テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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👻BL短編集

第3話 - 💜❤️(一部キスシーン等有🔞な描写無)

2024年04月20日

#どるれく

#どるれくBL

#悪魔さん受け

#fmr受け

キレイキレイ

💜×❤️(いと×フマ)

⚠️💜くんが不老不死という設定、我儘❤️さんを使いたいがために書いたものなのでもしかしたら不死かもしれない❤️さんが普通に死という概念がある設定になっております。

設定ガバガバです(ある程度調べてはいますがオリジナル設定有り)。細かいことは考えず読んでいただけると助かります。

こちら書き始めた当初まだ公式漫画であの展開が来ることを予想せず書いていたのでなにもかも公式設定とは異なります。ご了承ください。

ばさりとカーテンが揺れる程の風が部屋に流れ込む。

ブランケットに包まれたフマルの髪がなびき唇と唇が重なる。

「、..俺を眷属にしないか？」

「そしたら一生一緒に」

プロポーズのような言葉を吐かれる前にもう一度口を塞ぐ。

何度も何度も飽きる程キスを重ね見つめ合う。そのいっときにとても温かさを感じる。これもいつか終わるのだと想像するととても良い気分とは言えない。

「そんな顔、しないでくれ」

不満げな顔でこちらを見つめるフマル。

こいつは俺と違って不老不死ではない、いつか老いて死に至る。

「んなこと言われたら期待するだろーが」

普段の優しいとは言えない素っ気ない態度で返すがやつはかなり本気だったらしく引き下がる気はないようだった。

「それでいいんだ期待してくれ」

「俺は不老でも不死でもないが長生きなんだ」

「…知ってる」

「じゃあ何故眷属にしてくれないんだ」

「どうせ長生きなら不老不死にしてくれたっていいだろ」

不死がどれだけ辛いかこいつはわかってないんだろう、だからこんなこと言えるんだ。きっとそうだ、こいつは長生きだが決して不死でもなく不老でもない。死にたくても死ねない大切な人が次々と死んでいく辛さを理解していない。

だからこんな軽々と眷属にしろと言える。

「お前は不死がどれだけ辛いかわかってない」

「大切な人が次々と死んでいくんだぞ？」

「俺の大切な人はいと、お前だ」

「だから辛いことなんてない」

「ずっとお前と一緒だ。だから」

綺麗事ばかり並べられてなんだか気持ち悪くて今すぐ黙らせたくなり無理矢理口を塞ぐ。このまま喋られなくなる程どろどろにしてやろう。どうせ眷属にした後文句を言うに決まっている。これ以上もうなにも聞きたくない。

部屋に響く卑猥な音、頬を染め力が抜けきっているフマル。

流石に座ったままだと疲れる、そのまま押し倒しキスを続ける。

少しして口を離す。こちら側に少し舌を突き出す仕草に愛おしさを感じる。

「ふっ、はぁ、..」

「いと…？」

力が抜けふわふわした顔を晒すフマル、額にはじんわりと汗が滲んでおりその要素でさえも俺を興奮させるには十分すぎた。

フマルら首から肩辺りが無防備な服の着方をしている為そこに舌を這わせる。汗と髪から香るシャンプーの匂いが混じりなんとも言えない匂いがしてまた興奮する。

ちゅっとかわいらしいリップ音がしフマルの方を見ると、愛おしそうにくしゃりと俺の頭を撫でる。なんとなくイラっとして鎖骨辺りに強く吸い付く。綺麗に付いたキスマークを上からまた舐めるとフマルは擽ったそうにして俺の頭をもっと撫でる。

「っ、お前それやめろ！」

「触り心地が良くてつい…」

確かに撫でられる度ふわふわした気持ちになるしもっとして欲しいなんて気持ちにもなるが今はなんだか癪に触る。しかしやめろと言うのもなんだか違う気がして何度も言えない。どうしようもない感情を持て余しそのまま強制的に行為に及んだ。

