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((夜11時過ぎ。練習を終えて誰もいなくなったリハ室。防音室の中、音楽も止まって、静かな空気が流れる))
🐿️「……なぁ、リノヒョン。まだ帰んないの?」
🐰「お前が先に帰れば?残りたいんだろ、オレと。」
((リノは壁にもたれたまま、薄く笑ってハンを見つめていた))
🐿️「は?別に……ただちょっと、ヒョンが残ってるから……」
🐰「ふーん、じゃあオレのせいってことで。」
((すぐ近くに足音。ハンの前に立つと、リノはその頬にそっと指先を這わせた))
🐰「お前、今日のダンス、途中で俺の視線避けただろ。」
🐿️「え、そ、それは……集中できなくて……ヒョンがずっと見てくるから……」
🐰「だから避けたの?」
((ぐっと近づいて、ハンの背を壁に押し当てるように囲む))
🐰「お前さ、俺のこと避けようとしても、体はちゃんと反応してんだよ?」
🐿️「な、なに言って──っ」
((話す暇もなく、唇が重なる。軽く吸われて、じわっと濡れた音が響く))
🐰「こうやって触れるとすぐわかる。」
((手がゆっくりとハンの腰を撫で、裾の中へ滑り込む))
🐿️「ヒョン、ダメ……!ここ、防音だけど……っ」
🐰「誰もいねぇよ。だいたい、イヤなら逃げてるだろ?」
((くすっと笑って、首筋に甘噛み。ハンの肩がびくっと跳ねる))
🐰「……嫌じゃないんだろ?」
🐿️「……っ、ちが、でも……っ、ヒョンが……意地悪、すぎ……っ」
((ズルいほど優しくて、だけど強引で。ハンの声は、少しずつとろけていく))
🐰「全部俺に預けて。……声、もっと聞かせてよ。」
((その夜、防音室に響いたのは、音楽でも足音でもなく、二人の熱い吐息と……甘く歪んだ愛の音だった))
((熱を帯びた肌を重ね合った深夜1時。誰にも邪魔されない世界で、二人は何度も名を呼び合った))
🐿️「……っ、は、ヒョン……も、無理……っ、もう、からっぽ……」
((ぐったりとリノの腕の中で溶けるように息を吐くハン))
🐰「うん、知ってる。……でも、もう一回、いけるよな?」
((耳元で囁かれ、ぞわっと背筋が震える))
🐿️「ヒョン、どんだけ……体力オバケなの……」
🐰「それ、褒め言葉?」
((薄暗い非常灯の下、リノは喉を鳴らして笑った))
((手は、まだ熱を宿したハンの腰を撫でている。少し力を入れて引き寄せると、唇がそっと鎖骨に触れた))
🐰「……お前、ほんと可愛い。泣きそうな顔して、でも止めねぇし。」
🐿️「そりゃ……ヒョンが、気持ちよすぎて……ずるいよ……っ」
🐰「じゃあもっと甘やかしてやる。……朝まで。」
((そう言って、ベンチソファにハンをそっと寝かせる。首元にキスを落としながら、ゆっくりと丁寧に脱がせていく))
🐿️「っ……また始めるの……?ヒョン、ほんと……鬼畜……っ」
🐰「ああ。俺のせいで眠れない夜、責任取らないと。」
((その声は低く甘く、熱を含んでいて、ハンの鼓膜に心地よく響いた))
🐿️「ヒョン……っ、好き……だから……いいけど……っ」
((ぼそっと漏れた告白に、リノの指先がぴたりと止まる))
🐰「……今、なんて?」
🐿️「……言わない。今の、聞き逃したってことで……」
🐰「ダメ。聞いた。」
((顔をぐっと近づけて、逃げられない距離で))
🐰「俺も、好き。だから、こんなに欲しくなる。……朝まで、俺のもんでいろ。」
🐿️「……もう、全部……好きにして……」
((リノの手が再び腰へ回る。二人の体温が絡まって、ベンチの上で静かに揺れる))
((月が傾き、空が白み始める頃。二人はまだ、ノイズのない夜の中にいた──))
((朝5時すぎ。空が淡く色づき始めたころ、防音室の中ではまだ、熱が残っていた))
🐿️「……ねぇ、ヒョン……もう、朝だよ……」
((リノの胸に顔をうずめながら、ハンが小さくつぶやく))
🐰「朝だけど、まだ帰るな。もうちょっと……こうしてろ。」
((ぎゅ、と腕を強く巻かれて、ハンは身動きできずにくすっと笑う))
🐿️「……甘えんぼ。こんなに乱暴なくせに……」
🐰「は?どこが。」
🐿️「2時間前のヒョンに聞いてみ?」
🐰「うるせ、かわいすぎたお前が悪い。」
((ふいに顎を掴まれて、再び唇を奪われる。さっきまでとは違う、深くてねっとりしたキス))
🐿️「……っ、ヒョン……また……?」
🐰「朝のごほうび。……最後な。」
