テラーノベル
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生徒会後、皆さんに手を振って門を出た。
寮までの道のりを少し歩いたところだった。前から背丈の高い男の人が歩いてくるのが見えた。
男の人は逆光のせいで顔がよく見えない。
少しずつ男の人との距離が縮まる中で、男の人がよろよろと歩いているのと制服が風鈴高校のものだと気づいた。
腕の線が1本。1年生だとすぐに気づく。
髪はツ ー トンカラ ー で目はオッドアイ。
やけにボロボロの体が心配になってサ ー っと血の気が引いた。
「 わっ、! 」
すれ違いざまに男の子がよろけて私が受け止めるような形になった。
男の人はすぐに気づいて体制を立て直した。
「 わり … は、 」
「 だ、大丈夫っ、? 」
焦って聞く前から男の子の目は丸く大きくなっていた。
何に驚いているかはわからないけど … ひとまず手当しないといけないよね … !
「 あの … どうぞ上がってっ 」
あの後、私のお部屋に来るように声をかけて何とか連れてきた。
私はお部屋に入ると慌てて救急箱を取りに行った。
お気に入りの紅茶とクッキ ー 、チョコレ ー トを準備している間も、男の子はずっと玄関に立ち尽くしていた。
ど、どうしたのかな … っ。
「 えっと、どうしたの … ? 」
「 あ、おぅ … 」
私の言葉にハッとしてからゆっくりと足を踏み入れた。
机に案内して座ってもらうと、なんだかソワソワしている。
「 ふふっ、ごめんね、いきなりお部屋に上げちゃって 」
「 あ、いや … 部屋広くね? 」
「 え、そ、そうかな? 」
やっぱり特待生と一般生徒じゃ違うのかな。
「 俺の部屋ワンル ー ムだし 」
「 そうなんだっ 」
あっ、手当するために連れてきたのにただの雑談になっちゃってるっ。
私は急いで手当を始めた。
「 これ … どうしたの? 」
「 あ ー 、普通に喧嘩しただけ。そしたら後ろから殴られた 」
い、痛そう … っ。
やっぱり男の子ってわかんないよ … 。
「 お前、名前は? 」
「 えっと、桜花絃 … ! 」
「 桜花。俺は桜遥だ 」
「 桜 … 裙、よろしくねっ! 」
お互い名前を言い合った時、手当が既に終わっていることに気づいた。
その後はゆっくりお話して玄関までお見送りした。
☆.*゚•*¨*•.¸♡o。+ ☆.*゚•*¨*•.¸♡o。
翌朝。私はいつも通りお部屋の戸締りの確認をして寮を出た。
寮から学校まではそこまで距離は無く、歩いて5分程度で着く。
すると、前に見覚えのある後ろ姿を見つけた。
梅宮さんだ … !
でも、どうしてこんな時間に?
梅宮さんはいつも屋上の畑の手入れで早寝早起きを徹底してやっている人なのに、どうして今日は遅いんだろう。
いつもより30分ぐらい遅いかもしれない。
私の考えすぎかな?
きっとそういう日もあるよねっ。
特に気にせず梅宮さんのところに駆けた。
とんとんっと肩を叩くと、ゆっくりと振り返った。
__ あれ?
いつもは無いはずの梅宮さんの目の下にうっすらとクマが出来ていた。
ど、どうして … っ。
梅宮さんは驚いている私を見て不思議そうにしていた。
梅宮さん本人も気づいてないんだっ。
ひとまず何も言わないのは良くないから、挨拶だけでも … !
