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黒いペンキで染まった紙に、拒もうが蛍光ペンで灯りを灯すような、そんな街をただ歩く
周りを見れば車の苛立った声や疲れた顔で働く人達、シャッターに落書きをする不良
飽き飽きする程見た景色だ
普通の日常以外の何物でもない、それ以下でもそれ以上にもなれない
だけど心底羨ましい
この景色は確かに地獄そのもの
羨ましいなんて頭が可笑しいのだろう
だけど人を見ず、見られず自由なこの街が羨ましい
本当の意味でも黒いこの街が
昔、誰かに言われた
「顔が怖い」
だから顔を偽った
誰にでも優しい顔で接した
だから自分の顔は忘れた
昔、誰かに言われた
「うざい」
だから声を偽った
間違っていても正解でも
全ての意見を肯定した
だから自分の顔は忘れた
昔、誰かに言われた
「話しかけないで」
だか心を偽った
人に合わせて、好かれるような
そんな人になった
だから自分の心を忘れた
もうあと戻り出来ないくらいに偽った
「鬱」は自分では無いのだろう
決して良い、と言えるような過去ではない
此の儘過去も自分も夜に沈んでいきたい
手を目一杯広げて
誰からも忘れられて
自分の思う儘を謳えるような人に
…なれなかったなぁ
努力しても努力しても
結局人の目でしか評価されない
努力は目に見えない
頑張ったから
だから、
「頑張って」なんて
そんな事を無責任に人に押し付けられる様な人が羨ましい
…本当に
馬鹿らしい