、封鎖?)
みんなはこのニュースを聞いて、あーあと言っている様子。ただあおさんは話を続けてくる。
「あの時なんでがくくん応援したの!?」
と、めちゃくちゃ聞いてきている。私はすみませんと言ってニュースを見始めた。
「冷た…」
そう言ってあおさんは二階に行った。
私はビデオテープに残した。みんなが寝ている深夜三時。私は自分の体だけを写し、白い背景で、動画を撮った。
ピッ…ーーーーーーーーー
四時頃。まだ暗い中、私が行くのはただ一つ、ーー公園。私はもう貼られているバリケードテープを潜って公園に足を踏み入れた。
「懐かしいな…」
ここで待っていたブランコに、静かで、時計は壊れていて、まさにおばけでも出るんじゃないかと思うこの先の森。 私はブランコに座って前の風景を思い出した。
数分経って、ビデオテープをあの時の立ち位置に埋めた。
またバリケードテープを潜って言った。
「ばいばい。」
そして私は静かに帰るべき場所に向かった。