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『血? アナタ 怪我?!』
..白いの にバレた
せっかく服まで替えたのに
腕についた 血を拭き取って
なかった 間抜けだ
『どうした? 大丈夫?!』
『..ない 問題 』
部屋の天井から ブラ下がって
いる白い布を引きちぎって
腕の血を拭うと 傷はもう
ほとんど塞がっていた
白いのは 機嫌よく 話し始める
『その ベット 気持ち良い』
『アナタ 休む そこ』
勧められて ゴロリとベットに
身体を投げだす
確かに寝心地は良い
でも 布のヤツの花のような
甘い独特な匂いが して
気持ち悪い
オレはベットの上でゴロゴロ
転がって 匂いの上書きを
する
ぶふっ! あはは!
『かわいい!』
白いのが言う
はぁ?! 何言ってやがる?!
それどころじゃないんだよ
オマエにもついてんだ!
『この 匂い ついた 白いの』
『来い』
ぐい と白いのを腕のなかに
引き込んで匂いの上書きを
始める
文句を言い ジタバタと
無駄な抵抗する 白いの
ふ… 逃すかよ
『かわいい』
耳もとに 仕返ししてやると
やっ…
『やめて! バっカじゃないの?!』
聞いたことのない声色
余裕のない人語
触れていた 首すじが 赤くなった
熱い 脈拍が速い
バクン! オレの心臓も
跳ね上がる
あ またこの感覚! コイツも
コレを感じている?!
はっ?! あ…
『 ちょっ! 待った!』
呼吸が乱れている
声が漏れ出るほどに
間違いなく この感覚に
コイツも陥っている
ん…
『や やだっ..て ば』
聞いたことがない声が
コイツの喉から漏れ出るたび
オレにも またあの感覚が走る
オレの腕の中 必死にもがき
悶えるコイツを見ていたら
今まで 快か不快か微妙だった
ぞゎぞゎ ゾクゾクとする
感覚が 一気に快に振り切る
コイツが感じると
オレも感じる..この感覚は
共有できるようだ
共有することに意味があると
わかった
『ダメ!』
『離れる アナタ!』
もっと触れていたいのに
白いのが ストップをかける
大丈夫 抵抗するな
この感覚は 一緒に共有してたら
段々 気持ち良くなるんだ
『…大丈夫 大丈夫』
オマエにも わかるはず…
ーーーーーーーーーーーーー
ーー ーーーーーー
大した怪我じゃないなら
イイけど..
疲れているなら この高品質
ベットで 休んだらいいよ
勧めると長鉈さんは
ベットに身体を投げ出した
口をへの字に結んで
不機嫌な顔してる割に
ゴロゴロゴロ ベットの上で
はしゃいでる?
ぶふっ! あはは!
『かわいい!』
大型犬? いや熊かな?
それか ゴリ…
わ!!
グンと手を引かれて ベットの
上に腰掛けた 長鉈さんの
腕の中に引き込まれた
あー…
布おばけの匂いがついたのが
気にくわないの?
長鉈さんの腕の中 足の間に
背を向けて体育座りしている
後ろから覆い被さるように
抱きしめられている
匂いを上書きされている
分厚い ゴツゴツして
ガサガサの手のひらが
その武骨さとは かけ離れた
それこそ 子猫を撫でるような
手つきで ワタシを撫で回わす
この前 服で隠れてるところに
勝手に触るのは ダメなこと と
教えておいたので 服の中に手を
突っ込んで くるようなことはない
だとしても だ
頬を撫でられてギャップ萌え
てる 場合じゃない
これは マズイ!
ジタバタとこの手から
逃れようと試みる
『もう イイでしょ?!
離してよ!』
長鉈さんは 力を入れてる様子
もないのに 全然動けない
髪をすくように 頭を撫でて
うなじの辺りをネコ吸いしてくる
手がスッと顎の辺りを抑えたと
思ったら 耳元に 口を寄せて
長鉈さんが 低音で囁く
『かわいい』 と
や… ///
はあ?! そんなキャラじゃない
でしょ? アナタは!!
あ さっきワタシに言われたから
根に持ってたのか!
『やめて!バっカじゃないの?!』
息が掛かるほど近く
まだ耳元に長鉈さんの
呼吸音がする
ふう ふッ はぁ
ぺちゃ ちゅく くちゅ
は?! あ…
舐めた!? 耳っ!
『ちょっ! 待った!』
焦って人語で呼びかけるが
通じる訳もない
ん…
『や やだっ..て ば』
鋭い牙が耳を緩く食んでいる
うわ やばい
ゾクゾクする 変な声出ちゃう
コレで何も分かってないとか
どういうこと?!
