10年前、9歳の時だった
私達家族は
ある大きな街に引っ越した
新しい環境に慣れるのが苦手な私は
人と接することが少なかった
そんな私は、本が大好きだった。
いつも 街にある小さな図書館へ
1人で足を運んでいた
Nabi|(何かいい本ないかな)
Nabi|… なにこれ。
Nabi|「星降る約束」?
隅にある 埃をかぶった
一冊の古い本を手に取った
すると突然、
同じ歳くらいの男の子に話しかけられた
Han|この本、僕も読んだことあるよ。
Han|面白いけど …
最後ちょっと悲しいんだ、笑
振り返ると、その男の子は
興味津々な顔で 私を見ていた
Nabi|そうなの …?
Nabi|でも私は、悲しいお話が好き。
男の子は満面な笑みを浮かべていた
すると 男の子は
「なら、この本も読んでみるといいよ。」
と言って、別の本を棚から取りだし
私に差し出した
そのまま2人で、図書館にある椅子に座って
一緒に 本のページをめくりながら
一日中 本の事を語り合った
これが、私と彼の出会いだった。
Han|早く〜!
Nabi|ちょっと待ってよぉ …
この日は、私が10歳になった日だった
両親は忙しくて 一緒に過ごせなかった
寂しかったけど、
はにがある場所に招待してくれたから
まだ良かった。
はにに連れられて 辿り着いた場所は
街外れの丘の上にある小屋だった
中には、色んなものが揃っていて
星の写真 星の絵が
そこら中に飾ってあった
Nabi|… 凄い、
そこら中にある、星の写真や絵は
凄く素敵で 幻想的だった
見とれてしまうくらいに美しかった
Han|でしょ〜
Han|今日からここは、なびと僕。
2人だけの”秘密基地”だよ!!
Nabi|えっ、いいの?
Han|うんっ。
Han|あっ、ちょっと待ってね〜
Nabi|うん、
そう言って、
はには棚から何かを取り出していた。
Han|お誕生日おめでとう。
Han|これ、誕生日プレゼントだよ!
はにから差し出されたのは
星型のブローチだった
私は、それを
大切に胸元に留めて微笑んだ
Nabi|凄く嬉しい。ありがとう!