俺が部活に入ってからも、もうある程度たった。
それと同時に、甲斐田に恋をしてからもある程度時が経った。
甲斐田と一緒に時間を過ごしていく度に
好きになって、まるで依存しているかのようになっていく。
独占欲も強くなって、甲斐田を俺だけのモノにしたいと思ってしまう。
自分でもまさかこんなに好きになるなんて思ってもいなかった。
fw「甲斐田〜部活行こ〜」
今日もいつもと同じように甲斐田を誘う。
hr「あっ、はいっ今行きます!」
微笑みながら返事をする甲斐田。
もう何回このやり取りをして、何回甲斐田を可愛いと思ったのだろう。
それから俺達はまた2人で部活へと向かった。
fw「おっ、今日は一番乗りだ〜!」
hr「ほんとですね!」
部室にいつもの2人の姿はなく、俺達が1番だったらしい。
甲斐田と二人っきりだなんて好都合。
つくづく運がいい。
今がチャンスじゃないか?
hr「長尾と弦月から今日は用事で休むって連絡きましたよ!」
俺にとってこんなにも好都合なことがあるのか?
fw「まじ?じゃあ今日、甲斐田と二人っきりやな笑?」
少しいたずらっぽく言ってみる。
hr「..へっ?…」
こんな一言で真っ赤になる甲斐田。
正直興奮する。
というかこれを言って照れるのは脈アリでは無いか?
追い討ちをかけるように甲斐田に声をかけていく。
fw「あれぇ?晴、顔真っ赤っかやで笑?」
続けて言ってやるとさらに赤くなる甲斐田。
もう耐えきれない。
fw「もしかしてぇ…晴って俺の事好き笑?」
一言発すると、今度は青ざめる甲斐田の顔。
fw「どうなん甲斐田〜?俺は好きやけど? 」
さらっと言ってやると何を言っているんだという顔でこちらを見つめる甲斐田。
hr「…はぁ…?…」
hr「…それって本当になんですか…?」
fw「当たり前やん。嘘なんてつかんよ。」
二つ返事で肯定する。
hr「…好きですよ、僕は。不破さんのこと。 」
今まで聞きたかったことが甲斐田の口から発される。
fw「….甲斐田も..それほんま…?」
少し俯いていて震えた声から甲斐田が泣きそうになっていることはすぐに分かった。
hr「..は..い…」
そんな中、一生懸命に返事を返す甲斐田。
可愛いと嬉しいが混じりあって俺まで泣いてしまいそう。
fw「..やばい..めっちゃ嬉しいわ…」
hr「..え….?」
赤くなっていく顔を隠す。
きっと甲斐田も俺が顔を隠す理由は分かっているだろう。
でも俺は手を離す。
これはちゃんと目を見て伝えたい。
ちゃんと真剣に伝えたい。
fw「こんなとこで言うのもなんやけどさ…付き合ってくれん…?」
まっすぐ甲斐田の目を見て伝える。
hr「ぼくでよければ、おねがいしますッ! 」
この声を聞いた瞬間、俺は泣いてしまった。
fw「泣かんといてや、はるぅ….晴は笑った顔が1番可愛いんやからぁ..」
hr「かわいくないです….」
2人で優しく手を繋いで
2人で静かに泣いた。
甲斐田と2人で過したこの数十分が、
俺にとっては過去一番幸せな時間になった。
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最後までお付き合い頂き本当にありがとうございました!
𝑒𝑛𝑑
コメント
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全部ストーリー見てました! 主さんのこと今後も応援してます!