テラーノベル
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真夜中の海辺は静謐で、心が解けてゆくような感覚になる。
都会の雑音に耐えきれず、夜中にふと目が覚めてしまった時、ふらふらと歩くと決まってこの海辺にたどり着く。
__あぁ、また来てしまった。
何回目だろうかと思いながら、砂浜に腰をかけると、さらさらとした砂の音がこぼれて、
その無数の粒が、私の輪郭をなぞらえるように寄り添ってくれる。
この時だけが、私が人では無く、無機質な砂の一部になれるような気がした。
さらさら、さらさら… 丁寧に砂と潮風に抱かれていると、月明かりに照らされた砂浜に1つの大きな影が写った。
「晴波」
少し驚いてから振り返る。黒色の髪を靡かせた、細身の男性が立っている。月明かりと街灯しか頼りがなかったから、その顔を認識するまでに妙な間が空いた。
「碧さん、また来たんですか。 」
「それは君もだろう。」
彼は、少し照れたようにそう言う。
それから、凪いだ海のような穏やかな動作で私の隣に腰を掛けた。
「晴波は、海が好きなんだね」
そう言って、涼しげな目元をぱちと閉じ、閉じては開け、それを繰り返す。私は返事はせず、別の話題に切り替える。
「目に砂でも入りましたか」
「ああ、厄介だね。砂は。」
嫌いなんだ。そう言い、彼は潤んだ瞳にハンカチを当て、それをしまう。
しばらく無言が続く。なにやら落ち着かない空気が流れる。彼の呼吸が、少しばかり早くなる。
それから、彼は私の方を向いた。神妙な顔をしている。月明かりに照らされた彼は、美しさが際立つ。
「…晴波、」
ずっと言えてなかったんだけど、そう言う前置きとともに、深呼吸をひとつ。
私はその後の言葉を理解する。彼の目元をしっかりと見つめる。
「僕と___」
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コメント
1件
ああもう、めっちゃエモい…!!🌊💙 夜の海辺の静けさ、砂の粒に溶けてく感覚、全部が繊細で美しすぎる〜😭✨ 特に「厄介だね。砂は。」の返し、意味深でありながら関係性がじんわり伝わってきて息止まった…!! 「僕と___」で終わるとこ、続き教えてくれ〜!!!次が待ちきれないよ左右盲さん🥺💕