テラーノベル
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「全体本番、終了です! お疲れ様でしたー!」
スタッフの大声と盛大な拍手が響き渡る。一年に一度の大舞台、『EBiDAN THE LIVE』の最終公演が無事に幕を閉じた。
超特急とONE N’ ONLYの楽屋が並ぶ賑やかな廊下を抜け、静かな控室のソファにバタンと倒れ込んだのは超特急のタクヤだった。激しいパフォーマンスの連続で体は重く、汗を吸った衣装が肌に張り付いている。少し目を閉じて呼吸を整えていると、ドアが静かに開き、パタパタと素早い足音が近づいてきた。
「タクヤ……」
入ってきたのは、ONE N’ ONLYのNAOYAだった。自身のステージはもちろん、シャッフルユニットやコラボ演出まで全力で駆け抜けた弟の顔には、隠しきれない疲労の色が滲んでいる。
NAOYAはタクヤが横たわるソファのわずかな隙間に滑り込むと、躊躇なく兄の腰あたりに顔をうずめ、ぎゅっと抱きついてきた。
「うおっ……何だよ急に。重いって」
「無理。もう1ミリも動けない……タクヤ充電して」
普段はワンエンのメンバーとしてクールで頼もしい一面を見せるNAOYAも、二人きりになると一気に幼い弟の顔に戻る。タクヤの衣装の生地をギュッと握りしめ、頭をすり寄せてくる姿は、まるで甘える子犬のようだ。
タクヤは「汗だくなんだけど」と呆れたように溜息をついたが、突き放すような真似はしなかった。ゆっくりと体を起こすと、自分の膝の上に弟の頭を優しく乗せてあげる。
「お前、今日のダンスキレキレだったな。シャッフルもめちゃくちゃ目立ってたぞ」
「ほんと……? ちゃんと見ててくれたの?」
「当り前だろ。裏のモニターで見てたよ」
そう言いながら、タクヤはNAOYAの少し湿った髪に指を通し、優しく撫でた。そのまま手のひらで頭をぽんぽんと心地よいリズムで叩いてやる。
「頑張ったな、直弥」
普段は照れくさくて滅多に呼ばない本名で言われ、NAOYAは嬉しそうに目を細めた。兄の温もりと、頭に触れる優しい手つきがあまりにも心地よくて、緊張が解けた体に強い眠気が押し寄せてくる。
「タクヤの手、あったかい……」
「お前が冷えてんだよ。ちゃんとタオルで拭かないからだろ」
小言を言いながらも、タクヤは手の届くところにあったバスタオルを引き寄せ、NAOYAの肩にそっとかけてやった。
「ちょっと寝ていい……?」
「おう。着替えの移動時間になったら起こしてやるから、今のうちに休め」
「ありがと、タクヤ……大好き」
うとうとと微睡みながら呟く弟の声に、タクヤは苦笑いを浮かべた。「知ってるよ」と低めの声で小さく返し、弟が完全に眠りにつくまで、その頭を優しく撫で続けのだった。
コメント
1件
ライブ終わりの抜け殻みたいなNAOYAが、タクヤに甘えて「充電して」って言うの、めちゃくちゃ可愛いかったです…!普段ワンエンでカッコいい姿を見せてる子が、兄の前だけは幼い弟に戻るの、尊すぎて胸が締め付けられました。タクヤが本名で「直弥」って呼びながら撫でてあげるところ、優しさが滲み出ててずるいです…最後の「知ってるよ」も、二人の関係性がしっかり感じられて最高でした。読後感がほっこり温かい、素敵なエピソードをありがとうございます🌙🤍
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