「ねえ奏音?」
「何?」
「一緒に宇宙の彼方まで漕いでいかない?」
この人はまた意味のわからないことを言っている。でもそれでもこの人について行けば私が変われるのは私が1番知っている。
「美沙。私はきっと百年後には美少女に生まれ変わってる。」
「何言ってるの?」
それはいつもの美沙のことだろうと思ったというのは心の中にしまっておく事にした。
「続きを聞いて。その頃には美沙はどうなってるんだろうね。」
「私は生まれ変わったら今とは違う性別になってみたい。」
「そうなんだ。じゃなその時は私と結婚しようか。」
「奏音も時々おかしいこと言うよね。」
「美沙ほどじゃないけどね。」
美沙と話していると元気になるってういわけじゃないけどでも楽しい?のかな。どこにだっていける気がしてしまう。
「じゃあ私も美沙も百年後にはこの古臭い身体は脱ぎ捨てて行こうね。」
「確かにその方がいいかもね。」
美沙に直接言うことはしない。でもまだ短い時間しか一緒に過ごしていないのに何年も前から一緒にいた親友のような感覚がしてしまう。まあ実際には親友っていう関係でもない気がするけど。でも私は美沙のおかげで変わりたいと思えるようになったんだ。だからその辺は感謝してる。本人には絶対に教えてあげないけど。
「あとさ美沙。」
「何?」
「さっき美沙は宇宙の彼方まで漕いでいこうって言ったでしょ?」
「うん。行ったね。」
「その言葉すごくいいと思う。でもね私たちの頭の中を壊していかないといけないと思うな。」
「どう言うこと?」
美沙が理解できないのも無理はないだろう。だって私は今意味のわからないことを言っているんだから。それでもちゃんと聞いてくれているあたり美沙は優しいんだと思う。だから私もちゃんと伝えなければならない。
「私たちは普通の女の子じゃないでしょってこと。」
「まあ確かにそうだね。」
「だからさ一緒に月の向こうまで行っちゃおうよ。」
「奏音。私、その言い方大好きになっちゃう。」
「それは良かった。」
「これからもずっと一緒にいようね。美沙。」
「月の向こうに行ってもね。」
これからも私と美沙は繋がっていられる。美沙は私の唯一の理解者だ。その美沙と一緒にいられるなんてこれほど嬉しいことはない。他の人が知ったらなんて言うかな?おかしいって言われるかな?でも、それでもいいんだ。私の考えが一般的におかしくてもそれでいい。だって美沙が分かってくれるから。
だって私たちは脳漿炸裂ガールなんだから。
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投稿が遅くなってしまってごめんなさい。今回で最終回です。ぜひ感想を教えて下さい!