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第4話数年後
俺はなんとなく高校を卒業しなんとなくなんとなく大学を卒業しなんとなく社会人になった
生きる意味もなければ死ぬ意味もない
そんな俺を見てりうらはどう思うだろうか
失望するだろうな
そんな俺でも定期的に通う場所がある
それは
「さぁ上がって」
「お邪魔します……」
それはりうらの家だ
毎年命日になるとりうらのことを思い出してしまうため
定期的にお邪魔している
「毎回ありがとね」
りうらのお母さんはりうらが亡くなったあとうつ病にかかり今は入院中なので家にはりうらのお兄ちゃんしか居ないそうだ
「いえいえ……」
「りうらも喜んでると思うよ」
「定期的に思い出してしまうんです」
「そっか……」
「いふさんはないんですか?そーゆうこと」
「俺もあるよ、、、りうらもそうだけどお母さんが鬱になったのもあってね……」
「そーですよね……」
「でも時間は進み続けるんだから過去に囚われてばっかじゃだめだと思って」
「凄いですね……」
「ってかさ俺心配なんだけど」
「な、何がですか?」
「だってないこくんほってたらご飯一口も食べないじゃん」
「ああ……」
「栄養とかどうでもいいからコンビニ弁当とかカロリーメイトぐらい食べなよ?」
「分かりました……」
「今日うちで食べてく?」
「じゃあ甘えさせて貰います……」
「なんかずっと思ってたけど距離感凄くない?ww」
「え、そーですか?」
「ゆうて2歳差なんだからタメ口使ってよww」
「いやいや……申し訳ないですし……」
「まぁ好きにしてくれていいけどww」
「今日泊まってく?りうらのベッド空いてるけど」
「じゃあお願いします……」
「はいはいww」
深夜2時
俺はりうらの布団に入った
懐かしい匂いがする
また青春時代の愛おしく思っていたことを思い出したと同時にあの日のことを思い出してしまった
また涙がこぼれ落ちてしまった
忘れたかったのに忘れられない
初めて話しかけてくれたこと
一緒に食べたポテトの味
りうらの輝いている笑顔
あの日の事件
嫌なことも良いことも全てこの匂いが思い出させる
ただここに来た時だけ俺生きてたんだと感じる
理由は分からない
でもここが生きがいになった
次の人朝
「おはよ」
いふさんの声が聞こえた
「んんぅ……おはようございます……」
「寝れた?」
「いや、あまり……」
「……そっか」
「朝ごはん食べな」
「はい……」
「この日になるとやっぱり思い出すね」
「……はい」
「なんか楽しいことしよ!」
「……え?」
「よしっスポッチャ行くか」
「…………は!?」