この作品はいかがでしたか?
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みこと💍🖤さんお題ありがとう!
そして遅くなりすいません😭
今回めっちゃ長いです
カプ⤵︎ ︎
パチョフィン
(見る人によってはその他フィン右カプに見えるかもしれません)
では本編へ
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フィンside
フ「おっも…!」
そう呟かずにはいられないほどの本の山が僕の腕の中にはあった
優しいマッシュ君のことだ、一言手伝ってと言えばすぐに手伝って軽々と運んでしまうのだろう。だがこれは僕が先生に頼まれた仕事だ!僕が頑張らないといけない…と見栄を張ったはいいけど
フ「重すぎるぅ〜…うわっ!?」
足元が見えないおかげで何かに躓いたのだろう。反射で目を瞑る…のだが…いつまで経っても痛みがこない
恐る恐る目を開けるとそこには自分の持っていた本が宙をただよっている不思議な光景があった
ラ「こんな量お前1人で持てるわけないだろ」
フ「ランス君!」
ラ「もういいか?」
フッと辺りの重力が元に戻ったのを感じる
ドサッバサバサバサ
フ「うっ…助けてくれてありがとう…」
ラ「俺の重力魔法はこんなことの為に使うものじゃないんだがな」
フ「ごもっともです」
ラ「俺の魔法で本を軽くしてやる。早く行け」
フ「!…ありがとう!また!」
簡単にお礼をいって軽くなった本をもって先へ急ぐ。口下手だけど心配してくれてることは分かるのが嬉しい
そんなこんなをしてる内に目的の場所につく。 その瞬間手の中の本が役目を終えたかのように重くなって落としそうになってしまった
それをゆっくり下に置くと言いようのない達成感で包まれる
今の僕ならなんでも出来る!
そんな吹けば飛ぶような高揚感でいっぱいになってしまったんだ
僕は苦手な箒乗りに挑戦しようとした。ここから先は言わなくてもわかるだろう
当然落ちた
そしてドット君に助けられたんだ
ド「フィン…お前急にどうしたんだ?」
フ「…分かんない」
フ「ていうかドット君箒乗るの上手だったんだね」
ド「おうよ!箒の授業じゃあ、あのスカシピアスには”まだ”劣るがスピードだけで言えば俺が1位だぜ!」
ラ「その後降りれず騒いでいたのはどこの誰だろうな」
声がした方を見るとランス君が眩しそうに目を細めながら僕たちを見上げていた
ド「うるせぇよスカシピアス」
ドット君はチッと舌打ちしながらゆっくりと地上に僕を下ろしてくれた
ド「俺だって毎日お前を負かす為に練習してんだよゴラァ」
ラ「目標は身の丈にあったものにした方がいいぞ」
その後はいつもどうりケンカが始まって、いつもどうりランス君がドット君を沈めて終わった
直接見たわけじゃないけどそうなんだろうなと思う。部屋から埋まってるドット君が見えたから…
フ「はぁ〜…」
フ「なんか…僕ってダメダメだなぁ」
カ「まったくその通りだ」
フ「!?!?!?!?」
カ「やぁ、フィン」
びっくりしすぎて声を出せないでいると彼は悠長に僕に挨拶をしてきた
1呼吸置いて心臓を落ち着かせる
フ「…カルパッチョ君、なんでここにいるの?」
カ「観察」
一体なんのだろうか、怖いので聞かないでおこう
カ「…」
何も言わずこっちを見てくるカルパッチョ君ちょっと…いや、だいぶ不気味で怖い
スッ
フ「へっ?」
急にカルパッチョ君が僕に近づいてきた
フ「ちょっ…何!?」
カ「…?」
いやなんで君がハテナになってるの?近いまんまだし
カ「…なんなんだろうな」
そう呟くとカルパッチョ君はやっと顔を遠ざけると自分の寮へ戻って行った
フ「なんだったの…?」
僕の心臓が最初カルパッチョにびっくりさせられた時とは比にならないほどバクバクしている。僕の心臓はおかしくなってしまったのだろうか…あとで保健室行こ
次の日
結局心臓は正常であの後以降心臓がおかしくなることは無かった、なんだったんだろ?