目が覚めた頃にはすっかり日も昇りきって窓から日差しが差し込む。時計を見たら昼過ぎ、丁度腹が減る頃だった。隣で寝ていたはずのフマルがいない為部屋の外に出てみるとすぐ隣にある椅子に腰掛けネットサーフィン。いつも着ているシャツを着ているが下半身はパンイチでシャツがちょうどそこを隠していて下半身に何も身に着けていないように見え正直目に毒だ。

その姿を見ながらぼーっとしているとフマルはこちらに気づき口を開く。「おはよう」と優しく微笑まれなんだか妙な感情が湧き小さく「はよ」と返し視線を逸らす。

「なあ、いと」と声をかけられ視線を戻すと少し真剣な顔をしたフマル。なんとなく察した。何を言われるか。

言葉が出ないまま視線を合わせていると先にフマルが口を開く。どうせ別れ話だろうと思っていたら、「昨日の続きなんだが」と見当違いな話題が飛び出してきた。こいつの思考回路はどうなってるんだ、どうして俺と別れたいとかじゃなくまだ眷属にしてくれと言うつもりかと呆れてしまいはぁぁ……とため息をつく。

フマルの座っている椅子の横に腰掛ける。

「なんでそこまで眷属になりたがる？」

「老けたくないからとか言うなよ」

絶対そんな理由じゃないだろうとわかっているがどうしても問い正したくなってしまって問う。

「そんなわけないだろう」と一言。じゃあなんだ、と問い詰めると少し間を置いてから話し始める。

「…格好悪いことを言うと、俺が死んだとしてまたお前が…誰かと関係を持つのが、すごいいや…」

頬を染め俯きながら話すフマル。なんだか恥ずかしくなり素っ気ない反応をしてしまう。

別にこいつ以外の誰かと関係を持つつもりはなかったがまさかそんなことを気にしていたとは…と少し優越感を覚える。

確かにこいつを眷属にしてしまえばずっと共にいられる。だが、もしなにかの拍子でフマルが心うつりしてしまったら…と、そんなもしもを考えるだけで怖くなり胸が苦しくなる。

ずっと一緒にいたいのは山々だが、周りの人間が死ぬ度に辛い思いさせるのは可哀想だ。まあ周りにはお化け…しかいないが。

「お前眷属になるってのがどういうことかわかってんのか？」

「…不老不死になるってことくらいしか」

「だから嫌なんだよ…」

少し苛立った言い方をしてしまったからかシュン…という効果音が出そうな顔をするフマル。そういう顔をされるとどうも罪悪感が湧いてしまうから嫌いだ。

「眷属は主人に逆らえねぇんだよ。主導権はおれに渡る。絶対服従ってやつだ」

「俺はお前を唯一殺せるようになる、一生俺が殺してやるまでお前は死ねないし自由にもなれない。俺に一生縛られる」

少しの沈黙の後フマルは口を開く。

その目はなにか強い意志を感じるもので俺はそこから目を逸らせないでいた。

そいつは真っ直ぐ俺を見たまま告げる。

真面目そうな面してお前一体なにを言うつもりだ？と身構えてしまう程だ。

「それでも、良い…！！それでもお前の事が好きだ」

覚悟を決めたかのように強い眼差しで俺を見るフマルに息を飲む。

じわじわ滲むように頬が、耳が赤くなっていくフマル。俺らしくもなく顔が熱くなる感覚、心臓がバクバクと音を立てなんだか苦しくなってきてしまう。

昨日のフマルの言葉もそうだが、ずっと一緒にいたいという気持ちを恋だと錯覚しているだけだ。たまたま近くに俺がいただけで他にきっといるはずだから、俺が特別なわけじゃない。勘違いするなと自分に言い聞かせるが中々上手くいかないものだ。

動揺し固まってしまっている俺を見て顔を赤くしながらではあるもののかわいらしい微笑みを見せるフマルに更に心臓が跳ね上がる。普段俺をイライラさせる原因のこいつにこんな感情を抱いてしまったなんて

己の趣味の悪さに心底呆れる。ため息をつき片手で顔を覆い隠す。

そもそも俺はフマルが大嫌いだし、昨日の出来事は何かの間違いでしかない。勘違いするなと何度も自身に言い聞かせるが、やはりどうしても好きだという気持ちが消えてくれず頭を抱える。だが眷属にするにはまだ踏ん切りがつかないのだ、このままでは本当に一生縛り付けてしまいそうで、そんなのきっと自分が許さないだろう。

