みど父▶︎「」 みど母▶︎『』
rd視点
「どりみーが倒れとった!!」
なーんてきょーさんから連絡が入った時は頭が真っ白になった
あの子の過去は壮絶そのものだ
だから今、やっと幸せに暮らせると、そうおもっていたのに
rd「みどり……」
md視点
数十年前に遡る、俺がまだ5歳の頃、人生が大きく変わる出来事が起きた
俺は元々人間の父と母から生まれた普通の子、人間の子。
何の変哲もない人間だった
「みどりは足がはやいなー!!」
md「えへへ、、でしょ!!」
『走るのはいい事だけど、怪我しないようにね?笑』
md「はぁーい」
この日は久々に家族と山に遊びに行ってた
川遊びとか、虫取りとか、たーくさんあそんだ
『そろそろ帰りましょうか』
「そうだなーよしっ、みどり帰るぞ!」
md「…はーい、」
俺はこのとき、ほんとに馬鹿なことをしたと思う
珍しい蝶がいたから父と母のほうではなく、蝶の方に走っていってしまった
そしてここは山、簡単にはぐれてしまった
md「お父さんッ、、おかぁ、さん、…ッ、泣」
??「大丈夫かい、、迷子かな」
md「へぁ、、…」
??「もう安心しな、僕についておいで」
md「うん、…」
??「次はこの薬を…、副反応がでないか確認してくれ」
??「了解しました」
md「あ、ッ、か”っ”…たす、ッケ 」
??「よく喋るなぁ… 」
俺が攫われたのは危ない実験をしている人達だった
なんでも、人外の実験を主にしている奴らでこうやって子供を捕まえては実験体として使っている
そんな奴らに俺は攫われてしまった、なんて馬鹿なんだろう。
??「…はぁ…また失敗だ、」
??「こいつどうしますか?」
??「そこら辺に捨てとけ…」
md「あ”ガッ….. 」
そう言われたのは1週間は経ってからな気がした
体感時間がほんとに長かったから
俺は失敗作と言われた通り、完全な幽霊になれることはなく、中途半端な幽霊と人間のハーフになってしまった。
ハーフはやはり、完璧な人外よりは色々と衰えている
だかららだおくん達のような純血には到底敵わないぐらい
??「ここら辺でいっか…」
そう言われ、俺は山の中に投げ捨てられた
md「ふ、ッが ァ …ア゙ア゙、…」
上手く声が出せない
ーー!!!〜??
md(あ、この声…)
「みどりー!!どこだ!! 」
『私のみどりッ…泣』
md(おかあさん、おとうさん…)
ガサッ
「?!!!!み、みどり、?」
『あぁ…こんな姿、、、になって、』
俺の姿は一体どんなだったんだろう
多分この世のものとは思えなかったと思う
お母さんとお父さんはそんな俺を家まで連れて帰ってくれた
目を開けると、家のベットだった
md「ウ、ァ… 」
重たい首を横に動かすとお母さんが隣に寝ていた
md「お、カアサ、ンッ」
『んん、、…みどり…?』
md「ア、オカア、、」
『みどり!!??起きたのねッ、…泣』
お母さんは俺が起きたことにとても喜んでくれた
俺も喜んで、お母さんが俺に抱きつこうとした時、
『え…、?』
md「ア、…」
お母さんは俺に触れることが出来なかった
幽霊の能力が制御できていなくて、体が触れられなくなっていた
そうしたら、お母さんの顔はみるみるうちに変わっていき、
さっきまで泣いて喜んでいた顔は俺を気持ち悪く見る顔にかわって
『この人外が』
md「オ” カァ、、サ…」
『お母さんなんて呼ばないでッ!!!!だまって!!』
md「ッ…!」
そこからは地獄だった。
お父さんもお母さんと同じで俺を気持ち悪がって、部屋に閉じこめた
そして変わり果てた俺の喋り方
実験のせいでカタコト喋りになってしまったのが気持ち悪さを増幅していた
2人はすぐに第2子をつくり、無事授かった
また俺のようなダメな子にならないように2人は妹を溺愛した
俺はまともにご飯を与えられないまま、約3年が経過していた
ハーフだから食べなくても生きてはいける、それでも完璧な幽霊では無いから食べなきゃ動けない
俺はまるで硬直したように生きていた
人間で言う、8歳の時
ギィ、
眩しかった。
3年ぶりにあいた扉
そこには一人の少女がたっていた
まだぎこちない足取りで、こちらに歩み寄ってきた
その子は俺を一切怖がらずに、じっと見つめて
口を開いた
「おにいちゃん」
その子は笑っていた
そのとき、ひどく涙が毀れた
この3年間、一度も動いたことない涙腺が一気に溢れた
前は、幸せだったのにな。って
そのとき、酷い顔をした両親が妹の後ろにたっていた
『な、なんで…』
「早く離れなさい…、?葵、、」
あお。妹の名前らしいかった
お父さんが妹の手を引っ張ろうとした時、
ao「いやだ!!!!!」
『へ、へ、?あ、あおちゃん…』
ao「いやだ、いやだ、いやだ、いやだ!!!泣」
葵は嫌だしか言わなかった
「な、なんでかなー?葵、…ぱぱ、しりたいなーなんて… 」
ao「おにいちゃん…泣、おにいちゃん一緒ッ!!!!」
「は、はぁ、??」
『あおちゃん…だめ、それは』
ao「じゃああおいなくなるッ!!!泣」
この子はなんてことを言うんだろうと思った
でも、葵がそこまで俺に興味を持ったのが不思議だった
『それは、やめて!!葵ちゃん!!!』
「わ、わかった!あお、だから離れないでくれ…」
ao「ッ、うっ、じゃあいいよ、泣」
そこから俺は許可なしに、行動してはいけなかったが前の生活よりも遥かにマシになった
それもこれも妹の葵のおかげだ。
葵は暇な時、絶対俺の傍にいた
お父さんとお母さんに呼ばれなければずっと俺の部屋にいたくらいに俺のことが好きだった
そんな妹が俺も好きだった
唯一、俺の存在を認めてくれたから。
そんな妹が奪われるなんてさ、
笑えないよ
𝐍𝐞𝐱𝐭 葵がいない日々
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