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幾筋ものスポットライトがステージを飛び交う。
色鮮やかなレーザービームが私を照らす。
その身を焼き尽くさんばかりの熱は、私をステージへと駆り立てる。
ドームを満たす歓声は心地良い重圧となって私に迫る。
それがまた私の心を震わせる。
ステージの周りでは、飛び散る火花が観客の瞳をより一層輝かせる。
そう、ここには私の求めるもの全てが詰まっている。
羨望の眼差し、私を呼ぶ声。
群衆は髪を振り乱し、お互いの身体をぶつけ合い、歓声を上げる。
この至福の時間がいつまでも続けば良いのにと考えている内に、ステージはクライマックスを迎える。
鳴り響く演奏はついに終わり、マイクスタンドを握る私は天高く指を突き上げた。
その遥か先には、瞬く星空が広がっている。
一瞬の静寂の後、オーディエンスは私たちに割れんばかりの拍手と喝采を浴びせる。
私は高鳴る鼓動を感じながら、過ぎ行く余韻に浸っている…。