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5年前ー
やっちゃんならできるよ!
そう意気揚々に説得しようとする孫は可愛かった
「お願いします」
そう言うと特訓を受けたいという男は深々と頭を下げた
「わ、わかったから頭を上げぃ
それから多分、その男にとっては厳しすぎたのだろう
元々私は戦争で活躍した1人の兵士だ
毎日毎日血反吐を吐くのは当たり前、そんな訓練の日々を送っていた
突然の事だった、その男が逃げ出したのは
私はどうすればいいのか分からなく
ただ忘れようとした
すると数ヶ月後にまた特訓を受けようとした者がいた
そいつは前の男とは違い、地獄の訓練にただひたすら耐えていた
そいつは藤柄台時という名前で、よく昔から昔っぽい名前だとバカにされていたらしい
藤柄はいつも早すぎる朝自主練に眉一つ動かさずにやっていた
ある日、藤柄に疑問を投げかけた
「なぜそんなに早く自主練習をするんだ、元々厳しくしているんだから少しくらい休んでも」
すると少し暗い顔をして言った
「師匠、私は昔から甘い教育を受けていました、ただそれだけで罪悪感を感じてここへ来たわけでは
ないんです」
私は再び聞いた
「甘い教育?」
「はい、私は弓道、空手、合気道しか習っておらず、甘い環境に置かれていました」
私はただ驚いた、これだけの苦労をして体を崩さないのか
「藤柄、今日はええ」
「え?ですが」
今日くらいは…特別に贅沢をさせてやろう
そして私たちは行きつけの定食屋へ来た
「師匠、アジ定食とは何ですか?」
「あぁ、これは塩焼きだな、それにご飯と味噌汁が着いてくる」
「1つじゃないんですね」
「あぁ、定食ってのはそんなもんだ」
そうすると、藤柄が店員を呼び出し言った
「すみません、アジ定食と師匠の鯖の竜田揚げ定食1つお願いします」
すると店員が再度確認を行う
「了解しました、アジ定食ひとつと鯖の竜田揚げ定食おひとつで」
「はい」
しばらく沈黙が続いた、それを打開するように藤柄が聞く
「それにしても師匠、なぜ今日は定食屋に連れてきてくれたのですか」
「…まさかお前が訓練以外にそれほどの努力をしているとは思わなかった、それを知らずに
ずっと訓練だ訓練だ言うて、恥ずかしくなった」
「師匠、大丈夫です、日々鍛えているおかげで柔道も空手も上手くいってます」
「それなら良かったのだが」
すると、厨房から頼んだものが届けられた
「アジ定食おひとつと鯖の竜田揚げになります」
「ありがとうございます、師匠、アジ?というものは美味しいのですか?」
「そりゃあ美味しいさ、アジがいいからアジって名付けられたくらいだから」
「そうなのですか…!」
「まぁでも、塩焼きって言ってもあれだから醤油をかけるといい」
そう言って席の端にある醤油を手に取り渡した
「ショウユ…?」
「知らないのか?」
「はい、師匠、醤油とは何ですか?」
とまぁ、結構な無知だった、バカという訳では無いが…
そして翌日に訓練を開始し、お互い順調で落ち着いた日々を送っていたのだが…
ある日、藤柄の親御さんが家へ来た
「すみません、家次郎さんはおらっしゃいますか?」
玄関からそう呼びかけられ、私はスリッパを履きながら戸を開けた
「はい…どうされました?」
「台時を返してください」
「え?」
「台時!!いるんでしょう!!」
すると、奥からバタバタと音がした
「お母さん…」
「おらっ!!」
ドッ!!
突然、父親が台時を殴りつけた
「申し訳あ」
ガッ!!
「うっ」
私は我慢の限界が来た
ストッッ!!
私は父親の喉仏を突いた
すると父親は「カッ…」っと言いながら後ろに退いた
「お前…」
「小賀だな」
!!!
全身がカッと熱くなる
冷や汗が出てきて
足が震え出した
「クソ野郎…」
そうすると奴は懐からピストルを取りだした
パンッ!!
目線が既にダメだ、ど素人が
ポカッ
私は銃を持っている腕の関節を外した
「うわっあっ!!」
そして
スッ…
ドゴッ!!
背負い投げをすると
奴は喋らなくなった
ふと周りを見渡すと母親がいない
まさかと思い家内を回ると
「すみま」
パシっ!!
藤柄が平手打ちをされていた
「おい」
私は呼びかけた
「貴方ねぇ!勝手に家の子を振り回して!!」
完全にアドレナリンが出ている状態の母に私は
「台時、目つぶれ」
そう合図を送ると、台時は目を閉じた
すると私はポッケから閃光爆弾を取り出したげた
カッッッッ!!!!
一瞬で辺りが数百倍明るくなり、母親は倒れた
「師匠、どうしましょう」
当日、暮らしていた場所は斗村がいる場所とは異なっている
「場所を変える」
「…分かりました」
そうして、斗村がいた市へと移った
ここでやっちゃんは話を切った
「まあぁ…そぅんな感じだ」
そういう感じの過去がありそうなことは覚悟していたが
少し予想外の展開だった
とりあえず、弟子入りがしたい!!
「それで、あなたをどうお呼びすればいいですか?」
やっちゃんさんは少し考えるといった
「八丘と呼べ」
だが、後に衝撃の事実が明らかとなった