『なんで桃は居なくなっちゃったんだっけ….』
『ぁ…..そうだッ….』
俺があの時……
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『あのパンケーキ美味しかった!』
「ね!紫と食べると一人で食べるより倍美味しくなるよ笑」
『紫さんも!百と食べると倍美味しい!』
『てか桃が教えてくれるカフェはハズレがないね!!笑』
「そりゃ〜もちろん!」
「だって紫に喜んでもらえるためにカフェ探ししてるんだもの!」
『えなにそれ!笑』
『嬉しいんですけど…..笑?/』
いつもどうり2人で出かけて、帰っているところの最中だった。
横断歩道を渡ろうとした時、
キキ”ーッ
『え…..?』
鈍い衝突音と、クラクションが鳴り響いた。
俺は理解が追いつかなかった。
だってそこには血だらけでぐったりしている俺の恋人がいたからだ。
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桃side
「_____!」
『___!笑』
『___……笑?/』
いつものように二人で出かけて、他愛ない会話を弾ませていた。
反対側へ移ろうと、横断歩道を渡ろうとした。
青信号。タイミングはまさに完璧だった。
渡り始めた途端、桃の視界の端に、猛スピードでこちら側に向かってくるトラックが見えた。
恋人はそれに気づいていないようだ。
その途端、死を予感した。
自分の体重の800倍を優に超える大型トラックにこのスピードで突っ込んでこられると、たまったもんじゃない。
次の瞬間。
体が勝手に動いた。
無意識に紫を庇おうと、突き飛ばした。
それから瞬きをする間もないまま、
ドンッという衝突音と、泣いて顔がぐしゃぐしゃになっている恋人を横目に、視界がぼやけていく。
もうこれで人生に幕を閉じてしまうのかと勘づき、最後の力を振り絞って恋人に伝えた。
「大好きだったよ。」
「来世でもよろしくね。」
意識はどんどん薄くなり、桃の人生は幕を閉じた。
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