テラーノベル
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目黒の腕の中で渡辺はクスクス笑う。耳元で目黒が何が言っている。幸せがそこにはあった。もうすぐコンサートも始まる。絶賛リハーサル中である。今日はラウールも誘って3人で海鮮焼きをしようと目黒の家に行くことになっている。
また、出た。コンサートに行けない人。逆恨みしてナイフを持って立ち塞がる。相手は1人。自然にというか当たり前というか。目黒とラウールは渡辺を庇った。目黒は腕、ラウールは脇腹を切られた。2人は渡辺に被害がなくて良かったと言い、その場に座り込む。
渡辺ー何で⁈
目黒ーどうした?
ラウー怪我した?
渡辺ー違う!何で俺を守る?
目黒ー大事だから。
ラウー大好きだから。
渡辺ー俺も、戦える!
目黒ー無理したら怪我する。
渡辺ー俺だって、男だ!守ってもらわなくていい!
渡辺は2人に守ってもらったのが気に入らない。自分も、怪我をしたかもしれない。だが、2人を守れたかもしれない。当たり前に、守られて悔しいのだ。目黒とラウールは困った顔をする。自分たちより、華奢な渡辺を守るのは自然なことだった。
騒ぎを聞いたメンバーがやって来た。渡辺は無傷だが、怒っている。岩本が目黒たちに話を聞く。深澤は救急車を呼ぶ。佐久間がマネージャーを呼んで来る。阿部が渡辺のそばに行く。
阿部ー悔しいって顔してる。
渡辺ー守られただけで、俺だって戦えるのに…。
阿部ー弱くないもんね。初段だっけ?
渡辺ーあの2人には分からない。
阿部ー勝てた?
渡辺ー負けても、あの2人にあんな怪我させてないかもしれない。
阿部ー翔太が大事なんだよ。
渡辺ー俺だって、大事な2人だ。特にラウは身体が商品なのに!
阿部ー翔太、言い方。
渡辺ーん、傷残ったらちょっと嫌かも。
酷くはないが、一応病院へ岩本が連れて行く。渡辺は、残って警察が、話を聞く。
彼女が落選して、毎日のように会いたい、と泣く。アイドルなんかいいじゃないか。と喧嘩してむしゃくしゃして、犯行に及んだ。
警備員に捕まっても、ずっと文句を言っていた。
佐久間ー前にもあったよな?
渡辺ーん。いつも、目黒が怪我する。
佐久間ー悔しいか?
渡辺ー俺だって、守れるのに。
佐久間ーそうだよな。
向井ー今日1日、入院やて。
渡辺ー皆んな行ってこい。
向井ーしょっぴーは?
渡辺ー行かない。
佐久間ー根に持つな。
渡辺ーうるさい、行かないったら行かない。
家に帰って来た。目黒のいない家。
食べる気もしなくて、ソファで毛布に包まれている。渡辺は、そのまま眠ってしまった。
目黒ーみの虫。
渡辺ー…。
目黒ー…みの虫?
渡辺ー病院は?
目黒ーこんな傷くらい、大したことないから帰って来た。
渡辺ーふん。
目黒ーまだ、怒ってるの?
渡辺ー女の子じゃない。一緒に戦えるのに。
目黒ーナイフ持ってたからつい…。
毛布ごと、渡辺を抱き上げ、膝に乗せる。毛布を剥ぐと、ちょっと怒っている。阿部から聞いた。初段なのに、戦えるのに。怪我させなかったかもしれないのに。目黒は嬉しかった。だが、ナイフを持ってるとなると、話は別だ。いくら、初段でも、素手じゃない。めちゃくちゃにナイフを振り回している相手に、初段でも敵わないと思う。
目黒ーごめんね。
渡辺ー…。
目黒ー翔太くんに怪我させたら後悔する。
渡辺ーその言葉、そっくり返す。
目黒ーどうしたら、許してくれる?
渡辺ーまだ痛いだろ?
目黒ーちょっとね。
渡辺ー今日は腕を使うな、俺がする。
目黒ー料理も?
