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美月ゆめかだよ〜🌸 第3話読んだんだけど…まず最初に言うわ!このエピソード、めっちゃ好きすぎてやばい😭💕 柔太朗くんの視点で太ちゃんの“優しい執着”がじわじわ描かれてるのがもう…!“縛る必要がない”って気づくシーン、背筋がゾワッとしたよ…。仁ちゃんは気づいてないけど、気づけば隣にいるのが当たり前になってるあの積み重ねが怖いくらいリアルで、でも太ちゃんの嬉しそうな笑顔見ると憎めないっていう…複雑すぎる〜〜!! 次どうなるのか気になって仕方ないよ!更新待ってるね⋆♡
柔太朗目線
太ちゃんとよっしーが付き合った。
友達の俺としては嬉しくはあるが、複雑な気持ちでいた。
太ちゃんのよっしーに対する重い感情を知ってしまったから、よっしーのことが心配だ。
太ちゃんはよっしーに激しい束縛をしたり、最悪の場合監禁したりするのではないかと不安になる。
しかし、よっしーは前よりよく笑うようになったし、太智も隠す必要がなくなったからなのか、以前よりずっと機嫌がいい。
その様子を見て、意外と大丈夫なのかもしれないと思った。
俺たちで帰っているときも、気づけば太ちゃんはよっしーの隣にいる。
よっしーが右に寄れば太ちゃんも右に寄る。
歩く速度を落とせば、太ちゃんも自然に合わせる。
それだけ見れば、ただ仲のいいカップルだ。
よっしーのスマホの画面が明るくなる。
どうやら、誰かからメッセージが来たようだ。
「誰から?」
太ちゃんはその画面を見ながらよっしーにそう問いかけた。
誰からか聞いてるけど、きっと太ちゃんはメッセージの相手が誰なのか把握してるんだろうな。
仁ちゃんの交友関係把握してないと気が済まないもんね。
「部活の友達だ。土曜日遊ぼうって」
「ふーん、いいね。楽しんできな」
意外だった。
太ちゃんのことだから嫌そうな顔して行かないでとか言うのかと思ったけど。
「何時から?」
「んー、午後からになりそう」
「じゃあ午前中は俺と一緒にいよう」
「でも、俺午後から遊び行っちゃうよ?」
「いいよ。それまで一緒にいようや」
「まぁ、いいけど…」
嬉しそうに笑う太ちゃん。
仁ちゃんもつられて笑っている。
俺は、そのやり取りを黙って見ていた。
別に変なことじゃない。
友達との約束を邪魔したわけでもない。
午後の予定をキャンセルさせたわけでもない。
ただ、空いている時間に自分との予定を入れただけ。
***
「仁人、今日誰かと帰る?」
少し遠くの方でよっしーがクラスメイトにそう聞かれているのが目に入る。
あー、あれは一緒に帰ろうって誘われるパターンかな。
いつも仁ちゃんは太ちゃんと帰っているが、別にそれは約束している訳では無い。
そのため、他の人に誘われればその人と帰っても良いのだ。
「いいの?」
俺は隣にいた太ちゃんにそう問いかける。
「あれ、一緒に帰ろうって誘われるんじゃない?」
「ん?まぁ、誰と帰るかは仁人が決めることやから」
意外。仁人は俺と帰るねんって言うかと思ったのに。
太ちゃんはスマホをいじり、誰かにメッセージを送ったようだった。
その瞬間、よっしーのスマホが鳴り、画面を確認している。
「太智!今日一緒に帰ろうって?」
よっしーは少し遠くから、俺たちの方を見てそう聞いてきた。
「うん。帰ろうよ」
「いいよ」
そう言うと、よっしーは友達の方へ目線を向ける。
「今日は太智と帰る!」
「あ、そうなん?一緒に帰ろうって誘おうかと思ったんだけどな。じゃあまた今度」
そんな会話が聞こえてくる。
さっき、太ちゃんはよっしーにメッセージ送ってたのか。
「太智、一緒に帰ろ」
「さっきの友達はいいん?」
「太智が一緒に帰ろうって送ってきたんじゃん。まだ友達に一緒に帰ろうって誘われる前だったから、平気だよ」
「じゃ、帰ろっか」
2人が歩き出す。
太ちゃんは嬉しそうに笑っていた。
俺はその後ろ姿を見ながら、なんとなく嫌な予感がした。
さっきの太ちゃんはよっしーが友達から一緒に帰ろうと誘われるのを察して、誘われる前によっしーに一緒に帰ろうと言ってその友達と一緒に帰らせないようにした。
けれど、それは別に無理強いはしていない。
最終的にはよっしーの意思で一緒に帰ることになった。
でも、よっしーが友達から一緒に帰ろうと誘われると分かっていたのに、誘われる直前に連絡して一緒に帰らないように邪魔した。
大ちゃんを観察していて気がついた。
太ちゃんは、よっしーを束縛していない。
