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本当に最高です...!!ありがとうございます...!!!!!!😭
ウワーッ!!♡♡♡!!!!!好き!!!!!!
本部から先程連絡が入った。
『東エリア南部の地下にて、敵の電波を確認。緋八と佐伯はただちに準備をしろ』とのこと。
お決まりの変身アイテムをポケットの忍ばせたら、鉄製の硬いドアを豪快に開ける。隣人に迷惑かかったかもな。まあいいか。
「こちら佐伯!マナくん、いる?」
『あーいこちら緋八!しっかり今向かっとるよー』
「了解!」
同じ時期にデビューしたはずだが、やはり緋八の冷静さは少し上の大人を想像させる。今日こそ自身も活躍するぞという勢いで、自慢の足のスピードを上げていった。
「佐伯でーす。とりあえず到着」
『あーあー、聞こえとる?』
「うん聞こえてるよ?どうしたのマナくん」
『実は電波が悪くなってきちゃったのと、迷子見つけた。やから速攻で交番届けるわ!危なそうやなかったら先進んどって!!』
「なるほど、わかった。慎重に進んでおくよ」
『あんがとな!テツ!』
声が聞こえなくなったのと同時に地下を見つめる。明らかに危ない空気が漂っていた。
「………。」
一歩、一歩、踏み出す。そのたび靴の音が反響され周りの音はかき消される。どれだけ音を立てないように、と工夫をしても、必ず反響した。
「………こわい」
恐怖と同時に頭で浮かぶのは、必ず隣にいてくれた明るい彼。今頃迷子の子を届け終わってこちらに向かっている頃だろうか。マナくんは優しいし、きっとそうだよね。
すると突然、カラン…と音が鳴る。
「!?!?」
体全体がぞわっと鳥肌になる。恐る恐る振り返るとそこには、見たこともないスプレーが転がっていた。もちろん行きでそのスプレーは見ていない。
……スプレー口はこちらを向いていた。
「っ!!??」
声も出ないまま、そのスプレーは自分をめがけて発射された。
げほげほ、と咳をしたのち、だんだん体がふわふわしたのに気がついた。
(……この感じ、お酒で酔ったのと似てる…けど、何かが違う…)
体が火照るように熱い。体に力が入らず、ぺたんと座り込んだ。心臓がドキドキする。
その興奮を抑えきれないように、思わず頬を緩めたその時だった。
「………テツ?」
「…まな、くん……」
ひどく驚いたその顔は、さらに体を熱くさせる。
なんでどんどん熱くなっていくんだろう。わからない。怖い。
「テツ、顔赤いけど、大丈夫?」
座り込んでいる自分に目線を合わせた。
「っ……わかんな、い、なんか……ずっと体が火照ってて……」
「熱があるってこと?ちょっとおでこ貸してな」
マナくんは自分の額に手をつけた。
心臓が速くなったのが自分でもわかる。でも多分、マナくんにはこのドキドキは届いていないと思う。だって、マナくんはとっても鈍感だから。
でも、このままくっついていて欲しい、なんて思ったり。
「………」
そんなことを考えていると、マナくんの手は額から俺の頬へ。そして髪へ滑らすように触れた後、ぐっと体を引き寄せた。
俺の顔は自然とマナくんの胸に押し付けられる形になる。
「……、まな、くん………」
「…んふ、落ち着く?熱っぽいけど、でもそれだけじゃないみたいだし…うーん。」
マナくんの声とマナくんの匂いが、俺の思考をとろけさせた。
心做しかマナくんに触れられた頬や髪、肩が敏感になっている気がする。
すると、さらに熱くなってきた体を抱えながらふと思い出す。スプレーの効果がやっと理解できたのだ。
(あぁ……これ、えっちな気分になるやつだ……)
「……ん、なんやあのスプレー…ちょっと待ってなテツ」
「……っ、」
ぐい。逃すまいと背中に回していた手に力を込める。
「え、テツ?どしたん?」
「ま、って……」
熱で浮かされた体じゃろくに話すことも出来ない。でも、今マナくんの体は俺のものだから。俺だけのものだから。誰にも渡せない。渡したらいけないんだ。
「……まなくんっ…」
「テツ?どした…、ん、ぇ?」
ごり。マナくんの腰に硬いものが当たる。
それに気づいたのか、マナくんは目を見開いて俺を見た。その瞬間、マナくんの頬は赤くなっていた。
「……て、てつ…?なんで…」
「っ、ごめん、たぶん、スプレーのせいで」
「…やっぱあのスプレーやんか!待っとってテツ、俺がなんとか…」
一回目線を外して、もう一度自分の目が合った瞬間、俺はマナくんの口を塞いだ。
ちゅ、ちゅく、と湿った音が響く。
「んぅ、ぇっ、て、なん…っ」
くちゅ、と一際大きな音を立てて離す。マナくんの顔は真っ赤に染まっていた。
それだけで俺の心臓は跳ね上がった。そしてさらに興奮が高まる。
「っなに、…てつ、おまえ変やって……俺なんかに、そんなの…」
「マナくんだからこうなったって言ったら…驚く?」
マナくんの首筋にキスを落としながら、腰に回した手をゆっくりと移動させる。少し撫でただけで反応してくれるのが可愛い。
「おど、おどろく…当たり前やん…」
「……大好き。もしこれがスプレーの効果だったとしても、俺今後マナくんを完全な目で見られないや」
「…………おれも、まきぞえや、こんなのぉ…っ」
地下で何をやったのかは、秘密のお話。