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…
ピピピッ、ピピピッ…
…
よし!38.9度!
「休も…」
召喚した体温計の数値を見て、布団に深く潜り込む。
というか、あれから1日
アイトラーと会うたびに聞かれそうで気まずいんだよなぁ…
「残念ながら、寮舎は校舎から400mしか離れていませんがね…?」
え?そうそう…400m……
……
…?
「うわっ!アイトラー!なんでいんだよ!?入れた事はあるけどスペアを渡した記憶はねぇぞ!?」
アイトラーは( ̄ー ̄ )“b” チッチッチッチッと指を左右に揺らして、落ちていた魔法教科書を指さす。
「”テレポート”」
…結界張っときゃ良かった…
「…ちなみに今何時?」
アイトラーの服装と髪型はしっかりしているが、何時なのか分からない。
「…えーっと… さっき昼食食べたので、今はお昼休み。 」
「…は?」
えっ、眠り姫ぇ!?
アルゴ先生にボコボコに言われる…
「…はぁ、でも俺熱だし…」
そう言って寝床に着く。
「…ちなみに昨日の件なんですが…」
「行きます、はい、40秒で支度してまいります。」
魔法で服装を唱えて、髪を整える。
「訂正、4秒です。行きましょう」
俺はアイトラーを置いて足速に走っていった。
アイトラーは、悲しそうにトボトボと歩いていく。
タッタッタッ
「一緒に行こう、な?」
アイトラーは嬉しそうに、俺の肩をぽんと叩いて歩く。
「…先日の件だが、あれは…そう…つまり……そういう事か?」
階段をおりながら言う。
「まあ、お任せします。」
「くっ…しかし現在の高等生の君と教員の俺がそういう事になればこの王国の法律という法律が立ちはだかる…」
アイトラーは、落ち着いた声で言う。
「じゃあ、あと1年半、卒業するまでにそのプライドをへし折っておきますね
それまでは観念してあげます」
「…お、おう…?」
アイトラーは俺より先に 寮舎を出ると、校門から爆発音が聞こえた。
「ありゃりゃ…この学校の校門はよく吹き飛ぶな…」
「今度は…?」
白い煙が晴れると、耳が生えた黒いロングヘアーの女子が現れる。
その子は辺りを見渡し、こちらに気がつくと、走って近寄る。
「…妹、知りませんか?」
「「……はい?」」
その子は手でジェスチャーをする。
「こう…明るいブラウン色のショートヘアーで、レベルが550くらいあって…」
2人で首を横に振ると、そのまま校門の方に歩いていくが、途中でぶっ倒れる。
「「ああっ!」」
…
目が覚めると病室だった。
私は…一帯…?
すると、看護員らしき人がこちらに近寄って、何かを言うと医者らしき人を呼ぶ。
ハゲで、デブだ。
「聞こえますか…?お名前は?」
えぇ…っと、なんだっけ
まあいいや。
「…ポチ」
医者はキョトンとして。
「…犬だからってこと?(ふざけないでね)」
…といっても、なんなのか考えた事も無かった、家族ではポジション(お姉ちゃんとか母親とか…)で通じあってたし…
「…なんだろう」
医師は口をかっぴらいたまま、閉じなくなっていた。
「委員長!記憶喪失の検査!」
「はい?!そんなのありました?!」
すると、部屋のドアが開く
「はい、皆さんご所望の最優秀生、ベルナーだよ!」
静まり返る。
仰向けに寝させられてるせいで顔は見れないが、アブラムシ並に馬鹿だということは分かった。
「ベルナーくん、誰もご所望じゃないし今授業中でしょ、なんで抜けてきたの〜」
医者が顔を見せずに言うと
「フフ…ケルベス先生も面白いことを言いますね、もちろんこの学校の華型である僕が抜けたらクラスのみんなが悲しむが、校長が帳消しにしてくれるのさ!」
「「(((うわ、終わりだろこの学校)))」」
「それにベルナーくん、誠に申し上げにくいが、君より上は、既にこの学校に5人居るよ、少なくともね。」
ベルナーは指で数える。
「うん?アイトラーくん、アガートくん、クレイくん、そしてその可愛い子…あと一人は誰ですか?」
医者は黙る。
「まぁいい」
すると、何故かそのバカは私の手を握って、顔を近づけてきた。
「思った通り…なんと可愛らしい顔か、それに強力d」
ドゴォン!
私は握られていた右手の代わりに、右手で顎を殴り飛ばした。
「…流石に…最低だと思う
それと医者と看護師、感謝しておく」
クラウス視点
あの女の子はどうなったろう。
見舞いくらいはしておこうと思う。
すると…
ガチャ…
「うおっ!」
ちょうどあの子が立っていた。
「おう、クラウス先生、その子ただの栄養失調だったから栄養剤投入したらすぐにピンピンになってベルナーくん投げ飛ばしちゃった、ベルナーくんの治療するからその子連れてっちゃって」
俺が連れてったら犯罪者みてぇな目で見られそうだからやなんだけど
「じゃ☆」
バタンッ
「…えっと…名前は…?」
女の子は少し悩む
どうしたんだろうか
…個人情報が言いたくないなら別に良いけどさ、俺のいた時代も同じくらい色んなコンプライアンス厳しかったし。
「…ぽ、…ポチ」
…犬?だからってコト?
「へ…へぇ、イイ名前だね…
ちなみにお母さんの名前は…?」
女の子は少し目を逸らして考えて、思い出したのか、俺の目を見て言う
「イレーネ!」
…それで自分の名前ポチなの…???
ま…まぁ、俺の同僚にもタロウってスペイン人居たし…うん。
「私の名前も、イレーネでいいや」
…は!?