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『』←男の子
「」←主人公
昔、小学生の頃同じクラスだった男の子がいた。
その子は皆からの人気者で、面白い人だった。
私とは真逆の世界に住む人。
私は、5年生の頃親の事情で東京に引っ越すことになり、その子も同じ時期に、大阪に引っ越すことになった。
私達は、メールでやり取りをするようになったが、今はもうしていない。
お互いもう大学生だから、メールする時間がないのだと思った。
ーだがある日突然
『久しぶりです。急なんですけど、明日東京に行くことになりました。
時間があれば少し顔を見たいのですが、お時間ありますか?』
見た時はびっくりした。あんな陽キャの彼が私に敬語で話すなんて。
「久しぶり、時間あるよ。
どこで待ち合わせする?」
こんなタメ口でいいのだろうか。
そんなことを考えていたら、返事が来た。
『着くのが12時なので、12時待ち合わせしましょう。駅の近くのカフェで待ち合わせしませんか?』
「了解」
久々に会うから、なんだか緊張してしまう自分がいた。
ー翌日
まだ12時じゃないのに、緊張してしまい早く来てしまった。
まだ11時半だった。
『◯◯さん、新幹線早めにつきそうです。
今どこですか?』
早めに着いてくれて良かった。ここで30分も待ってたら、暑すぎて溶けるところだった。
「了解。もうカフェの前にいるよ。」
返事はなしで、スタンプだけ送られてきた。
夏の暑い中、彼を待っていたら、1人の男性に声をかけられた。
『◯◯さん…?』
ふと振り返ると、そこには彼がいた。
もう何年も話してないし、顔も見ていなかったからか、すごく心臓が破裂しそうなくらいドキドキしていた。
昔とは大違いで、すごくかっこよくなっていたから。
「え、もしかして…」
『俺です、カイトです。』
えっ!?と、大きい声を出してしまい、周りの人に見られている自分がすごく恥ずかしい
ーカフェにてー
「元気してた、?」
カイトは、少し下を見て頷いた。
そっかそっかと、話を続けていると注文していた紅茶がきた。
紅茶を1口飲み、一息つく。
「大阪でも元気にしてる?お母さんと喧嘩はしてない?」
何馬鹿なこと言ってるんだろう。彼の家庭事情を勝手に聞いて、相手が傷ついたらどうするんだ。
あーあ、私の悪い所、人の気持ちを考えずにズバッと言っちゃうところ、直したいのに。
『喧嘩…してないです。親もきっと、元気にしてる…と思います。』
小学生の頃とは違い、喋り方がオドオドしていた。何かあったのだろうか。
でも、その話に踏み込んではいけない。
そう思った。
『美味しいですね。この、紅茶。』
「美味しいよね!私紅茶とか苦手で飲めなかったけど、ここのは飲める気がする」
『紅茶苦手なんですか?』
「少しね」
そんな雑談をしていたら、いつの間にか2時に回っていた。
「今日どうするの?ホテルとか泊まるの?」
『その予定です。』
「そっか。」
私は少し疑問に思うところがあった。
「ねぇ、カイト。こんなに暑いのにそのカーディガン、暑くないの?」
今日は37度、暑くて日傘などがないと熱中症などになってしまうくらいの暑い日なのだ
その中、彼は淡色のカーディガンを着ていた
「どうして着てるの?」
カイトは、無言で下を向き、カーディガンの袖の部分を握りしめていた。
私はもしや…思い、口にしてしまった。
「もしかしてさ」
『…っ。』
「刺青とか、タトゥー入れてるの?」
『えっ…』
『ち、違います…、!そ、そんなのい、入れないですよ…』
失礼なことを聞いてしまった気がした。
それなら、答えはもう一つしかない。
「ごめん、失礼な事聞いちゃって。」
『大丈夫です。』
彼はまた黙って、カーディガンの袖の部分を握りしめた。
だけど、私が話す前、彼はどこか落ち着かない様子だった。
「…そろそろ出よっか。」
彼は頷いた。
ー外にてー
「あ、そうだ。
確かホテル泊まるんだよね?先に予約した方がいいんじゃない?」
『そ、そうですね。』
敬語だとどうも落ち着かない。
「予約しといたよ」
『わざわざごめんなさい…。
ありがとうございます。』
「さて、どうしようか〜。先ホテル行って荷物置いてくる?」
と話したら、彼は私の服を掴んだ。
「どうしたの?」
彼は何か言いたそうだった。
『も、もう少し…一緒にいたいです…』
…へっ?と、思考が停止してしまった。
彼からそんなこと言われるのは、初めてだったから。
「あー、全然いいよ!」
彼は私の服に伸ばした手を離した。
ー何時間後ー
ホテルに着いた。
「今日いっぱい歩いたね〜。ごめんね、東京来たばっかで疲れてるのに」
『いえ、逆に楽しかったです。』
「なら良かった。私も泊まっていこうかな」
今日はもう、足が痛くて歩きたくなかった。
『いいですよ。別に。』
「本当に?!ありがとう!」
そう言って、荷物をまとめていた。
その途端ー
バタッ、ガシャン!という音がした。
急いで振り向くと、彼が地面にしゃがみながらうなされていた。
『うっ…ぅぅ』
「どうしたの?!」
『気持ち…悪い、うぅ。』
「トイレ行こうか。立てそう?」
トイレに着いた瞬間、彼は吐いてしまった
「大丈夫、?全部はいていいからね。」
『おぇ…ゔぇぇ…。げほっげほ…っ』
彼は苦しそうだった。私は吐いている彼を見るだけで、役に立てることは何も出来なかった。
「落ち着いた…?」
『はい…、ごめんなさい…っ』
彼は泣いてしまった。
『東京に来て早々、こんな面倒掛けてごめんなさい…っ。』
『こんなんだから俺…、お母さんに捨てられたんだっ…!』
“捨てられた”…?
