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〈Prologue.〉
中学の時の俺は、ガキすぎて、友人6人とヤンチャしてばかりの不良だった。初めは周りも何も言ってこなかったが、卒業する頃には俺らに呆れていたり、口には出さないけど多分避けられていた。
アイツらと楽しくできるならそれでもいいと思った。でも卒業間際に気づいてしまった。俺は男しか好きになれないんだって。それは俺が今まで行動していた7人の内1人を好きになってしまった、いや、気づかなかっただけでずっと好きだったのかもしれない。卒業式で桜の雨に降られながら、こちらを振り返る君が愛おしいと思った。
俺の気持ちひとつであいつらの仲を気まずくさせたくは無い。だからあいつらのことは忘れてやるんだ。元々高校は離れたところに行く予定だったから余計に新しい土地で頑張ろうと思った。ただ、連絡先を消すか消さないかの問題だった。本当は離れていてもあいつらと仲良くしたかったな…なんて。
男を好きになったことは問題じゃなくて、それがあいつだったからダメだったんだ。7人で親友って約束していたから。こんなことがないように、高校では仲がいい友人は作らないようにしよう。せっかくなら優等生でいよう。
そうすれば、恋心を隠して辛い想いをするなんてことはないだろうから。