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事件明けで署内全体の空気がゆるんでいる時間帯だった。
書類の山を片付けを終え、ひと息ついてから本署の屋上へ向かう。
この時間帯は、いつも誰かしらが風に当たっていることが多い。
今日も案の定、先客がいた。
壁にもたれかかり、ぼんやり夕日に照らされた空を眺めている男。
見間違えるはずもない、らだおだ。
「ん、皇帝おつかれ。」
気配に気付いたらだおが、こちらを見て軽く手を振る。
「あぁ、らだおもお疲れだな」
そう返すと、らだおは少しだけ肩の力を抜いたように笑った。
「いやー、今日むっちゃ疲れたわ」
我は隣に立ち、同じように街を見下ろす。
視界の端で、らだおが大きく息を吐くのが見えた。
「それよりもらだお、今日前に出すぎじゃないか?」
「え、皇帝がそれ言う?」
「おいどういう事だ?」
軽口を交わすと、らだおは小さく笑い、缶を一つ差し出してくる。
「ほれ、糖分。
皇帝、こういうの取らないと疲れ溜まるタイプだろ。」
「おぉ、よく分かってるな!」
缶を受け取ると、らだおは少し得意げに鼻で笑った。
「だろ。同期長いからな」
「我のことをよく観察してる証拠だな!」
「はいはい、自意識過剰」
らだおは自分の缶を開け、一口飲む。
その様子はいつもと変わらない。
「それにしてもさぁ」
「ん、なんだ?」
「今日の皇帝、やたら動き早くなかった?」
「そうか?」
「俺が動く度に、もう後ろにいるって感じ」
「たまたま位置取りが良かっただけだぞ」
「またそれ。
絶対それだけじゃないだろ」
我が答える前に、屋上の扉が開いた。
「あれ、またここにいるんすか?」
顔を出したのは同僚で後輩の神子田だった。
「休憩中〜」
「また二人だし……息合いすぎじゃないすか?」
らだおがすぐに手を振る。
「違う違う。
たまたまなんよね」
「いや、そのたまたまが多いんスよね」
「うるさいなぁ…」
神子田は面白がるように口元を緩める。
「もう彼氏っすね?」
「は?」
「誰がだ?」
声が重なったのは偶然だ。
だが、それが神子田には余計に面白かったらしい。
「ほら、そういう所っすよ!」
「そういう所ってなんだ!」
「んじゃ、失礼しまーす!」
言うだけ言って、神子田は嵐のように去っていった。
屋上には再び静けさが戻った。
「……ホント余計な事言うよなぁ」
らだおがため息混じりに呟く。
「まぁ気にするな!」
「いや、皇帝は気にしなさすぎな?」
「…事実では無いしな?」
「まぁ、そうだけど」
らだおは夕焼けを見ながら、特に意味の無さそうに続けた。
「まぁ、変な噂立たなきゃそれでいいけどさ」
「……らだお」
「ん?」
名前を呼ぶと、らだおは我を見た。
その顔はいつもと通りで、警戒もしていなかった。
一度だけ缶を鳴らし、口を開く。
「噂ではなく、事実にするのはどうだ?」
「………は?」
らだおは間の抜けた声を出す。
「なんの話し?」
「我は、らだおが好きだ」
言い切った。
らだおは一瞬固まり、それから慌てて笑う。
「いやいや、冗談だろ?急に何言ってんの」
「冗談ではない」
「……皇帝今日やっぱ疲れてるんじゃない?
糖分足りてないよ?」
「さっきので十分足りてるぞ」
「じゃあなんでそんな事言うの」
らだおは一歩下がり、距離を取ろうとしている。
「俺、そういうの向いてないし。
同期だし、仕事もあるし、面倒だろ」
「面倒じゃない」
「面倒だって!」
「我は全然問題ない!」
「問題大アリだろ!」
らだおはそう言って、こちらに背を向けた。
その瞬間、反射的に手が伸びた。
「……らだお、逃げるな」
「あっ、ちょ」
腕を掴んで、すぐに離した。
「今すぐ答えはいらん」
我はあくまでも普段と変わらない様子を演じる。
「…付き合えとも言わん」
「…は?じゃあなんで言ったの」
「好きだという事実を伝えたかっただけだ!」
「重っ」
「重くないだろ!」
「いや重いわ」
らだおは顔を背け、首の後ろを掻いた。
「ほんと、厄介な男だな」
「よく言われるぞ」
「誰に?」
「らだおにだが!」
らだおは思わず吹き出しそうになったのか、慌てて口を抑えた。
「……今日は解散。
これ以上一緒にいたら、変なこと言いそう。」
「わかった」
「即了承すんな」
「素直さは我の長所だからな!」
「おい使い所絶対間違ってるって」
そう言いながら去っていくらだおの背中を、我は追わなかった。
逃げられても構わない。
だが、諦めるつもりはない。
それだけは、はっきりとしている。
rdo:side
あの突然の告白から数日が経った。
特に皇帝からのアタックも無く、向こうは今までと同じように接して来ている。
……が、あの日から何故か俺の方が意識してしまっている気がする。
例えば、Chillタイムになると、必ず俺の横にいる事。
もうひとつ上げると、俺がなにか言う前に察して、すぐに動いてくる事。
「はぁ……」
ひとりで溜息をつき、ぼーっとしていると、同じく同期のミンドリーが声をかけてきた。
「どうしたのらだおくん、何か悩み?」
「まぁ、悩みか?」
「今は事件も無いし、話してみてよ」
今は何を言っても受け止めてくれそうなドリーを前に、話さないなんて理由は無かった。
皇帝のことで悩んでいるとは言わず、あたかも別の人の話をしている風に相談した。
「なるほどね、それで、らだおくんはどうしたいの?」
「……俺?」
「らだおくんはその人と付き合いたいの?」
「……まあ嫌いでは無いけど」
言葉を詰まらせながら話す俺を見て笑うドリーに、少しムッとすると、「ごめんごめんw」と謝りながらまた考え出した。
「嫌いじゃないって気持ちがあるなら、もう答えは出てるんじゃない?」
ドリーはそう言ってくれた。今の俺にはとても意味のある言葉で、やっと自分の中で決心がついた。
「……ドリー、ありがとね」
「いいよ。
あ、あと皇帝によろしく言っといてね」
「……は?皇帝って言ってな…」
「俺も黄金世代なんだから、舐めてもらっちゃ困るよ」
ドリーと別れてから、妙に落ち着かない。
廊下を歩けば、視界の端に白髪が見える気がするし、少しでも立ち止まれば、背後に気配を感じる。
……気のせい、だと思いたい。
「らだお?」
「うわッ!?」
振り返った先、案の定そこに居たのは皇帝だった。
「いや、そんなに驚くか?」
「いや驚くだろ!
