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年に一度の花火大会が私は大好きだった。 100円を握りしめてたくさんの屋台を回ると 氷の入った盥(たらい)にビー玉が入った飲物があった。
らむね
炭酸が口で弾けて痛かった。どうしてもビー玉が欲しくて、 別に美味しそうとか味のことなんてひとつも気にしていない。
私はままぱぱの目を盗んでらむねの中身を捨てようとした。
「何してるのかな〜?」
顔を上げるとそこには中高生くらいのお兄ちゃんがいた。
「びんだけほしいの」
「じゃあ、俺が貰っていい?」
お兄ちゃんにらむねを渡した
正直取られるんじゃないかと少し不安だった
お兄ちゃんはあんなにピリピリして痛いらむねを美味しそうに飲んでいた
「おいしいの?」
「君ももう少し大きくなれば分かるよ」
そう話しているうちにらむねは空になっていた。
あの時のビー玉はまだ残してる。今でも炭酸は苦手で、でもビー玉は好きだかららむねを買う。
「ねえ飲んでよ。」
そう言ってまたお兄さんにらむねを渡した。