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みんな知っているだろうけど高校生の春は行事が盛りだくさん。そして今、私のクラスは1週間後に宿泊研修へ行くときのバスの座席決めに盛り上がっている最中だ。
「どーする?」
『後ろはどう?3人で座れるし』
「分かった」
そう言うと学秀がすぐに黒板に手書きの座席表にネームプレートを貼ってくれた。
『ありがと』
当日、ニュースでは雨予報だったがそれが嘘のように雲1つない晴天になった。クラスメイト達はウキウキした様子でバスに乗り込んで行く。その後を着いて行く様に私達3人もバスに乗り込んでいった。バスに乗ってから数分、学秀が眠そうに目を擦っていた。
『学秀寝る?肩貸すよ』
「ああ、少し借りることにするよ」
普段お世話になってるからね、暫くして急に反対側にずっしりとした重さを感じて隣を見るとカルマも寝ていた。流石に2人同時はキツい、と心の中で嘆く。
「あの、赤峯さん大丈夫?」
同じクラスメイトの水野さんだ。クラスでは比較的大人しい方で成績もクラスの中で上位だったような。
『ありがと、でも丈夫な方だから 』
「そっか、そう言えば赤峯さんって2人と仲良いよね!中学から同じなの?」
『カルマとは中学からで学秀とは幼馴染』
水野さんと話が盛り上がってしまい暫く一緒に何気ない話をした。休憩でサービスエリアにバスが止まると2人とも同時に目を覚ました。やっと開放される、肩痛い…。
「…ん、」
『起きた?』
「ああ、肩ありがとう」
「んーおはよ、。」
『おはよ』
生徒全員戻って来たのを確認するとバスはサービスエリアから再び高速道路を走る。
◇◆◇
1時間後、目的地の鎌倉に到着した。今回の宿泊研修は1泊2日で1日目は自由行動、2日目は当日のお楽しみらしい。バスから降りると宿泊するホテルに入り各自の部屋に荷物を置く。ロビーに行くと近くの人と4〜6人班を作るよう指示された、丁度近くに水野さんが居たので私とカルマ、学秀のいる班に誘った。もちろんOKだった。
「6時までにここヘ戻るように」
◇◆◇
「さて、どこへ行こうか」
「『甘いもの食べたい』」
「水野さんはどうしたい?」
「えっと、私は…」
水野さんが行きたいと行っていた鶴岡八幡宮に行くことにした。その後は私とカルマが駄々を捏ねて甘いものを食べに行くことにした。ふと時計を見るともう3時になりそうだ。あと3時間、何をしようか。
「あ、行き忘れた所があった」
皆で安養院に行くことになった。暫くして目的地の安養院に着いた、どんな願いごとをしようか迷う…、。
「知ってるか?安養院は決められた日にお参りすると願いが叶う、それが今日らしい」
『えっ、!何の願い事しよう…』
学秀がこっそりと私に耳打ちしてくれた。 4人とも願い事が終わる、学秀はどんな 願いごとをしたのか気になり聞いてみた。
「言う訳ないだろう」
『ワンチャン行けると思ったのに』
学秀side
「ねえ、何のお願いしたの?」
一瞬言ってしまおうと思った。けどまだ言わないでおこう、学華はまだ僕のことを家族のように思っているからね。
『言う訳ないだろう』
「ワンチャンいけると思ったのに」
少し不貞腐れる学華の後に着いていく。