「…」
私は、幼い頃から目が見えない
正確には、見えづらい
原因は…まぁ、生まれる前に
母さんの腹の中で
何かあったらしい
皆、目が見えないからって
心配ばかりしてくる
はぁ…
心配しなくてもいいのになぁ…
道とか案内してくれるのは助かる…
けど
心配しすぎ…
私が
何も出来ないみたいになってる…w
でも、皆が教えてくれた
本とか
興味が持てた
楽しい思い出も出来た
けど…
…もう、心配されたくないなぁ
…そうだ
最期の時を楽しもう。
そうしよう
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「どの花にしよう…」
全然見えなくて…
わからない…
勘でなんとかしないとなぁ…
これ…かな…
「これください」
「はい!」
「サザンクロスと…ローダンセですか!」
「ローダンセ…?サザンクロス…?」
そういう名前なんだ…
「はい!一本ずつでいいのかな…?」
「あ、はい」
「まいどあり!」
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ふぅ…
手探りでなんとかここまでこれた…
ここ…よさそうだなぁ
「ここに決めた…」
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あまりぼやけて見えないが…
「結構高いな…」
ここなら…いけるね
私は、その
ローダンセとサザンクロスを持ち
「心配しないでほしい」
という願いを込めて
落ちていった
…どうやら
自分は馬鹿だったみたいだ
「心配しないでほしい」
という願いは
少しも叶わなかった
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