渡辺ー鉄板で肉焼く。
目黒ーそうだけど…。
渡辺ーいつも、お前がやってるの見てるから大丈夫だ。
実際、鉄板に乗せるだけだから、渡辺にも出来た。目黒が美味しいと言って食べる。後片付けも渡辺がする。至れり尽くせりで、目黒はなんかこそばゆい。と同時に申し訳ない気分になる。
目黒ー翔太くん、ごめん。
渡辺ー何のごめん?
目黒ー翔太くんを弱いから守らなきゃって思って。
渡辺ー実際は、俺も怪我したかもしれない。それでもいきなり、目の前に2人が盾になる気持ち分かんないだろ?
目黒ー…。
渡辺ーもういい。ちょっとでも、俺の気持ち分かってくれたら。
抱きしめる腕がいつもより、熱い。渡辺は体温計を差し出した。目黒は首を振る自覚があるんだ。渡辺はつきつける。
38.4度。
目黒ー騙せなかったか。
渡辺ーばか。
目黒ー病院では、もうちょっと低かったんだけどなぁ。
渡辺ー今から入院するか?
目黒ーやだ、せっかく翔太くんといるのに。
渡辺ー俺は、解熱剤じゃない。
目黒ー一緒にいさせて?
渡辺ー薬飲んで、ちょっと横になれ。
目黒ー膝枕してくれる?
渡辺ー…ん。
ソファに座って目黒の頭を膝に乗せて身体に毛布をかける。ポツポツ話をする。
目黒ー俺たちが盾になって、どう思った?
渡辺ー…悔しかった。
目黒ー自分も、戦えるのにって?
渡辺ー守ってもらう女の子じゃない。
目黒ープライドを傷つけたね。
渡辺ーんっんっ…んっ。
目黒ー泣かないで、ごめんね。
渡辺ー違う、途中から怖くなった。守られて悔しいって思っていたのに、あの男が捕まると、ホッとした。
目黒ー翔太くん…。
膝から手を伸ばして渡辺の涙を拭う。その手を掴み頬を寄せる。可愛い仕草に、目黒は、渡辺の首を引き寄せキスをする。
微かに抗う渡辺だが、何度もキスしていると、諦めたように応える。
渡辺ーシャワー浴びて寝よう?
目黒ーえっ、寝れないけど。
渡辺ーお前は寝室、俺は、ここ。
目黒ーだめ、一緒に寝るの。
渡辺ーじゃあ、大人しく寝るな?
目黒ーはいはい。
渡辺ーあっ、気に入らない返事。
目黒ーベッドに入ったら変わるかも。
渡辺ー熱あるのに、変わらんわ。
シャワーの下で目黒のものを愛し、手を引いて出て来た。目黒が、自分も、渡辺のを愛したかったと言う。ばか言うなと、渡辺。
ベッドに2人で入り。いつもと違って渡辺が左に寝る。背中に目黒を感じ目黒は、怪我した腕を渡辺に回す。
渡辺ー大人しく寝ること。
目黒ーん、翔太くんを愛したかったけど、我慢する。
渡辺ーもう一度熱測って?
目黒ーん。
37.8度。
渡辺ー大人しく寝たら下がるな。
目黒ー明日の仕事出来そう。
渡辺ーえっ、仕事あるの?
目黒ーあるよ、朝から。
渡辺ー寝よう。
目黒ー翔太くん。んっんっ。
渡辺ーんっんっ…ばか。
目黒ーおやすみ。
渡辺ー…おやすみ。
渡辺は、自分の身体に回っている目黒の腕をそっと抱きしめ目を閉じる。
目黒は、愛するつもりだったが渡辺の言うことを大人しく聞いた方がいいと判断して包み込んで眠ることにした。
コメント
5件

ふたりのナイトに守られたことが、翔太くんは辛かったんだね🥺 翔太くんが弱いわけじゃないけど、いつか、めめラウをも守れるように!
いつか、目黒くんとラウを守れる人に絶対なってよ😊💙ショウタ君🥰