「 う、梅宮さんっ、おはようございます … ! 」
「 あぁ!おはようっ、桜花 」
あ … 話し方とか声色はいつも通りだ。
でもひとつだけ決定的に違うのは目の下のクマ。
「 えっと、梅宮さん。クマが … 」
「 え?クマ? 」
「 はい … クマが酷いですけど、何かあったんですか? 」
「 … 」
だ、黙っちゃったっ。
私の言葉で俯いてしまった梅宮さん。
「 … 着いてこい 」
「 わっ! 」
グイッと勢いよく腕を引っ張られ、人気のない体育館裏へと連れてこられた。
ど、どうしたんだろうっ。
梅宮さん … なんだか元気がないような … 。
「 桜花 」
「 は、はいっ、! 」
「 やっぱり桜花には誤魔化せないか ~ ! 」
「 え? 」
ど、どういうこと?
それに、さっきより明るく … 。
「 あのさ、今悩んでることがあるんだよ 」
悩んでること?
「 聞いてくれるか? 」
「 もちろんですっ、梅宮さんの相談ならいつでも聞きますよ … ! 」
そう言うと、梅宮さんはニコッと微笑んだ。
でもどこか悲しそうな冷たい微笑。
「 でも、桜花にこんなこと相談していいのか … 」
「 ?なんでも相談してくださいっ! 」
「 ありがとな。実は最近、クラスの奴とか、他クラスの奴もいんだけど … よくコソコソ何か言われるようになったんだ 」
「 え … 」
「 でも周りの奴らはみんな話しかけてくれるんだけどな 」
梅宮さんは乾いた笑みを浮かべて「 はは … 」と笑った。
周りに何か言われるってことは … 悪口とかなのかな?
でも梅宮さんは悪口を言われるような人では無いし、一体どうして?
考えれば考えるほど分からなくなる。
これが … 梅宮さんが悩む原因。
どうして今まで気づいてあげられなかったのかな。
何か私にできることないのかな。
私はう ー ん … と少し考え込んでから顔を上げた。
「 何も気にすることなんて無いですよ。私は梅宮さんの味方です 」
「 桜花 … 」
ガッツポ ー ズをして、このあとはしばらく梅宮さんの相談に乗った。
放課後。私は先生に頼まれて、理科準備室にビ ー カ ー やスポイトを運んでいた。
一つ一つちゃんとあるか数えて、細かく確認する。
出来たら鍵を閉めて職員室に鍵を持っていく。
簡単な作業だけど、私一人ではかなり大変だった。
やっと終わった … 。
早く鍵返して帰ろう。
「 梅宮うざくね? 」
職員室に鍵を返してから、教室に戻ろうとした時だった。
耳に飛び込んできたのはその一言。
本人じゃないのにぎゅ ー っと胸が締め付けられるように苦しくなる。
「 な?わかる。最近の梅宮うざい 」
「 なんか2年の桜花さんと絡み始めてからうざくなったよな ~ 」
私のこと … ?
もしかして、私のせいで梅宮さんが悪口を … ?
… もしそうだとしたら、私最低だ。
梅宮さんにあんな悲しい顔をさせちゃって。
ずっと悩ませてたなんて … 。
「 てか、周りに慕われてるからってイキってね? 」
「 それな ~ 、普通にダサいし __ 」
「 そ、そんなことないですっ … ! 」
いても立っても居られなかった私は、気づけば教室の扉の前にいた。
「 え … 桜花さん? 」
「 ずっと聞いてたの? 」
「 梅宮さんは … とても誠実で、包容力があって … 凄くかっこいいです … ! 」
男の子の声を遮って言う。
「 たくさんの人に囲まれて恵まれて慕われてるのも … 尊敬しますし、堂々として良いと思ってます!! 」
「 あの … 桜花さん? 」
「 なので … もう梅宮さんの悪口はやめてください … っ!! 」
「 や、やだなぁ … そんな悪口だなんて … 」
「 悪口だろ 」
え?
後ろから聞こえた低くドスの効いた声。
この … こえ … 。
「 梅宮 … さん、? 」
こんちゃっ👋🏻💗
テラ ー ノベル開いたらたくさん♡きててめっちゃ嬉しいです … 🫶🏻💞
たくさんの♡ありがとうございます‼️💖
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