🐰『はぁ…』
その日は なかなか寝付けず朝を迎えた
グクはあれほど似てる人がいるのか不思議だった
🐰『でもこの世に自分に似てる人が3人いるっていうもんな…』
にゃ〜にゃ〜
🐰『ん?ネコ?』
カーテンを開けベランダを見ると1匹のネコがいた
🐰『君はどこから来たのかな?w』
窓を開けるとネコは中へ入ってきた
🐰『迷子かな?…あ、首輪してる』
🐰『お散歩しにきたんだねw』
🐰『でも何もあげれるものがないんだ…』
ネコは部屋の隅にあるダンボールへ一直線に向かいガリガリとし始めた
🐰『こらこらwダメだよ?このダンボールの中にはね…大好きな人の物が入ってるんだ…捨てれないし出せない大切な思い出があるんだ…』
🐰『ってネコに言ってもねwwほら こっち行こうね〜』
それから毎日ネコは遊びにきた
ネコは何かする訳でもなくただグクのそばで寝ては夕方帰っていた
🐰『しかし君の飼い主は心配してないのかい?』
にゃ〜にゃ〜
ネコは玄関の方へ行き出たそうにしていた
🐰『今日は玄関から帰るのかw分かったよw』
グクはトビラを開けた
🐤『うわっ』
🐰『あ、すみません!!』
にゃ〜
🐤『ミケ?』
🐰『え?知ってるんですか?』
🐤『うちのネコです』
🐰『そうなんですか?!』
🐤『毎日どこに出かけてるかと思ったら隣りにいたんだw』
🐤『まったくこいつはwww』
🐰『……』
🐤『ジミン』
🐰『え?』
🐤『僕の名前』
🐰『ジミンって名前なんですか?』
🐤『はい』
🐤『えっ?!ど、どうしたんですか?!』
🐰『え?』
🐤『泣いて…』
🐰『……本当だ…いや なんでもないんで…それじゃ失礼します』
🐤『あっ』
🐰『姿も名前も一緒って…嘘だろ…』
🐰『…でもジミニは死んだ…あの人とは違うんだ…』
グクは必死に理解しようとしていた
次の日 相変わらずネコは遊びにきた
🐰『ミケ…今日も来たんだねw』
🐰『君の飼い主は家にいるのかい?』
🐰『…会いたいな』
🐰『ハッ…ダメダメ…あの人はジミニじゃない…違うけど…胸が苦しいんだ…そう言ったらジミニは怒るかな?』
にゃ〜
🐰『慰めてくれるのかい?wありがとうw』
ピンポーン
🐰『誰だろ…待っててね』
🐰『は〜い』
ガチャ
🐤『すみません ミケ来てますか?』
🐰『………あ、はい来てます ちょっと待ってください』
🐰『ミケ〜ご主人様が迎えにきたよw』
🐤『いつもすみませんw』
🐰『いいえw』
🐤『お昼食べました?』
🐰『え?…まだ』
🐤『ならいい所があるんで昼食べに行きません?』
🐰『…はい』
無意識に答えていた
それから2人は時間が合えば一緒にいることが増えていた
🐰『昨日の映画のレイトショーからのボーリングはこたえたなw』
🐰『もう夕方か……』
🐰『………』
🐰『あれ…今日って何日…ハッ!!行かなきゃ!!』
グクは初めてジミンの月命日を忘れかけていた
🐰『ジミニ…はぁはぁ…ごめん…ごめんね…1人にしてごめん…ぅぅぅ何してるんだよ僕は…あいつはジミニじゃないのに…なのに離れることが出来なくて…ジミニ…僕を許して…僕はジミニだけを愛してる』
グクは悔やんでいた そして気がついた
忘れないと思っていたのにいつの間にか満たされた生活にジミンとの思い出が過去となりかけている事を…
アパートに戻るとドアの前にジミンが立っていた
🐰『あっ』
🐤『大丈夫?』
