コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
市川レノの体調不良
朝起きたら、頭痛がした。雨が降ってるし、多分偏頭痛。何年も付き合っていると、それなりに痛みになれる。けど、慣れたってしんどいのは変わらない。学校とか、バイトだったら、休んでたかも。だけど、防衛隊は話が違う。1日で、みんなに置いていかれてしまう。
何より、もし、今日、巨大怪獣が出現したとして、俺が先輩の所に居られなかったとして。もし、先輩の目の届く範囲で危険が起きていれば容赦なくあの人は変身してしまう。これは俺の想像でしかないが、絶対に起きないことでは無い。それなりに起こりうる事だ。先輩に助けられてばかりだったのだから、少しでも先輩を助けられるように、少なくとも、そばに居たい。
は、いいが、
カフカ『うまー!!何だこの飯!?初めて食った!!!!!』
朝からうるさ過ぎる。四ノ宮も、なんだコイツ、という顔をしている。
ズキッ
レノ「、、、っ」
高くはないが、ボリュームが大きいため、頭に響く。
キコル『、、、(市川レノの顔色がわるいわね、)』
キコルは市川の体調不良に気づいていた。体調が悪いのに、こうやって、休まずにいるのは、こいつが原因だってことも何となくわかっている。キコル自身も、日比野に助けられた経験があるからだ。だけど、どんな理由があろうと、命には変えられない。この1度の許しで、市川の命が1つ、奪われてしまうかもしれないのだ。
キコル『市川レノ、あんた、体調悪いでしょ、なんでいるのよ』
カフカ『は!?お前、体調悪かったのか!?』
レノ「なんの事すか」
キコル『あんたの顔色見れば、すぐにわかるわ。』
カフカ『んー、確かに言われてみれば顔色悪いな、』
レノ「俺は大丈夫ですy、、」
キコル『大丈夫とか、だめとか、そういう事じゃなくて、ちょっとの油断で、死ぬのよ!?』
レノ「、、、」
キコル『わかったんなら、早く戻りなさい、もし怪獣が現れても、討伐には行けないって副隊長に行っておくわ。』
レノ「ん、戻ります」
キコル『ええ、カフカ、送ってやんなさい』
カフカ『ああ、もちろんだ』
不甲斐ない。ただそれだけ。先輩と2人歩く廊下は今までで1番も言っていいほど沈黙が続いた。
カフカ『体調悪いの気づけなくて、ごめんな』
レノ「なんで先輩か謝るんすか、絶対的に俺の体調管理不足ですよ。」
再び沈黙。
ふーっと息を吐くのとほぼ同時に頭痛がした。
レノ「、っ」
カフカ『わ、レノ、頭いてえか、』
先輩は、慣れたような手つきで俺をみる。
カフカ『偏頭痛か、辛いなあ。』
座り込んだ俺に、先輩は頭を撫でながら、慰める。頭痛が少し和らいだ気がした。