テラーノベル
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⚠️グロ 死
「… 」
今朝の天気は雨だった
雷はなかったが、大粒の雨が地面を濡らし音を立てた
「今日は洗濯物部屋干しだね〜」
大森がそう言いながら若井の頭を撫でる
ベッドで二人、若井は寝そべって大森はその隣で座っている
若井はと言うと、鼻血や痣で顔がボロボロで上手く表情が動かせない
身体が痛く、心もボロボロで、泣くにも泣けない
「…もう吠えなくなったね」
そう愛おしそうに微笑みながら親指で若井の鼻血を拭い、その血を舐める
「痛かった?でも、若井が死のうとしたんだもん、止めなきゃ」
さっきの出来事が若井の頭の中でフラッシュバックする
大森が居ないうちに、リードをカーテンレールに括り付けて首を吊ろうとしたところ、ちょうど帰ってきた大森に見つかり、なんで死のうとするの?と問いかけられながら殴られたのだ
ヒューヒューとか細い呼吸しかできなくなっている若井に、大森がまた愛おしそうな顔を向けて撫で、腕を引っ張り抱きしめた
痛みで体を動かす気力のない若井はされるがままに、大森の胸に顔を埋める
とめどなく流れる鼻血が、自身の太ももにぽたぽたと滴る
その血ですら温度を持たず、冷えている
「あ、俺レコーディング行かなきゃ」
若井を手放し、上着を着て若井の方を振り向き、溢れんばかりの笑顔で言う
「行ってくるね、若井」
やや小走りで玄関へ向かう大森の背中を、若井は追いかけ、背中から抱きついた
「…?」
「どしたの、若井、行かないで〜みたいな?」
振り向き、若井を抱きしめ返す
「…元貴、俺のこと好きだった?」
痛みで動かない口角を動かして、ハッキリ聞く
「だった…って、今も好きだよ、大好き」
少し照れくさそうに言う大森
「…おれも、大好きだった」
「げほッ…ごふっ…」
その一言が耳につんざく
腹部に刺さった異物が引き抜かれて、その傷口から血が滲む
大森の腹部からは血がどくどくと溢れ、足元が血まみれになるのは一瞬だった
「わか”ッ…なん、で…”」
痛みで立つこともままならなくなり、その場で尻もちを着いた大森が見たのは
自分の血で濡れた包丁を握りしめて、泣いている若井だった
「だいすき…っ、だいすきだよ元貴…っ」
また、腹部に鉄が刺さる
皮膚を破り肉にナイフが刺さる、その感覚が痛みとなって大森の体を巡った
「わかッ…ぁ…」
血を吐いてしまい、口周りも血まみれで
「…俺もすぐ行く」
自分に馬乗りになった若井が、また包丁を振り下ろし______
「…」
うっすらと目を開ける大森の、血の気など感じられなくなった頬を撫でる
「…もう元貴のこと、解放してあげたかったんだよ」
若井は、大森に監禁される自分ではなく、若井 滉斗という人間に囚われている大森が可哀想で仕方がなかった
自分を手中に留めたいという一心で…
自分のせいで大森を狂わせたのだ、あの夜に大森がそう言っていた
大森の血が廊下や顔に飛散し、身の回りが血なまぐさい
「…ごめんねぇ…もとき」
「普通の友達になれなくて…ッ」
自身の腹部に、大森を刺したものと同じ包丁を当てる
「あっちでも、また話そ」
規則正しい電子音が顔横で鳴り響き、視界には白い天井が映る
消毒液の匂いや、触れたことのないシーツの素材
病院
その言葉が頭に浮かぶ
「…」
体を起こすと、自分の口にはマスク式の人工呼吸器、体にはたくさんのチューブが着いていた
あ、ナースコール
ナースコールを鳴らし、バタバタと看護師が数人行ったり来たりした後、医師らしき人がベッド横の椅子に座った
「全ての刺傷がギリギリ急所を避けていましてね、内蔵が損傷しているためあと数分遅れていれば危うかったです」
医師が、そう淡々と述べる
まだ続きそうではあったが、たまらなくなり震える声で発言する
「も、もとっ、もとき、は…」
「…損傷が激しく、出血の量も凄まじかったため…最善を尽くしましたが…」
“若井滉斗だけ、生きている”
その事実が脳内でエコーがかかり、響く
「若井さん落ち着いてッ!!!」
その後はあんまり覚えてない
思い切り叫んで、泣いた
なぜ自分だけ生きたのだろう
最後の最後にだいぶ無理にぶっ込んじゃって申し訳ない💧
これにておしまい!
また新連載考えれたら書かせて頂きます!
つぎは長めに描きたいなぁ…
コメント
3件
うわぁ~なんかすごい泣きそう❤️🩹 最後まで大森さんを思ってる若井さんが優しいんだけど、狂ってる感じがして、言葉にできない感情が出てきました😖💕 ほんとにすごいです!!
横ちゃん、さいこぅです🥹💖