「先生!!数学おしえてー!」
放課後俺に縋ってくる理彩をみて、俺はため息をついた。
「お前、ギリギリだったもんなこの前」
少しぐらい敬語を使え、そんな言葉を言おうと思ったが、何度注意しても直らないので言うことは諦めた。
「だってまっつーの問題難しいんだもん!」
うわーん!となく真似をした理彩に数学の要点をまとめたプリントを作ってやろうかと考えていたとき、理彩が思い出したように松野へ話しかけた。
「そういえば、なんでまっつーって数学教師なの?運動できるし好きだし、国語とかもできたんでしょ?紹介文に小さいころの夢は国語教師だったってかいてあったじゃん」
「あー、」
すっかり忘れていたが、そんな時もあったな、と思いながら理彩を見た。目をキラキラさせていることからその話をしてくれることを期待してるのだろう。
「帰れ、時間だ」
「えー!!」
まっつー酷い!と言いながら理彩は帰っていった。
…数学教師、それは俺の夢でもあったし俺の使命だとも思っていた。
コメント
2件
今回も神作だね!!!! めちゃくちゃ良かったよ!!!! 確かに…体育教師や国語教師にもなれた まっつーがわざわざ数学教師を選んだ 理由は凄く気になる…!!! あ、もしかして…まっつー、 弟が数学好きなのかな?!!(絶対違う) 使命…やっぱり弟に教えようと…(?) 次回も楽しみに待ってるね!!!!
まっつーの先生ぶり大好き生徒になりてえ