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笑ったのは気の所為だと信じよう。てか、信じたい、
「……医者に見てもらおう、」
うん。当然の反応、
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「医者は軽いショックだと言っていたが。本当に何も思い出せないのか?」
「はい 、」
さっきから思ってたけど。声かわいいなスイアちゃん。
さぞかしモテたのかなぁ、
「ぁの。私の名前は、?」
「スイア・ストック」だ。
綺麗な名前〜。と思った瞬間吐き気がした。
転生前はよく名前負けしてると虐められていたから。
「……あの。少し1人にしてもらっても?」
「すまん、配慮が足りなかった。」
「だが、護衛の騎士だけは置いておく。」
護衛……あぁ。あの仮面をしている、
煌びやかなベッドから降りるとまず初めに驚いたのが豪華過ぎる部屋だ。至る所に宝石が散りばめられている。しかも派手な、
目を開けているだけでも目が疲れそうだ。
そして次に驚いたのは騎士の顔立ちだ。
私と2人きりになった瞬間、暑苦しい仮面を外し顔を見せた、驚く程に。
いや、肝が冷える程に彼は精巧な顔立ちをしている、
彼は国内指折りの騎士だという。おまけにあの顔立ち、モテない訳が無い。たとえ性格が終わってたしても、余程終わってなければ普通にモテる。
レート高そ〜。とかCV誰かな〜。とか考えてると自然に笑みが零れてきた。
騎士がこちらを向いてぎょっとした。そこまで可笑しかっただろうか?
騎士はこう言った
「お嬢様が素で笑うなんて。初めて見ました、」
すっごい好みの声だった。なんだこいつ、声 顔 身体能力まで備え付けてあるのか。怖いな、
そんな事よりも話の内容だ。素で笑うなんて初めて見ました…ねぇ。
「あの、少し深掘りしても。?」
「はい。構いません、」
私はむず痒さを覚えた。そう、敬語だからだ。
転生前は親、友達、先生 誰にも敬語を使われなかったから。というか使う方だったので更にだ。
もちろんイケメン騎士は立場上そうしないといけないんだろうけどとってもむず痒い、しかも2人きりだ。
父親と思える人がこうして男性と娘(仮)を2人きりにするのだ。余程信頼してるのに違いない。
つまり!接点がめちゃくちゃ多くなるだろう。という事で彼とは仲良くしたい。
「あの、」
「はい、?」
「敬語を使わないでください!」
「ぁ、え?」
驚くのも無理はない。私だって転生前、急に虐められてた奴から「敬語使うな!!」とか言われたら身構えるし。
「、分かったよ。スイア。」
まっじでいい声だなぁ。ほんとに神ってのは残酷だよ、ま。流石イケメン騎士とでも言うところか。
あっさり応じてくれたのはめちゃくちゃありがたい。
そういえばイケメン騎士に名前を聞いてなかった。あっぶねー、肝心な所を忘れるところだったよ。
「お名前。聞いても、?」
「…我(わえ)の名前は。レイン・ユーリ。」
うっわ。一人称かっこよ。好き、推しにしたい。
「先程言った。素で笑うのを初めて見た。と言うのは?」
「我(わえ)が知る限りだけど、お嬢_。スイアはいっつも顔に笑顔を貼り付けていたからね。」
「しかし、こうやってスイアと話すのは違和感極まりないな、」
「はて。それは何故でしょうか?」
「前のスイアはお世辞にも素行がいいとは言えなかったからね。」
「たまに我(わえ)に靴を舐めろとかいう指示を出していたよ。」
こんなイケメン騎士にそんな事を頼んでいたのか。さぞかし自分の顔が良かったのかね、……
あ、そういえば自分の顔。見てない、
「レイン。」
「なに?スイア」
「手鏡ってあります?」
「あるけど、」
「貸してくれるでしょうか、?」
「どうぞ。」
鏡を見た瞬間。私は自身の顔から放つ眩しさで目が傷んだ。イケメン騎士のレインもそうだったが、この顔といい身体。レイン以上の美貌だ。
まるで人形みたいに、アイスブルーの瞳は湖から湧き出てくる水のような。そのぐらい美しかった。
本当に、神様の最高傑作なんじゃないか?と思うぐらい、どこから見ても顔がいい。
ぱっちり二重に、小さい鼻。ぷっくりとした涙袋に。正に女性の理想と言える形をした唇、
…そりゃこんな顔持って生まれれば。甘やかされて育ったに違いない。
当たり前だ。私も推しを育てようとしたらべったべったに甘やかすのが普通だ。
「誰だ 、!?」
急にレインが大きい声をあげたからびっくりした。
「どうしたんですか……、?」
「あ、いや。誰かに見られている気がしてね、」
「我(わえ)の勘違いだといいんだけど。」
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「気配を消す魔法をかけてても気付かれるのか。」
「凄いね、流石国指折りの騎士。」
「まぁ。記憶喪失だなんて美味しい獲物。」
「逃がさないんだけどね、」