このまま 流されてたら
どうなっちゃうんだろう?
だって 逃げられないし..
本能とかで この行為の
正解に辿り着きそう…
わーー!!ダメダメ!
ペットとの過剰な接触は!
なんとかしないと!
『ダメ!』『離れる アナタ! 』
『…大丈夫 大丈夫 』
ちょっと!大丈夫じゃないから
なんか服脱がそうとしてない?
コレにも匂いついたって?
『ダメ!! 服 ダメ!』
服 脱がすのもダメに決まってる
でしょうが!!
『服?』
ドレスの女さんが 来ちゃった
お久しぶりです
こっちの場所にも来てくれるんだ
驚いていると この状況を見た
ドレスの女さんが包丁を
取り出した
『違う! ではない 危害!』
慌てて ワタシが止めに入る
ドレスの女さんはワタシが
襲われてる と思った らしい
まぁ
襲われてたっちゃ 襲われてた
けども そういう意図ではない
と 思う
ドレスの女さんの出現で
長鉈さんのテンションが
明らかに下がった
なんなら 落ち込んでいる?
ワタシとも 彼女とも目を
合わせない
?
とにかくワタシはドレスの女さん
に事情を説明する
他怪異の匂い ついちゃって
新しいのと交換してもらえ
ますか?
ドレスの女さんは快く 新しい
ドレスと レインコート をくれた
そして言った
『あなた 聞いた?』
『彼 ない 言う?』
え?なんの話し?
アナタ 暴走して何処かへ
行ってしまって みんなが
心配している
みんなもう 治ったわ
気にしないで 帰ってきて
いいのよ?
ワタシはアナタを連れて
あっちに飛ぶことも出来るけど
どうする?
さっき 彼にはアナタに会ったら
伝えてと言っておいたんだけどね
まとめると こんな感じのことを
別室で着替えてる時に教えられた
そうか なんでここに居るのか
前後の記憶が全然なくておかしい
とは 思ってたんだけど
また 暴走しちゃったんだ
いつになったら ここの怪異
として 安定するんだろう
ワタシ
みんな 治るとはいっても
100%元通りになるかは
わからない
みんな優しくしてくれるけど
不安定なワタシは皆んなに
とって危険 な存在だと思う
そうか じゃ こっちに来た
ときに 長鉈さんがワタシを
壊して くれたのかな?
それで ワタシはなんとなく
長鉈さんを信頼してるの
だろうか?
ドレスの女さんには
ワタシは しばらくこっちに
居るけど 元気で心配ない
攻撃してしまったみたいで
ごめんなさい
心配してくれてありがとう
安定したら 必ず会いに行く
と 伝えてもらうことにした
着替えを終え 部屋に戻っても
長鉈さんは 私達と全く
目を合わさない
ワタシが ドレスの女さんに
じゃあ またよろしくお願い
します と 挨拶したところで
ようやく ワタシを見た
『なぜ ではない 行く? 』
『してほしい 帰る?』
『…..ではない』
その様子を見て
ドレスの女さんがワタシに
たずねる
『アナタ ψᕦ する 彼?』
あ”?
長鉈さんが不機嫌そうな
音を出した
聞かれたのは ワタシなのに
なんでアンタが不機嫌になんの?
『ψᕦ する』
『ではない 理解 言葉
おしえてほしい』
ドレスの女さんは
『残念』
『たぶん 彼 教える アナタ』
あ”?
長鉈さんは 何か文句を言い
たげだったが
ドレスの女さんは また困った
時にはすぐ呼んで とワタシに
ジェスチャーで 包丁を見せた
『話す 楽しい』
『また 呼ぶ 話す』
ドレスの女さんは帰って行った
ワタシは早速 長鉈さんに
聞いた
『アナタ 教える ψᕦ する』
長鉈さんは目を逸らして
『ではない 理解!』
と言った
え? 下ネタではないよね?
ドレスさんがそんなこと言う
はずないし
長鉈さんがわからないような
説明が難しい言葉か
信頼 とかかと思ったんだけど
とりあえず そのくらいに
思っておこうか
柔らかいベットに入り ワタシは
長鉈さんに違う 質問をした
『アナタ 壊す 止める
ワタシ?』
『ではない オレ』
『アナタ 再び 危険 時 』
『オレ 壊す 止める アナタ』
『ありがとう』
ワタシは 安心して目を閉じる
今日はぐっすり眠れそうだ
なんか すごく頭を撫でられて
吸われてるけれども…