ジョウsid
「 ただいま~ 」
家に帰ってもまだ母さんは帰っていない。
僕はリビングの横の和室にある父さんの自宅墓に手を合わせる。
「 只今帰りました…。母さんはまだお仕事みたいで…キヨは…僕と話す気はないみたいです…
また、一緒に笑える日が来るのを心待ちにしています…父さん… 」
そして僕は能権力を使う。
……
「 〈 哀告事 〉 」
ぎゅっと手を握ると青い光を放つ。
すると手の中には小さな紙に青い字で「精進しなさい」と書かれていた。
「 はい…父さん。 」
僕の能力は死んでしまった人に言葉を代弁して文字化する事。
別になんと為にもならない。
……こんなことなら、こんな能力…
俯いて少し黙る。そしてふと時計を見ると慌てる。
「 わ…!もう5時14分…剣術教えてもらいに行こ… 」
リビングには、「冷蔵庫の中にご飯入れてるよ」のメモを弟であるキヨに宛てて置いていた。
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