今の完全にタイミング狙っただろ!」
「普通に声をかけただけだが?」
「急に声かけたらビビるだろ!」
皇帝は首を傾げながら、いつも通りの顔をしてくる。
「少し、話せるか?」
「……今?」
「今だ」
断る理由を探そうとしたが、ドリーの言葉が頭をよぎり、口が止まった。
___嫌いじゃないなら、答えは出てる。
「……屋上なら」
「……!
了解だ!」
屋上に上がると、風が強く吹いていた。
事件明け特有の、変に静かな空気。
またここか、と思った瞬間。
あの日の告白がフラッシュバックして、ひとりで恥ずかしくなってきた。
「なぁらだお」
「……なに」
「最近、我の事避けてないか?」
「……別に避けてない」
「そうか?」
「全然いつも通りだろ。」
数分前は覚悟を決めていたはずなのに、皇帝の前に行くと、どうも調子が狂ってしまう。
沈黙が続き、風の音だけがやけに大きい。
「…なぁ」
先に口を開いたのは、皇帝だった。
「別に我は返事を聞きに来た訳じゃない」
「……じゃあ何で呼び出したんだよ」
「らだおの顔を見たくてだ」
「目的ふわっとしすぎだろ!」
思わずツッコむと、皇帝は少しだけ目を見開いた。
「……のつもりだったんだが、やっぱり少し聞かせて欲しい。」
「なにを。」
「らだおは、我からの告白はどう思っているんだ」
直球すぎる。
皇帝はいつも逃げ道を塞ぐタイプの質問をしてくる。
「……どう、って」
言葉を探している間にも、皇帝は急かさず、ただ真っ直ぐにこっちを見ている。
その視線が、やたら居心地悪い。
「……正直に言うぞ」
「あぁ。」
「困ってる」
「まぁそうだろうな」
「……意識もしてる」
「ほう」
「これが一番困ってるんだっての…」
そうボソッと呟くと、皇帝は一瞬きょとんとしてから、何故か満足そうに頷いた。
「ふっ、我からすれば前進だな」
「どこがだよ!」
壁にもたれ、頭を搔く。
「……俺さ、同期とそういう関係になるとか、考えたこと無かったんだよ」
「普通はそうだろうな」
「仕事もあるし、周りもいるし……色々面倒そうだし。」
「それは我も思っている」
「は?じゃあなんで……」
皇帝は少しだけ考える素振りを見せてから、当たり前みたいに言った。
「らだおの事が好きだからだ。」
「……っ」
「理屈は後からついてくる」
皇帝は真っ直ぐな目で俺を見つめながら、小っ恥ずかしい事をサラッと言った。
「……皇帝」
「なんだ?」
「俺、今すぐ『付き合う』とかは無理。」
「…あぁ」
「でも……」
伝える前に、もう一度、深く息を吸う。
「……ちゃんと、向き合おうとは思ってる」
言い終えた瞬間、自分でも驚くくらい心臓がうるさかった。
皇帝は一拍置いてから、ゆっくり笑った。
「それで十分だ」
「……なんかそれ、昔も言ってた気がする」
「大事なことは何度でもいい主義だからな!」
「ほんとブレねぇな……」
少し落ち着くと、皇帝が急に距離を詰めてきた。
近い。
でも、あの日みたいに逃げ出さなかった。
「じゃあ、これは告白の返事として受け取っていいか?」
「……保留だよ」
「前向きな保留だな!」
「都合よすぎだろ」
思わず笑ってしまう。
やっぱり、皇帝といると落ち着く。
「なぁ皇帝」
「ん?」
「一個だけ約束して」
「何だ?」
「俺が答えを出す前に、俺から離れるなよ」
少しの間の後、皇帝は優しい顔で俺に言った。
「……当たり前だろう!」
そう真っ直ぐ伝えられ、胸の奥が温かくなった。
「……あと」
「何だ、まだあるのか?」
「距離、もうちょい考えろ」
「……善処する」
「絶対嘘だろ」
そんなやり取りをしながら、並んで夕焼けを眺める。
完全に元通り、とは言えない。
でも、確実に何かが変わり始めている。
(ほんと、厄介な男だな。)
そう思いながらも、隣に立つ皇帝を、前ほど遠ざけたいとは思わなくなっていた
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