考え事をしながら歩いているとドンッと誰かにぶつかって後ろに尻もちをついてしまった
フ「いてて…」
マ「あ、ごめん大丈…フィン君?」
フ「マッシュ君?」
後ろに飛んだ僕と裏腹にマッシュ君はケロリとしている。身長1センチしか変わんないのにこの差はなんなんだろうか
マ「ごめんね、立てる?」
そう言って手を差し伸べるマッシュ君
ほんと優しいなぁ
フ「ありがとう…わっ!」
マ「え」
手を握るとものすごい凄い力で引っ張られ、反動でマッシュ君に倒れ込む
マ「…ちゃんと食べてる?食事はトレーニングの基本だよ」
恥ずかしすぎる、手で顔を覆うが隠せてないのが自分でも分かる。そしていつ僕はマッシュ君の言うトレーニングに参加したのだろうか
フ「食べてるつもりなんだけどね…」
消え入りそうな声でそう告げた後、マッシュ君にお礼を言いその場を離れた
そういえば課題やってなかったー…!
今の時間ランス君は妹さんのグッズを作るのに忙しいから助けを求めれない…この前行った時は『邪魔をするな』と一言言われ追い出された。もうあんな怖い思いは二度としたくない
ドット君は自習室で1人勉強派だから邪魔するのは悪いし
マッシュ君は…うん
フ「どうしよ〜…!」
カ「ねぇ」
フ「〜っ!?」
し…心臓が出るかと思った…!
カ「課題、まだやってないの?」
フ「な…なんで…?」
そう聞くとカルパッチョ君は口に手を当て、遠くを見た後そのままの状態で言った
カ「僕が教えてやるって言ってるんだ」
なんか怖いっていうのが僕の本音、でも断ったらもっと怖いことは勘で分かった…だから
フ「ありがとう…」
まただ、また心臓が痛いぐらいにバクバクしてる。
フ「へっ?」
ギュッ
フ「はっ?え?え?」
何が起こっているのか理解できない。いや、理解したところでどうしようもないけど
カ「なんでアイツと抱き合ってたの?」
フ「待って!?ちょっ…力強い…!」
カ「質問に応えろ」
フ「なんの事!?」
カ「小一時間前までバーンデッドと抱き合っていただろ」
フ「あの事故現場みてたの!?」
カ「…事故?」
フ「え?うん…」
フ「なんでそんなこと聞くの…?」
カ「…」
完全に黙ってしまった…暑い…
ん?暑い…?
今はそんなに暑い季節でもないはず…
何も考えず上を向く
フ「…!?」
そこには耳まで赤くなっているカルパッチョがいた
目が合う
カ「…何」
平然を装おうとしているのだろうか、顔はいつもの見下し顔なのに真っ赤なせいで全く怖くない
フ「カルパッチョ君体調悪い?顔赤いよ…?」
カ「!」
サッと顔を背けるカルパッチョ君、こんな彼は見たことがないせいか僕まで恥ずかしくなってきた
気まずい沈黙が流れる
僕の中でカルパッチョ君のこれまでの言動を整理してみるとひとつの可能性が出てきた。 いやそんなことあるわけないのは分かってるんだけど…確認せずにはいられなかった
フ「あのさ…」
フ「もしかして…嫉妬してた?」
カ「は?」
フ「ひっ…ごめんなさい…!」
怒らせてしまったー!
