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✦×✦(♀)が尊いことを知りました

久々に筆が乗って、めちゃ長くなってます

どぞ

⚠️

⏳❤️×⏳❤️(♀)

❤️=「」 ❤️(♀)=『』












「おい」

「アルケリア、起きろ」

『ん〜、…』


別世界の俺(女体だが)が突然現れてから約1年が経過した

別世界と言えどやはり自分自身だからか、何かと似通う所が多く、互いに惹かれあった


「お前がクリスマスデート行くっつったんだろ」

『あ、』

「2時間後に出るから、早く準備しろ」

『そ、そうね…ごめんなさい』


コイツと暮らし始めて1年、交際を始めて半年以上経つが、寝起きの悪さには毎回苦労する

しかし、その度に謝ってくる姿が素直で可愛らしいとも思う




『なんで起こすのが2時間前なのよ』


朝ご飯を食べながらそう聞いてくるので、髪を整えてやりながら答える


「どうせ1時間じゃ身支度できねーと思ってな」

『私の準備が遅いって言いたいの?』

「遅いだろ」


準備が遅いのは事実で、少しでもゆとりを持てるよう早めに起こしたのだが


『せっかくアンタの為に可愛くしてるのに』

「頼んでねえんだが」

『は?』


その気遣いも知らずに偉そうにしていてイラついたから、少し毒を吐く

さすがに言い過ぎか?


「どんなお前でも可愛いから」

「これ以上可愛くなる必要はない」

『なっ…///』

『ぃ、いきなり変なこと言わないでくれる!?』

「本心を言ったまでだ」


可愛くなり過ぎると変な虫が付くかもしれない

まあ俺がいる限り、近寄りすらさせないがな




『ほら、準備できたわよ』

「早いじゃないか」


いつもであれば、家を出るギリギリまでメイクやらヘアセットやらをしているのだが、今日は大分早く終わったようだ

恐らく、先程言ったことが癪に触ったのだろう


「じゃあ行くか」

『…何か一言くれてもいいでしょう?』

「はあ?」

『いつもとどこが違うのか当ててみなさい!』


面倒臭い彼女のようなことを言い出してきた

実際、面倒臭いが


「リップ変えたんだな、似合ってる」

『はっ、//』

「ピアスは俺がこの前あげたやつか」

「やはりよく似合う、それにして正解のようだ」

『っ、///』

『なんでどっちも当たってるのよ!?///』

「その程度で俺が気付かないとでも思ったのか?」

『…ふんっ、気付かない方がおかしいわ//』


俺に勝てないとわかっているはずのに、

強がるのは何故なのか

そんな所さえ愛らしく思う俺は重症だろう




『どこに行くの?』

「特に決めていない」

「昼過ぎに映画のチケットを取ったから、それまではお前に付き合うつもりだ」

『私も特に行きたい場所は無いんだけれど』

「そしたら、適当に歩いてみるか」


すっかりクリスマスに覆われた街中を、暖め合うように手を繋いで歩く

普段のデートは買い物をしたり、食事に行くことが多いのだが、

今日に限ってはお互いしたいことが無い

偶にはこんな風にまったり散歩するのも良いかもしれないな


『ぁ…』

「ん、?」


足を止めたアルケリアの視線の先にはクレープの店があった

食べたいのか


「食べるか?」

『うんっ…/』




『んふっ』

「喉に詰まらせるなよ」


クレープを口いっぱいに頬張る姿は、実に女の子らしく、可愛いものだ


『アンタは食べなくていいの?』

「甘い物は好みではないからな」

『ふーん』

「なんだ?」

「…むぐっ、!?」

『ほら、ちゃんと噛まないと喉に詰まらせるわよ?』


何か言いたげな表情を見せたかと思えば、

いきなり大量のクリームを口の中に放り込まれた

ミルクの風味と苺の酸味が喉まで広がる


「あ”ー、あんまっ…」

『美味しいでしょ?』


口元にクリームを付けた顔で自慢げに言ってくる


「こっちの方が美味いな」ぺろっ

『ひゃっ//』

『アンタねぇ…!///』

「キスの方が良かったか?」

『どうしてそう恥ずかしげも無く、///』


…なんかリスみたいだなコイツ

顔を真っ赤にしながらもぐもぐしているのを見ると、本当に自分と同一人物なのか疑ってしまう




『よりによってホラー映画なのね』

「前から気になっていてな」

「苦手か?」

『まあ、少し』


意地悪で聞いたつもりなのだが、

珍しく素直で少し驚く


『ま、今日くらい付き合ってあげるわ』

「後悔しても知らんぞ」




忠告を聞かないのは、アルケリアの悪い癖かもな


『うぅ…』

「はあ、」

『べ、別に怖くないわよっ!?』

「何も言ってねえって…」


住んでいた世界が違うと、趣味や好みも変わるらしい


『きゃっ!』ぎゅうっ

「ぅお、」


やはり怖いのか、俺の腕に抱きついてきた

心做しか涙目になっていて、

不覚にもキュンとしてしまう


「怖がり過ぎな」なでなで

『ん…//』




「お前、本当に大丈夫か?」

『そう言ってるじゃない』


口ではそう言っているが、見てわかる程に震えていて、流石に心配する


「最悪、俺が担いで行くぞ」

『はあ!?馬鹿なこと言わないで!/』

『歩くくらいできるわ!』

「足ガックガクだが?」

『うるさい…!//』




冬だと時間があっという間に感じてしまう

時刻はまだ夕方だというのに、見上げても太陽は見えなかった

その代わりに、イルミネーションが街を照らしている


「結構綺麗なんだな」

『イルミネーションを見るのは、何気に初めてかもしれないわ』

『魔王城から出ることがそう無かったし』

「引きこもりが」

『アンタ人のこと言えないでしょう』


以前までは全くと言って良い程興味が無かったイルミネーションも、

今は何故だか、とても綺麗に見える

好きな人や恋人ができるだけで、ここまで変わるものなのか


『ね、アルケー』


今日初の名指しで、少しばかり鼓動が速くなった気がする


「どうした」

『ありがとうね』

「…何の礼だ?」


アルケリアに対して、何か特別なことをした覚えは無い


『私の気持ちを受け入れてくれて』

『アンタを好きになるとか、自分に惚れたみたいでさ』

『私凄いナルシストじゃんって思って』


考えていることがここまで一緒とは思わなかった


「良いじゃないか」

「自分を好きでいて何が悪い」

『へっ?』


趣味や好みが違っても、やはりコイツは自分自身なのだと、再認識させられる


「お前を好きになった俺も、自分に惚れたようなものだろう?」

『…本当に、』

『何で私が、アンタみたいな奴と同一人物なのかしら』

「最高の褒め言葉だな」


寒さなのか照れているのか、少し火照った顔でこちらを見つめるアルケリアが、この世の何よりも美しく見えて、

無性に触れたくなった


「アルケリア」


自分とは思えない程に優しい声色だった


『どうしたの?』


控えめに首を傾げる彼女をそっと抱き寄せて、

ほんのりと色付いた唇に触れる


「ん、/」

『んんぅ…っ///』


小さく漏れた声が、俺を更に欲情させる

これ以上は駄目だと自分に言い聞かせ、顔を離す


『アルケー、?//』

「急に悪い」

『ううん、嬉しい』

「…俺もだ」



突然現れた自分と同じ奴が、こんなにも愛おしい存在になるとは誰も予想できなかったはずだ

自分に対して思うことではないが、一生そばにいたいと思った

きっと、今も同じことを考えているのだろう

俺たちは、文字通り異体同心だからな

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