『人に迷惑かけて…っ、病気で…、学校にも行かないでっ、迷惑かけてばかりだから…』
まてまて、病気…?
まさか、病気って、初耳…。
その言葉を聞いた瞬間、頭の中が真っ白になった。
『ゔぅ…っ。ごめんっ…、ごめんなさい…』
彼は泣きながら謝っていた。
そんなことがあったなんて…何も知らずにカフェで質問した自分が馬鹿だった。
「迷惑かけてないよ。大丈夫だよ。ほら、深呼吸しよう?
吸って…、吐いて…」
『すーっ、はー…」
「いい感じだよ。続けて」
私が今できることは、彼を落ち着かせるだけだった。
ー数分後ー
⚠️キス表現あり
『ごめんなさいっ…』
「大丈夫だよ。落ち着いたかな、?」
『はい…』
落ち着いてくれてよかった。一安心できた。
「ひとつ聞いてもいい?…病急って、なんの病気なの?」
『うつ病…です。』
あの感じでまさかとは思ったけど、当たりだった。
「そうだったんだ…。」
『びっくりですよね…笑』
なんて返したらいいか分からなかった。
しばらく無言が続いてしまった。
「じゃあ、お風呂入ろっか」
『◯◯さん』
「どうしt…んっ…」
カイトにキスをされた。
「ん…っ、はぁ…んっ…」
びっくりしたのと同然に、体が急に熱くなった。
でもなんだろう…なんか、頭の中がふわふわしてる…。
『…んっ…、ぷはぁ、かわいい…んっ…』
やばい、そろそろ本当に息ができない…
気を失う寸前に、唇が離れた。
「ちょ、なにしてんの…?、うわぁっ!」
私はベッドに押し倒された。
『〇〇さん、俺、〇〇の事ずっと好きだった。』
「えっ…」
私も、カイトの事は小学五年生の頃好きだった。
『〇〇が東京に行くってみんなの前で言った時、俺…悲しくて泣いたんだ。』
あ、だからあの時机に伏せてたんだ。
今やっとわかった気がした。
今告白されて、嬉しいのか嬉しくないのか、自分でもよく分からなかった。
『それで6年生の時、学校まともに行けなかった。』
「…私のせいで、ごめんね。」
『でも、今はこうして会えた。何年もたったけど会えた。』
私も、好きだった人に会えて嬉しい。
あの日伝えられたかったことを、彼が私に伝えてくれたから。
『ねぇ〇〇、もう俺の傍から居なくならないで。』
「え…?」
『俺、〇〇がそばにいないとダメみたい。
東京に行くって言われた時、俺頭の中おかしくなって。 』
『それで俺、家にあるものとか壊したり、叫んだり暴力振るったりしちゃって』
私のせいで彼の人生を台無しにしてしまった
『…居なくならないで。』
彼は、どこか悲しそうな表情で私を見た。
『そばに居て…?お願い。』
『俺、〇〇が居ないと生きていけない。
頭おかしくなる。』
どうしたらいいんだろう。このまま、そばにいるって言った方がいいの?
そうしたら、私は…どうなるんだろう。
「わかった。そばに居るよ」
何言ってんだろ。バカじゃないの私
彼は、私の手を強く握った
『本当の本当?嘘じゃない?、』
「本当だよ。約束する」
ー本当に何言ってんだろ。わたし
『嘘だったら、殺すから。』
彼は私の首に、手を当てた。
これはやばいって、自分でも思ってるのに何故か、口が言うことを聞かなかった。
ー数分後ー
私たちはベッドに入った。
ベッドは2つあったが、1つのベッドに2人で入った。
「…狭いよ。」
『我慢して。そばにいるんでしょ。
…約束破るの?、』
「破らないから、大丈夫だよ。」
『まぁ、いなくなってもGPSで探すからいいけど。』
サラッと怖いこと言うな、この人。
「…あれ、手首…怪我してる?」
『……これ、リ〇カした』
だからそれを隠すために、カーディガンを着てたのか。
『気持ちいいよ。してみる?』
「大丈夫」
『嫌いになった?…、俺、愛重いけど…。』
「嫌いになるわけないじゃん」
『愛重くても、嫌いにならないで…?
お願い、お願いだから、捨てないで。』
彼は、私を抱きしめて泣いた。
「捨てないし、嫌いにならないから。」
『大好きだよ、〇〇』
「もう十分伝わってるって…」
私はいつの間にか眠っていたようだった
彼が、私に何か言っていた気がする。
『愛してるよ、◯◯
逃げても無駄だよ。絶対に話さないから。』
~END~
長くなってしまいすみませんでした!🙇🏻♀️🙏🏻
初めてヤンデレ系作って見たんですがどうでしょうか…?
字の間違えなどがありましても、大目に見てくれるとありがたいです。🥲
最後まで見てくれて、本当にありがとうございました!!🙌🏻🙌🏻
N.