「…それは俺に縛られる覚悟があるってことか。ただの意思表明か…どっちだよ」

「どっちもだ」

くそくそくそ、と内心悪態をつく。こいつの真っ直ぐな目に俺はとことん弱いらしい。

「…絶対に、後悔するなよ」

「二語はない」

覚悟を決めたかのようにフマルはそう告げる。

心臓の音がうるさい、本当にいいのだろうかという迷いと決心がせめぎ合う。フマルを眷属にする覚悟が、いや自分の気持ちに正直になる覚悟が足りないとわかってはいるもののやはり踏み込むのはまだ怖いのだ。

そんな俺を見兼ねてかフマルは俺の手を両手で包むように握る。

先程まで真っ直ぐ見てきてた目は逸らされてしまいどこを見ているのかわからない程だったがしっかりと俺の手を握っているそいつの手は少し汗ばんでいるように感じる。こいつなりに緊張しているんだろうか、とふと思った。

お互い黙ったまま時間が過ぎる。なんだか沈黙に耐えられなくなってしまいつい口を開く。

フマルの両手を自分の両手で握り直しぎゅっと握ると目を開きこちらを向いたフマルは先程よりも更に赤い顔をしておりなんだかこっちも恥ずかしくなってくる。でもここで逃げるわけにはいかないのだ。少し深呼吸をし覚悟を決めたかのようにじっと見る。

それに答えるようにふにゃっと表情を崩したそいつに調子を狂わされそうになるがなんとか平常心を保とうとする。

「服、ちょっとずらすからな…」

「おう」

許可を取り服をずらすと、昨日つけた跡がはっきりと見える。こんなに赤くつくものなのか……と少し驚きつつ赤くなる顔を隠すためフマルの首筋に顔を埋める。

ちぅ……と吸い付くように口付けをし唇を離す、すると先程のものよりも濃く赤くついた痕に満足感を得る。

眷属というのは吸血鬼にするということになるからか適正がなければ死に至る…がフマルにその心配はないだろう。なによりなんども体を重ね俺の体液を何度も摂取している状態だ、失敗はまずないだろう。

ガリッと音が鳴りそうなほどの強さで首筋を噛む。痛みに顔を歪めるフマル。だが決して声は出さず必死に耐えている。こいつのこういうところ本当ににむかつく、我慢する必要なんてないのに。ついでと言ってはなんだが本来眷属にするために必要な吸血量を少し越えた量をいただいた。その間フマルは俺の髪、背中をぐっと縋るように力強く握っていた。こういうところはかわいい。

くっきりついたであろう歯型を舌で舐めとるとびくっ！と反応し心配になるほど顔を赤らめた。俺は少し笑ってしまいそうになりながら口を開く。

好きとかそんな綺麗な感情じゃないがどうしても手放すことが惜しいと思ってしまうほどにはこいつの事を気に入っているのは確かだろう……こいつがいない生活はきっと考えられない程に。それが恋だと認めたくない自分がいるのは事実だが、一度認めてしまえば案外すんなりと受け入れることができた。

「これで一日もすれば眷属になる…って」

「はあああああ？！？！！？？！？！？！」

「うぇ？！？！？なんだ！？？！？！」

「もう吸血鬼化してきてんのか？！跡が治ってきて…！！」

俺の所有物という印が消えるのがどうも嫌で、フマルが何か言っているが無視し何度も何度も後を付けまくった。フマルは痛みと快感から逃げる場所がなくひたすら俺にいいようにされていたが途中からはやり返すように俺の首にがぶがぶ噛みついていた。

まさか一日も経たず眷属になるとは思っていなかったのだが、下な話にはなるが先ほども言った通りおれらは何度も体を重ねている。こいつは我儘だから生でしたこともあるし、やはり適正率が高すぎたのだろう。

結局その日はお互いムキになり跡を付け合い、歯止めが利かなくなりベッドに溶けていった。

END