少なくとも、分かりやすい束縛はしない。
「その人と遊ぶの嫌」
「男と話さないで」
「俺以外と帰らないで」
そんなことは言わない。むしろ、
「友達と遊んできなよ」
「楽しんでおいで」
「仁人がいいなら、俺もいいよ」
そう言う。
だから、よっしーは太ちゃんを優しい彼氏だと思っている。
でも、その言葉のあとには、必ず別の一言がある。
「その前、俺と会おうよ」
「帰る前にちょっとだけ話そ」
「今日、放課後暇?」
仁ちゃんが嫌だと言わない程度のお願い。
断るほどでもない小さな誘い。
それを太ちゃんは、毎日のように積み重ねていく。
どれもよっしーが断ろうと思えば断れる。
太ちゃんだって、無理に誘っているわけじゃない。
よっしーが少しでも嫌そうな顔をすれば、きっとすぐに引くだろう。
だからこそ、よっしーは何も疑わない。
でも、こうして1つずつ思い返してみると。
全部、よっしーが「いいよ」と言ったところで終わっている。
そして、そのたびに太ちゃんは笑っていた。
仁ちゃんの予定を奪わない。
でも、空いている時間を自分で埋める。
そして、仁ちゃんが誰かと過ごす時間があれば、その前か後ろに自分との時間を置く。
気づけば、仁ちゃんの1日の中に太ちゃんがいるのが当たり前になっていく。
気づけば太ちゃんは、いつだってよっしーの一番近くにいる。
誰かがよっしーに話しかければ、その場には太ちゃんもいる。
よっしーが暇だと言えば、太ちゃんが誘う。
よっしーに予定があれば、その前か後ろに太ちゃんとの時間ができる。
それを、太ちゃんは一度も強制しない。
ただ、笑ってお願いする。
仁ちゃんが「いいよ」と言えば、「やった」と言って、笑顔を見せる。
俺はそこで、ようやく分かった気がした。
太ちゃんはよっしーを縛っているんじゃない。
縛る必要がないんだ。
よっしーが自分から「いいよ」と言ってくれるなら。
その言葉を、1つずつ集めていけばいい。
よっしーの生活の中に、自分との時間を増やしていけばいい。
そうすればいつか、よっしーの隣にいることが、特別なことじゃなくなる。
それが当たり前になる。
太ちゃんは、それを急いでいるようには見えなかった。
焦ってもいない。
ただ、嬉しそうに笑いながら、1つずつ受け取っている。
俺はその横顔を見た。
太ちゃんがよっしーを見る目は、優しい。
好きな人を見る目。幸せそうな目。
なのに、その奥にあるものを考えると、どうしても背筋がざわついた。
たぶん、太ちゃんはこれからもっと酷くなる。
よっしーが嫌がらない範囲で。
よっしーに怪しまれない範囲で。
それでも確実に、自分の隣へよっしーを囲い込んでいく。
しかも本人は、それを悪いことだなんて一切思っていない。
むしろ、よっしーが自分を好きでいてくれることを知っているから、自分の誘いに笑って「いいよ」と答えてくれるから、そのたびに、嬉しそうに笑う。
「仁人」
「ん?」
「明後日も一緒に帰ろ」
「いいよ」
「やった」
太ちゃんが笑った。
嬉しそうな顔。
何の疑いもない、幸せそうな笑顔。
よっしーはそんな太智を見て笑っている。
「そんな嬉しい?」
「嬉しいよ」
「毎日一緒に帰ってるじゃん」
「それでも嬉しい」
「変なの」
「いいじゃん」
2人の笑い声が響く。
俺は少し離れたところから、2人を見つめていた。
俺は、何も言わなかった。
言えるはずもなかった。
太ちゃんは何も悪いことをしていない。
よっしーだって幸せそうだ。
むしろ、今までよりずっと楽しそうに笑っている。
だから、怖いと思うこと自体が、間違っているような気さえした。
それでも、太ちゃんがまたよっしーを見て笑った瞬間。
俺は、どうしても目を逸らせなかった。
あの笑顔の意味を、もう知ってしまった気がした。
よっしーが「いいよ」と言う。太ちゃんが笑う。
また1つ、2人の時間が増える。
それだけのことを、太ちゃんはこれからも続けていくのだろう。
よっしーが気づかないくらい、自然に。
そして、いつか。
よっしーが振り返ったときには、きっと、隣にいるのは太ちゃんだけになっている。
そんな未来を想像してしまって。
俺は小さく息を吐いた。
仁ちゃん、多分、自分が思ってる以上に、とんでもないやつに好かれてるよ。
そして、そのことに最後まで気づかないのは、仁ちゃんなんだろうな。
それとも、仁ちゃんはもう気づいてる?
太ちゃんの執着に。
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