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『悪役の王女に転生したけど、隠しキャラが隠れてない。』
――もし、ルルが体調不良になったら――
【ルル視点】
「……あれぇ?」
朝から、なんとなく身体がおかしかった。
頭が重い。
身体も妙にだるい。
けれど、動けないほどではない。
「これくらいなら大丈夫でしょぉ」
そう思って、いつも通りリュシーのところへ向かった。
「おはよぉ、リュシー」
「おはよう、ルル」
いつものように返ってくる声。
その声を聞いて、少しだけ安心する。
……けれど。
「ルル?」
「ん?」
「顔色が悪いよ」
「そぉ?」
自分ではよく分からない。
リュシーがじっとこちらを見ている。
「……本当に大丈夫?」
「大丈夫だよぉ」
笑ってみせる。
するとリュシーは、ますます心配そうな顔をした。
「無理してない?」
「してないよぉ」
そう答えた直後だった。
ふらっ、と視界が揺れた。
「……っ」
身体が傾く。
「ルル!」
咄嗟に伸びてきた手に支えられた。
「……あれぇ」
思ったより、身体に力が入らない。
「やっぱり大丈夫じゃないじゃん」
「……ごめん」
「謝らなくていいよ」
リュシーの声が、いつもより少しだけ強い。
「今日はもう休もう」
「でもぉ―」
「休もう」
「……はい」
有無を言わせない。
仕方なくベッドに横になる。
すると、リュシーが毛布を掛けてくれた。
「寒くない?」
「大丈夫」
「暑くない?」
「大丈夫」
「本当に?」
「……たぶん」
「たぶん、ね」
呆れたように言いながら、リュシーは椅子をベッドのそばへ持ってきた。
「ルル、私がここにいるから、安心して寝てね」
「……リュシー」
「なに?」
「ありがとぉ」
「どういたしまして」
その声を聞いているうちに、だんだん瞼が重くなっていく。
「……リュシー」
「なに」
「どこにも行かないでね」
「行かないよ」
「だって私にとってルルが全てでルルのいる場所が私の居場所なんだもん」
その答えを聞いて。
俺はようやく、安心して眠ることができた。
-–
【リュシー視点】
「……やっぱり、おかしい」
朝、ルルを見た瞬間からそう思っていた。
いつもなら、もっと元気に話しかけてくる。
なのに今日は、どこかぼんやりしている。
本人は大丈夫だと言うけれど。
――絶対に大丈夫じゃない。
案の定、少し目を離した隙に身体がふらついた。
「ルル!」
慌てて支えたけれど、思った以上に身体が熱い。
「熱があるよ」
「そうかなぁ?」
「そうだよ」
本人はまだ納得していない顔をしている。
こういうところは、本当に困る。
「今日は絶対に休んで」
「でもぉ……」
「駄目」
「……はぁい」
素直に横になったルルを見て、少しだけ安心する。
けれど、眠っている顔を見ると、やっぱり心配だった。
いつも飄々としているルルが
今日は静かだ。
「……早く元気になってね」
小さく呟く。
すると、眠っていたはずのルルが少しだけ動いた。
「……リュシー?」
「なに?ルル」
「……いる?」
「いるよ」
「そっか……」
それだけ言って、また眠ってしまった。
「……本当に心配させるんだから」
苦笑する。
でも。
眠っているルルの表情が少し穏やかになったのを見て、胸を撫で下ろした。
「大丈夫。」
聞こえていないと分かっていても、そう声をかける。
「私がずっと見ているから」
その日。
ルルが目を覚ますまで、私はずっとそばにいた。
コメント
1件
うわぁ〜〜〜〜😭💕✨ めっちゃエモい…!! リュシーがルルを看病する姿、優しすぎて胸きゅんが止まらん💘 「ルルのいる場所が私の居場所なんだもん」って台詞やばすぎ! もうその言葉だけで二人の関係性が伝わってくるよ…! 弱ってる時にそばにいてくれるって、最強の愛情だよね。リュシーの「ずっと見ているから」もグッとくる…続きめっちゃ気になる!!