🐰『え?』
🐤『今にも死にそうな顔してる…』
🐰『…死ねたらいいのに…』
🐤『グク!!!!』
🐰『……』
🐰『ごめん…今日はほっといて』
🐤『グク…』
その時
にゃ〜にゃ〜
🐰『あ、ミケ…』
ネコはグクの部屋に入っていた
🐤『ごめん…連れて帰るから』
🐰『うん 入って』
🐤『ミケ?』
🐰『どこだ?』
にゃ〜
ネコはダンボールの上に座っていた
🐤『ミケ!!』
🐰『危ないよ』
その時ネコはダンボールから飛び降りた
その衝撃でダンボールが崩れて中身が出てしまった
🐤『あ、ごめんね』
🐰『あっ…』
🐤『壊れてないといいけど…』
🐤『限定のスノードームは無事だねw』
🐤『あ、片方しかないピアスまだあったんだ…』
🐰『え?』
🐤『ん?』
🐰『なんで知ってるの?』
🐤『何が?……あっ』
🐰『それが限定なのも…片方しかないピアスも僕とジミニしか知らないはずなのに…』
🐤『……………』
🐰『どうゆう事?』
🐰『ねぇ!!!!』
🐤『ごめん…ごめんねグク…』
🐤『僕も理解するのも受け止める事にも時間がかかって…』
🐰『どうゆう事?分かんないよ…』
🐤『あの日 僕が死んだ日…同じタイミングで死んだ人がいたんだ』
🐤『それがこの本体の人…僕にそっくりで名前まで一緒…びっくりしたよw』
🐤『けどこの本体の人は目覚める事を拒否していたんだ。死ぬことを願っていたんだ だから僕に残りの人生をくださいとお願いしたら笑顔で譲ってくれた…グクにもう一度会いたくて…』
🐤『すぐに会いに行きたかったよ?…でも治療に時間がかかって…自由になった時には前のアパート解約してて…』
🐰『ちょっと…ちょっと待って…え?本当にジミニ?』
🐤『信じられないよね…』
🐰『なんですぐに言ってくれないの?!』
🐤『もしグクが新たな人生を歩もうとしてたら邪魔したくないなって……』
🐰『ジミニの代わりなんているはずないじゃん!!』
🐰『ジミニ…本当にジミニなんだよね…』
グクはジミンに触れた
🐤『ずっと泣くの我慢してたよね…僕の為に…もう泣いていいんだよ…グクの悲しみは僕が受け止めるからw』
🐰『やめて!!!!』
🐤『えっ?』
🐰『そう言ってジミニは…ぅぅぅぅ』
🐤『そうだったね…ごめん』
🐤『でももうグクを1人ぼっちにはしないよ?信じられない?』
🐰『だって…死んだはずのジミニが目の前にいるんだもん…』
🐤『あはは そうだねw』
🐰『本当に…ジミニ?信じていいんだよね?』
🐤『本当だってwじゃ〜グクが僕に告った時に泣いちゃった話する?w』
🐰『やめて〜!!www』
🐤『グク…また出会えて良かった…』
ジミンはグクをしっかり抱きしめた
🐰『ぅぅぅぅ…うぁぁぁ…ジミニ…勝手にいなくなってバカ!!…それなのに勝手に戻ってきて黙ってるなんてバカ!!…うぁぁぁ』
🐤『うん…ごめんね…グク…我慢しないで…いっぱい吐き出して』
グクはずっと我慢していた気持ちと涙が溢れた
ジミンは泣くグクを抱きしめ受け止めていた
🐰『…ぐすんっ…ジミニ…』
🐤『ん?』
🐰『服に鼻水ついた』
🐤『ちょっと!!w』
🐰『あははw』
🐰『ジミニ…おかえり』
🐤『ただいま』
END
コメント
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染みるぜ先輩!
泣けるぜ、、