コメント
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「ねぇ、知ってる?」
仲のいい友達と帰っている途中で聞かれた。
「何…?」
「都市伝説なんだけどねッ!」
また都市伝説か…
友達の優斗はとにかく都市伝説などの怖い話が好きだ。
(僕はあんまりだが…)
「うん」
「不思議なお面屋さんがあるんだって」
「お面屋さん…?」
不思議なお菓子屋さんとかなら分かるがお面って…誰が買うのだろうか…
「そう!お面屋さん。売ってるものがおかしいんだって。壁にお面がいっぱいかかってるのに店の店主さんは自分が求めてるものがすぐ分かるらしいよ」
「やけに詳しいね…またネット?」
彼が情報を仕入れるところはだいたいネットだ。
「あれ、バレた?」
当たり前だ…
「それでね!そこのお面屋さんはお面の代金を取らないらしいよ」
「商売じゃないじゃん…」
「でも、不思議なのはここから先。そこのお店でお面を買った人は必ず“死んでる”んだって!」
はぁ…まぁ、たかが都市伝説だ…死んでいるのにその情報をどうやって伝えているのだ…
彼の機嫌を損ねないように
「怖いね…」
とでも言っておこう
「絶対思ってないでしょ…」
そんな会話をしている時いつもの分かれ道に差し掛かった。
「じゃあね!またあした」
そういい彼は僕と逆の方向へ歩いて行った。
本当にお面屋さんなんてあるのだろうか…