その時カルパッチョ君が何かを呟いた気がしたけどその言葉は聞き取れなかった
不意にカルパッチョ君が僕から離れる
心臓のバクバクが収まるのと同時に少し痛みが走ったのは気にしないようにした
カ「僕の研究室に行く」
カ「来たいなら来い」
素直についてこいとは言えないのだろうか
フ「行くからちょっと待って!」
わたわたと課題を持ち、待つ気配がないカルパッチョ君の背中を追いかける。いつもより歩くスピードが遅いのは僕に合わせてくれてるのだろうか…
_______________________
カルパッチョside
肺のあたりがモヤモヤとする
その事にイライラしながら自分の研究室へ足を運んでいた
ほんの数分前までいつもの観察をしながらいい気分だったのに、 クラウンのやつが助けた所から肺が苦しくなった
ナイフを取り出す。この気持ちが悪い何かを痛みと共に他のやつに移したかった
振り上げた所で急にフィンの顔が思い浮かぶ
…
ナイフをしまい、床に座り込んだ
カ「観察対象のくせに…」
立ち上がって窓の外を見るとフィンが箒に跨っていた
カ「箒に乗れたのか…?」
少し苦しさが無くなった気がした
ゆっくりと地上から離れる
何か悪い予感がする
案の定フィンはバランスを崩し落ちた、そしてバレットに助けられていた
2人が同じ箒の上で 話している。下にはクラウンもいた
そこからは本当に無意識に、足が勝手にフィンの部屋へ向かっていた
フィンは部屋に戻っていた
フィンの無自覚であろう呟きに答えるとすごく驚いて声も出てこないようだ
少し話すと肺の苦しさがいつの間にか無くなっていた、先程もフィンを見ていると苦しさが少なくなっていた。
何か魔法をつかっているのだろう
近ずき、魔法を使っているか確認する
…使っていない
一体なんなんだろうか
次の日も観察を続ける…つもりだったのだが何故か昨日よく眠れず起きるのが遅くなってしまった
気を取り直し、この時間帯にフィンがよくいる場所へ急ぐ
そこにはバーンデッドと抱き合うフィンがいた
信じられない信じたくない信じられるか
お腹のあたりでグルグルと負の感情が渦をまく
気がつくと研究室で座り込んでいた
黒い感情がお腹を満たしていて今にも吐きそうだ
…フィン
黒い感情が増すのを感じる
そして無意識に僕の口から零れていた言葉
カ「僕のフィンだ…」
そこからフィンの部屋に行くまでそう時間はかからなかった。今回は僕の意思が確実にあった
僕がフィンに会って何をしようとしていたのかは分からない、けどフィンが何か悩んでいる様子を見て何故か声をかけてしまった
フィンの机に目をやる、白紙の課題。それぐらないなら簡単に教えられる
だが目の前のフィンを見ているとさっきの情景が浮かんできた
そして気づいた時にはフィンを抱きしめていた
フィンは抵抗した、さっきはしてなかったの に
どんどん黒い感情が自分の中で増していく
そしてその黒い感情はフィンの一言で消し飛んでしまった
フ「あの事故現場見てたの!?」
事故現場…事故?じゃあ全て僕の勘違い…いや、僕は何を勘違いしていたんだ?
自分勝手な暴走に体が熱くなるのを感じる。これが自分への怒りなのか他の何かなのかは分からなかった
自分の 腕の中でフィンが動きずらそうに体勢を変えている
目が合った
そしてフィンが信じられないことを言った
顔が赤い?僕が?
君だってそうじゃないか、と言いたかったのだがそれを言う前に体がフィン から顔を背けていた
フ「もしかして…嫉妬してた?」
カ「は?」
あまりに唐突な質問で、反射で出た声が自分のものだと気づくのに時間がかかった
フィンは僕が怒ったと思っているらしい
カ「…かもな」
一言そう呟くと自分の中で渦巻いていたモヤモヤがストンとどこかへ消えてしまった
何か納得したように腑に落ちて、黒い感情がまた何かに変わっていく
離れるとフィンは少し寂しそうな顔をした。無意識だったのだろう
僕は安心してフィンを研究室に呼んだ
誰が君の近くにいようと君は僕のものだ
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遅くなりすぎましたね…
お題提供ありがとうございました!
では!
コメント
3件
やばいやばい!!!嬉しすぎるありがとうございます!!!!もうストーリー最高だし表現最高だし全部最高です!!!!( ߹ㅁ߹)( ߹ㅁ߹)ありがとうございました、、、!