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君だけは特別だった。同じ景色の中にいても君だけは違う色をしていた。そんな君が好きで好きで仕方がなかった。
昨日積もった雪がキラキラと輝く朝の登校道。もう見慣れた景色。私はこの道を小学生の頃からずっと歩いている。私の住む朝日町は人口が少なく500人ほどで辺りを見れば田んぼか山かやけに馴れ馴れしく話しかけてくる住民達だ。田舎の人たちは特にやることがないからか噂話が大好きだ。知らぬ間に噂話は広がってゆき、しまいには跡形もない妄言に化している。また、やけに感が鋭いところにも腹が立つ。こんな町が私は大嫌いで早く抜け出したくて仕方がない。
「おはよー」後ろから聞き慣れた声が聞こえた。
私の友達の寺島小春だ。
「おはよう」
小春「てかさ地球温暖化ってなんだよ!寒すぎでしょ」
衣織「てかさちゃんとラケット持ってきたの?」
小春「いや今日は流石に持ってこないと佐々木にブチギレられる」
私達はソフトテニス部に所属している。てゆうかまず部活がソフトテニス部しかない。私達の通う朝日中は全校生徒39人の小さい学校で小学校も併設されており同級生の顔はずっと変わらない。なんなら保育園から一緒だ。私は今2年生で15人とこの学校では1番人数が多い。
小春「てかさもう三年卒業しちゃうよ。やばいな」
衣織「来年は受験生とか考えたくもないわ」
小春「てかさ衣織は高校どこ行くの?」
衣織「え?あー考えてなかったわ、小春は?」
小春「野上」
衣織「えー!いいじゃん!制服可愛いとこだ!」
小春「衣織もきちゃう?」
衣織「いやー、私立はねぇ。厳しい、公立じゃな いと」
小春「藤宮は?」
衣織「いやだよ!あんなん頭良すぎて死ぬ」
小春「衣織頭いいじゃん」
衣織「いやよくない。てかまず勉強はしたくな い」
小春「じゃー鈴商?」
衣織「うーん候補はね」
小春「え?テニス強いじゃん!続けんの?」
衣織「いやー迷ってる。」
小春「私は絶対テニスやめる。日焼けしたくな いもーん」
衣織「うわ、私もしたくない!やらんとこかな」
小春「いやでも衣織はテニス強いしやるべき」
衣織「そーかなー」
小春「いやだって中学から初めてこのレベルは 凄すぎる。県選抜だよ?凄すぎ」
そう。 私は中学からテニスを始めて県選抜にまで選ばれた。3月には全国大会もある。初心者から初めて上手くなりたくて自主練やクラブ練習にまで積極的に参加してきて必死に思いで頑張ってきた。その努力が報われてやっと県選抜にまで登り詰めた。でも頑張ってきたのはただテニスが好きとか上手くなりないとかそんな理由じゃない。
小春「うわ、今日も今日とて藤田決まってますな。」
校門の前で仁王立ちをして生徒達に挨拶を交わしている男は私達2年の担任の藤田だ。いつも髪がワックスでベタベタでメガネが極太だ。これをかっこいいと思っているらしい。
藤田「おはようございます」
小春「はいざいます」
衣織「ぉはようございます」
藤田「おい滑舌良く挨拶しろよこんなかn」
小春「はいはい」
衣織「すんません」
藤田のおもんないツッコミに覆い被さるように返事をしながら学校に着いた。古びた校舎。履き慣れたうちばきに足を入れ小春とたわいのない会話をしながら教室に向かう。教室につき荷物を片し、宿題の提出をした。私はこの町のことは大嫌いだが、学校は好きだ。その理由は。
「おはよ」
こいつがいるからだ。
後ろの席から挨拶をしてきたこの男は私と付き合ってる黒川伊吹だ。
衣織「おはよ」
少し照れて顔を背けてしまった。
伊吹「今日一緒に帰ろ」
衣織「うん」
朝で忙しい教室。みんなに聞こえないような小さな声で私達は話す。この関係はみんなには内緒だ。私はこの関係が大好きだ。
次回も楽しみに