⚠️cp(📡🧪)要素有、流出、転載禁止
小説に山下市長が出てきますが、新市長の解像度があまりにも低かったのであえて前市長にしています
「……へえ、花吐き病………、。歪みだねぇ」
ぐったりしているぐち逸を車に残し、レダーが市長と一対一で話し合う。
空架が発症している花吐き病とやらが歪みであることはもう既に分かっている。それよりも早く治して欲しいと伝えると、「無理」と簡潔に断られてしまった。
「発症する前のものを消し去ることは出来るが、発症してからだと直すのにだいぶ時間がかかるんだよ。それこそ半年、もしくは1年……あの様子だと随分衰弱しきっているし、持って1ヶ月、とかだと思うけどな。今更直そうとしたところでもう間に合わない………。花吐き病って想い人と結ばれたら治るんだろ?だったらもう両思いになるしかないんじゃないか?」
「……そこをどうにか出来ないのかって」
「いや、無理だね。システム上、上限があるんだよ、このサーb」
「ちょっ…とマズイか」
この世界の理に触れようとした市長をすんでのところで塞ぎ止め、それならあいつはあのまま野垂れ死んでしまうのかと1人頭を抱える
「…あぁ、ちなみに。彼が吐いた花の色は?特徴とか、ないの?」
「…青色で割と小さめの花びら」
「あーー…ちょっと待ってね、ぐち逸くんの事だから多分………お。あった」
スマホをポチポチ触ってなにかを調べる山下。
それを眺めながらレダーは1人考えていた。
花吐き病を発症するのは恋をする人間だけであるという事を聞いたことがある。
つまりぐち逸にも想い人がいて、しかも持って1ヶ月ということは今までの間それをひた隠しにしていた、と言うわけだ。
それもそれで癪である。自分が死に近づいていると言うのに危機感を持たず、その運命に抗うこともしない…。そんなの自殺行為と一緒だ。それとももう失恋したとか、……いや、分からない、空架ぐち逸は何を考えてるのかが全く理解できない。まずまず、あいつの想い人とやらは誰なんだ。正直おれが1番ぐち逸に近い人間だと思っていたし、おれが1番あいつを知っている自信がある。
「…あー゛…なんかイライラしてきた」
「はは、だろうね。まぁとにかく、君も君で大概だと思うよ。」
「はぁ、?なんで俺まで、」
「僕から助言できるのはここまでだ。ほら、こんな遅い時間にわざわざ相手してやったんだ、早く帰りなさい。
「……はぁ、……分かりましたよ〜…」
ニヤリとする山下に何か知っているのかと問い詰めようとしたところを遮られ、それが少々癪に障る。昔から俺はこいつが嫌いなのだ。クソ市長め。
レダーがバタンと強くドアを締め、大きな背中が見えなくなった後、「こりゃ本当に死ぬかもしれんな」と、市長室という豪華な空間で山下がひとりごちた。
手にあるスマホに写っている花の名前は“アネモネ”。花言葉は「儚い恋」、「恋の苦しみ」である。
「…だから、好きな人は誰って聞いてんの」
レダーはイラついていた。
それは死へのカウントダウンが続いているにも関わらず、なにも行動しようとしない空架への怒りでもあったが、まず第一、レダーは空架に対して密かに思いを寄せていたのだ。しかしこれでもかなりアピールはしている方で、それに気づかない空架もどうかと思う。
捕まえようとしてもするりと交わされ逃げられてしまう猫のような彼に、支配欲と独占欲が湧き出して止まらなかった。普通の“恋”とはまた違う、ドロっとした毒のような恋である。
「…言いません、絶対に」
「なんで」
「黙秘権です、私は貴方に言いたくない」
「無理、はやく教えて。」
「嫌です」
このような会話を結局10分ほど続けているが、話はずっと平行線である。
とうとうそれに耐えきれなくなった空架が痺れを切らして口を開いた
「…あの、何故私にそんなに構うんですか?ほっといて下さいよ。私1人が死んだところで貴方の組織にはなにも害はでない、このロスサントスにも、なにも影響しないんです。分かりますか、私はもう死を受け止めている。今の私にとって、死は救済なんですよ」
これまでにない程の自虐的な冷たい言葉に、レダーは唖然とする。
想いを伝えるくらいなら死んだほうがマシである。そこまでして秘密にしたいのかと、彼の強い意志に圧倒されたからだ
「……はぁ、………私はもうここで降ります、この車は好きに使ってください。お身体お大事にしてくださいね、それでは。」
「まって」
言い過ぎたと反省してこの場で彼から離れようとすると、ガッチリと手首を掴まれ真っ黒な瞳で見つめられる
「………はぁ、……なんですか」
「お前は、死ぬのが怖くないの?」
「…いいえ、怖いですよ。それもめちゃくちゃに」
「じゃあなんで?」
「はい?」
「なんでそんなに死のうとするの?」
「………」
空架が惚れた一部でもある、レダー独特の雰囲気を纏わせてじとりと見つめられる。
圧をかけられているのに、包容力があって気が抜けるほど安心してしまう。
いっそこの男が私だけのものになったら。私だけに夢中になってくれたら、だなんて、何度想像しただろうか。それでもこの想いをレダーに伝えられるほど、空架は強い人間ではなかった
「……弱いんですよ、私が」
「…………弱い?」
「ええ、弱いんです。ただそれだけ、それっぽっちの事なんです」
「………」
手首を握る手をゆっくり振り解く。
だから私はもう時期いなくなる。この叶うはずのない恋に、耐えられるわけがないのだ
「あなたは本当にしつこい人間だ(笑)だからもう私に構わないで下さい。……先程も言った通り、この車はここに置いて行きます。心配してくださって、ありがとうございました。…それでは」
月が光る暗闇の中、真っ白な髪の毛をなびかせ、小柄な男は去っていった。
レダーはただ、それを見つめることしかできなかった
コメント
3件
好きすぎる、、、特に2人の言い合い?がめっちゃ好きです、、!
ぐわぁぁ……神ってるわ…