((言葉とは裏腹に、リノの指先はもう一度ハンの腰へ触れて))
🐿️「……ほんとに、最後……?」
🐰「嘘。……お前が泣くまで可愛がる。」
((ベンチの上、シャツ一枚羽織ったハンの身体にリノが覆い被さる。熱の余韻が残る肌を撫で、耳たぶを甘く噛む))
🐰「好きすぎて、止まらない。」
🐿️「……ん、好き……だから……いい……よ……っ」
((リノの唇が首筋から胸元へ下りていく。何度も繰り返したはずの甘い愛撫に、ハンの息はまた早くなっていった))
((時計の針が6時を指すころ、防音室にはふたりの囁き声と、熱を帯びた音だけが響いていた──))
((午前7時過ぎ。ハンはフードを目深に被って、こそこそと寮の廊下を歩いていた))
🐿️「……マジで死ぬかと思った……。リノヒョン、あんな朝まで……っ」
((足もとふらふら。でも、誰にも会わずに部屋まで帰れればセーフ──そう思っていた))
「……おはよ、ハン。」
((リビングのソファから、低い声が響いた))
🐿️「……ッ!!!」
((心臓が止まるかと思った。ソファの上には、アイスコーヒー片手に座る──))
🐷「こんな時間にどこ行ってたの?」
((チャンビンだった))
🐿️「あ、あの……ちょっと、朝の散歩……?みたいな?」
🐷「へぇ、散歩ねぇ。フード被って、髪もボサボサで、首元……」
((じろっと見られる。ハンはとっさに襟を上げて隠す))
🐿️「な、なにっ!?」
🐷「いや、なんかキスマークっぽい跡あるなーって。」
🐿️「っ、ないっ!!ヒョ、じゃなくて、虫刺され!」
🐷「“ヒョ”…?今、誰の名前言いかけた?」
🐿️「い、言ってないっ!!誰でもないっ!!」
((チャンビンの目が鋭く細められる。バレたら終わる──そう思ったそのとき))
🐰「あーあ、バレそうになってんの?」
((後ろから、ひょこっと現れるリノ。パーカーの袖から見える腕には、ハンの爪跡がくっきり残っていた))
🐷「……は?」
🐰「“朝練”してた。なあ、ハン?」
🐿️「ヒョン!?!?!?!?!?!?」
🐷「“朝練”……?」
((しばし沈黙))
🐷「…………お幸せに。」
((コーヒーを一口すすり、チャンビンはソファに沈んでいった))
🐿️「……ッヒョン、まじで、殺す気!?」
🐰「え、楽しかったし。」
🐿️「そういうこと言ってんじゃなくてっ……!」
🐰「うるさい。あとでまた来い。昨日の続き、途中だったろ?」
🐿️「……っ!ヒョンのばか……っ」
((顔を真っ赤にしてハンは部屋に逃げ込んだ。扉が閉まる直前、リノの笑い声が聞こえていた──))
((午後のリビング。リノがヒョンラインであるバンチャンとふざけながらじゃれ合っている))
🐰「ちょ、やめろってw 肩くすぐってくんなww」
🐺「なにその反応〜かわいすぎじゃん〜!」
((楽しそうに笑う2人を見つめるハンの目が、だんだんと鋭くなっていく))
🐿️(……なに、あれ。
あんな笑い方、俺には見せたことない。
俺にはあんなに意地悪で、独占欲強くて……なのに──)
🐿️「……」
((目を伏せて、自分の指をぎゅっと握る))
((リノが振り返って目を合わせる。ぱっと笑ったその顔に、なぜかイラッとした))
🐰「おーい、どうした?なんか顔怖いぞ?」
🐿️「……別に。仲良くて、よかったね。」
🐰「は?」
🐿️「どうせ……俺といるときより楽しそうだったし。」
🐰「……はあ?」
((バンチャンが気まずそうにその場を外す))
🐰「……お前、まさか、嫉妬してんの?」
🐿️「してねぇし。なんでもないって言ってんだろ!」
🐰「お前が“なんでもない”顔してるとき、一番めんどくせぇの知ってる?」
🐿️「じゃあ、構わなきゃいいだろ!」
((怒り混じりで背を向けた瞬間、ぐいっと腕を掴まれ壁際に引き戻される))
🐰「お前な──」
((顔が近い。すぐそこに、キスできる距離))
🐰「可愛すぎて笑えん……お前、俺が他のやつと笑ってるだけで、そんな目すんの?」
🐿️「……だって、俺には……あんなふうに笑わねぇし……俺、ヒョンの全部欲しいのに……」
🐰「……言ったな?」
((ぐっと身体を押しつけられて、リノの手が腰を捕まえる))
🐰「じゃあ、今から証明してやる。──お前だけが特別だって。」
🐿️「っ……またそうやって……俺を……っ」
🐰「泣かせんの、俺だけでいい。」
((壁に背を押しつけられたまま、ハンはリノの甘く強いキスに身をゆだねた。独占欲が、熱に変わって爆発する──))