side.Mz
8月1日、大好きなあいつの誕生日前日。俺は1人ああでもないこうでもないと唸っていた。
好きな人の誕生日には誰よりもかっこよく、可愛くありたいのは誰もが思うだろう。どの服を着て会いに行くべきか分からず姿見の前でかれこれ2時間ファッションショー状態である。
「あ、これいいんじゃね?」
選ばれたのは黒のシャツと紫のストリート系パンツでした。やっぱまぜ太と言えばストリート、ストリートと言えばまぜ太ですからね(?)。ひとまずコーデが決まり一安心。けちゃに渡すプレゼントと共にコーデを傍に置いておく。
「喜んでくれるといいな…」
けちゃに選んだプレゼントは紫の小さな宝石が埋め込まれたネックレスと小さな紫の宝石が付いた指輪。けちゃが俺の誕生日にくれた物と似通っているがあえて似せているのだ。
誰よりも愛おしくて可愛いあいつへの俺の愛と独占欲。狂っているような俺の愛を「大好きだぞー!!」と返してしまう無垢なあいつは俺のものだから。俺はけちゃに紫の物をプレゼントする。
日付が変わる直前、けちゃへ送るメッセージを入力する。
『誕生日おめでとう。これからも俺の彼女でいろよ』
短くても俺なりの愛を込めて。でも1番に祝いたい。日付が変わったのを確認してすぐに送信する。
『わーんまぜちありがとう!!(ノ˶>ᗜ<˵)ノ
ずーっとまぜちのこと大好きだぞー!!( ˶ˊᵕˋ)੭♡』
「けちゃおらしいな…w」
顔文字大量のメッセージを無視して『いつ家行けばいい』と送る。『まぜちが来てくれるならいつでも大歓迎!!( ˶ˆ꒳ˆ˵ )』と来たのでありがたく朝から凸らせていただこう。と思った午前0時、眠りについた。
朝9時、そそくさと飯を済ませて身なりを整える。昨日決めた服に着替えて髪もしっかりセットして。プレゼントも忘れずに持って家を出る。あいつは俺があげたものならなんでも喜ぶと思うがそれでも喜んでくれるかどうかはあげたその時にしか分からないから少し不安になる。
ふと見ればオシャレな雑貨屋を見つけ、好奇心で入ってみる。アンティーク調の小物や人形、ぬいぐるみが立ち並ぶ中、俺は1つの香水に目を奪われた。小さく美しい瓶に詰められた香水の色は桜色であまりにも綺麗だった。控えめな甘さと春の日のような花の香り。きっと似合うと思って買ってしまった。
誕生日用にラッピングされた香水は陽の光を浴びてキラキラと輝いていた。
ぴんぽーん
「けちゃー?」
『はーあーいー!!開けるからちょっとまってて〜!!』
扉を開けてひょっこりと顔を覗かせるけちゃはぬいぐるみのように可愛らしい。そして俺を見た瞬間飛びついてきた。
「まぜちーー!!お祝いありがとー!!」
「ちょ、LINEだけで祝われた気になるな!!」
「えへへ〜♡」
ぎゅうぎゅうと抱きしめてくるけちゃをなんとか引き剥がす。スタスタと家に上がり込むとけちゃは「んもぉ、今日の主役を引き剥がすとは何事だ〜!!」とか言っていたが無視した。
「で、で、で!!まぜちはどんなプレゼントをくれるの!!」
「貰える前提かよ、あるけどさ」
キラキラした目で見つめてくるけちゃを軽くあしらってプレゼントを机の上に出す。
「誕生日おめでとう、けちゃ。俺の彼女でいてくれてありがとう。俺はこれからもお前と一緒にいたい」
「ありがとー!!開けていい?」
「いいぞ」
包装を開けるけちゃは子供のような表情をしている。包装を開け、箱の蓋を取ったけちゃは目が零れ落ちそうなほど目を丸くしていた。
「すっごい綺麗!!それにすっごく可愛い!!つけていい?」
「いいぞ」
ネックレスと指輪を見たけちゃは早速つけて嬉しそうにしている。
「こっちは…香水?」
「ああ。けちゃっぽいなって思って買った」
「……いい匂い」
目を閉じて香りに集中するけちゃはものすごく綺麗だった。一通り香りを堪能したのかけちゃはこちらを振り返る。
「まぜちありがとう!!あと…」
俺の耳に顔を寄せるけちゃ、耳元で囁かれる。
「今日、まぜちがくれたもの全部つけてえっちしたい…♡」
そうこられちゃ俺も黙ってられない。手首を掴んで顔を寄せる。
「いいぜ、とびっきり気持ちよくしてやるよ♡」
誕生日を迎えた俺のプリンセスはいつにも増して積極的でわがままだ。
けちゃくんお誕生日おめでとうございます🎉
そしてアンプの皆さん、武道館ライブ大成功おめでとうございます!!
会場内入りたかった😭
コメント
5件
初コメ失礼します-.ᐟ いつもにやにやしながら読ませていただいてました-.ᐟ笑 神すぎて…泣きそうです(?)…。 いつも,最高の作品をありがとうございます~🥲︎
初コメ失礼しますッ!! まじでこの作品のまぜけちゃ大好きでずっと更新まってました!! 今回の作品も神すぎました…