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『訓練兵団①』
その後私は何度かあの日あったエレンとミカサ、あと金髪の髪の子を何回か見かけた。
生きていたのだと安心したが、話しかけはしなかった。
何年か経った寒い日、本屋のおじさんの奥さんに言われた。
「今年かい?…ミラちゃんは訓練兵を受けるんだろ?私としては行って欲しくは無いが、あんな奴らみたいな酷い兵士になるんじゃないよ。」
私は頷くだけだった。
✧• ───── ✾ ───── •✧
私は今日死ぬかと思った。
なぜなら
「オイ、貴様」
と言われているからだ…
「ハッ」
私は敬礼をした。
やばい。無理。やっぱり今日死ぬかもしれない。
怯えた表情は出さない。無関心な顔で答えていけばいい。
「貴様は何者だ!?」
耳が壊れそうなほど大声でそう言われた。
「シガンシナ区出身! ミラ・リムベルですっ!!」
「何のためにここに来た!?」
きたその質問。
「調査兵団に入り!!人を助けられるような人になろうと思ったからです!!」
そんな人になろうなんて思ってない。
「それは素晴らしいな!!小さい貴様には巨人の囮にでもなってもらおう」
頭を掴まれたと思ったら後ろに回された。
「2列目後ろを向け!」
良かったもう終わったのか、そこからのことはよく覚えていない。
なぜなら頭の中でずっと巨人を殺す方法考えていたら寝ていたからだ。
数時間後
外で走らされてる少女を横目で見ながら、夜ご飯を食べに建物へ 入った。
周りは騒がしい。
なぜなら昔会ったエレンという男の子の所へ集まり“あの日”の事を聞いていた。
私は端の方でぼっーとして一人でご飯を食べていた。その話に耳を傾けながら。
そして誰かが言った。
あの日の事知ってるのミラもじゃない?と。
ブフォッ
私は食べていたご飯を吹き出してしまった。
恥ずかしすぎる。皆こっちを見ている。
そして笑った。やばいやばいもう無理私ほんとに今日命日でしょ…
その笑いを遮って コニーという男の子は聞いてきた。
「ミラも見た事あるのか?」
は?え?皆興味がありそうだ。でも目立ちたくない。
さっさと話して終わりにしよう。
「うん。見たことあるよ。」
と言い笑った。
「教えて!」
「そうだなぁ。一つだけね。ちょっと気分が悪くなるかもしれないけど大丈夫?」
皆は頷いた。
本当は話したくなかった。頷くとは思ってなかった。
でも背に腹はかえられない。言うことにした。
「そっか。じゃあ話すよ。あの日、私の母は殺されちゃったんだ。 それと私を庇って本屋のおじさんは死んじゃった。私を庇わなければ良かったのにね。ほんとに馬鹿だよね。それにお父さんはどこにいるのか分からないの。私は一人っ子。だからね私家族いないんだ。
でも、私可愛いからさどうにかなっちゃったんだよね!」
と笑いながら言った。
皆はなんだよそれと笑った。
これでいい。どうでもいいんだから。
そしてまたエレンの話に戻った。これでゆっくりご飯を食べられる。
何分かした後だ。カンカンカンとご飯の終わりの鐘がなった。
片付けないと。
お皿を持って片付けに行こうとしたけれど、私は小さいから前に行けなく、片付けに行けなかった。
私が片付けられたのは数分後だった。人が減り、片付けて帰ろうとしたとき、アルミンに話しかけられた。
「ミラもシガンシナ区出身なんだよね?」
「あ、うん。そうだよ」
私は微笑んでそう返した。
「なら僕とももしかしたら会ったことあるかもしれないよね 」
うんそうだよ。会ったことあるんだよ。
「そうだね〜!」
会ったことあるのに言わなかった。
昔の私と今の私はとても変わったからだ。
長い緑色の髪は短く肩より上になり、
ピンで止めていた長い前髪は、目にかからないくらいで切ろうと思っていたが、くしゃみをしてしまい眉より上までになってしまい、少しズレている。
昔使っていたピンは今でも使っているけれど、ピンなんて覚えていないだろう。
「僕、ミラと会った事があると思うんだ。」
「は?」
戸惑いを隠せない。覚えてないと思っていたのに。
「な、なんでそう思うの?」
私は聞き返した。
「僕昔ミラと同じ髪色の女の子と会った事があるんだ。身長も、低くて…小さかったのに僕を助けようとしてくれたんだ。」
ああ、覚えてるんだ。嬉しいなぁ…
「そっか。でも私じゃ無いかもよ?私もう眠いから寮に戻るね。訓練頑張ろうね、!またねアルミン」
そういい私は早歩きで寮へ帰った。