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rirb-1
星導が顔を顰めて不満そうにしているのは珍しい。普段は温厚めではあるんだけどな。
まぁ、比較的。
酒に口をつけながら星導が作ったおつまみに手をつける。
「小柳くんにヤりすてされた」
突然のパワーワードに
酒を吹き出しそうになる。
「ぶはっごめ…w」
より一層不機嫌な顔になった星導を宥めながら続きを促すと拗ねた様な口で話し出す。
「俺は小柳くんのオモチャだったんですかーって感じ。ずっと連絡してきてたのに」
スマホの履歴を見せてもらうと定期的に小柳と連絡を取っている。12月頃からなので2ヶ月前からだったんだ。
「星導は寂しいってこと?小柳取られて」
「んえ”??寂しい?…小柳くんに?」
あ、本気で不思議がってる。
星導も小柳のこと好きって勝手に思ってたけど嫉妬じゃないんかな。
「ウェンとかにいっちゃったから怒ってるんじゃないの」
酒のグラスを置き顎に手を当てて首を傾げる。
頭が回らないのか考えてるのか少し間が空いて星導が口を開く。
「…いや、小柳くんが誰とするかは別に知ったこっちゃ無いかも。特に。そっちのが良いんだなーくらい」
神妙な顔つきして割と淡々と喋る星導をまた笑いそうになるが一応堪える。
「気にしてるんじゃないわけそれは」
「えぇ?これ気にしてる??だってずっと俺の身体使ってたのにいきなり音沙汰無くなるのは違くない???」
「んーまぁ流石にそれは
100小柳が悪いか?一旦」
「悪いでしょ!?ヤりすてられて俺可哀想じゃんね!」
酒がどんどん減ってギアがかかってきてる。
また頭が痛くなって明日死んでそうだな。
水だけ飲ませとこう。
「大体何で小柳とシてたの?正直意外だったんだけど」
星導と小柳も波長があっててなんだかんだ言いつつ仲は良いと思う。
よく違う配信なのにおんなじようなこと言ってる事あるし思考回路多分似てるんだよな。
ただ、お互いこっそりそういう事するならもっと他の人間なんじゃ…って気もする。
「…誰にも言わない?」
少し戸惑った顔をしてこっちを見る。
「それは勿論」
即答すると意を決したように喋り出す。
「実は…」
星導が小柳とセフレになった経緯をゆっくりと喋り出す。
ところどころ呂律が怪しかったが何となく流れは理解できた。
つまり狼の性質が強い小柳が冬で発情期を迎えるらしくその間は性欲がかなり強くなるのだとか。
任務の日電車が止まって帰れずアジトに2人で泊まる事になってたまたま1人でシてる小柳を見た星導が興奮してそのままヤッたということらしい。
「そんでずっとその関係が続いててリトにバレたんだ」
最初に小柳と星導を見つけたのはリトでそこから皆んなバレていった。
それが良かったのか悪かったのかは…まぁ考えない方が良いかもだけど。
「ん。でもあれも小柳くんが誘ってきたんだよ??あれっきり、ばったり何も。話はするけどね。あっちはケローってしてて俺だけがなんか怒ってんの意味わかんなくてイライラするんだよねぇ」
身体がだるくなってきたのかデカい身体がオレにもたれかかる。
髪が長いからかふわりとシャンプーの香りが鼻を掠めた。
「星導は他の人とシたことないの?」
俯いてて顔は見えない。
「…無いけど、」
恥ずかしがったようにボソリと呟く。
「記憶喪失だからわかんないもん」
「何その言い訳」
少し見栄を張ったのかわからない発言が何処か可愛い。
可哀想、初めてが小柳なんて。
多分あっち何も思ってないやつじゃ無い?
なんかわかってそうで
普通にノンデリなんだよなあいつ。
「ライは?マナ以外ともシてるの?」
「ん?まぁ付き合ってないからね」
「ふーん、そうなんだ。」
「マナは誰でもファンサでしょ。オレの相棒ってだけで」
「ふはっ、確かに。でも相棒っていいよね」
ゆっくり、とろけた星導の声が心地よくいつのまにかオレも体重を預けていた。
「星導は他としたことないから小柳を特別に思ってるだけじゃないの」
「…分かんない、けど、そうかも。」
星導が少し動いてこちらを見つめる。
酒のせいか目が潤んだいるのが艶っぽい。
オレが頬に手を添えると拒まないのでそのまま唇を重ねる。
「ん…」
舌を入れ絡めると少しだけ漏れる声がさっきとは違う声でもっと欲しくなる。
唇を離すと星導がオレの肩に頭を乗せて
「…ね、シよ。」
とねだる星導。
「ベッドいこ。」
と言って一緒に立ち上がる。
星導の口の中の温度は少し冷たい。
変温動物だもんなぁタコって。
これからオレとおんなじ温度になる
のかな…なんて。
明かりをオレンジの光だけにして星導を座らせる。髪を撫でると嬉しそうに擦り寄った。
コメント
2件
いい!るべくんのへにゃりは超いい! このペアも見どころありすぎるので、楽しみにしてます。
るるはさん、第11話読み終わりました! 星導が拗ねてるの可愛すぎますね…「ヤりすてられた」から始まる流れ、思わず吹き出しました。拗ねてるけど意外と淡々としてるギャップがたまらないです。 でもその裏に、記憶喪失だから初めてが小柳ってところが切なくて。最後のライとの温度のやりとり、変温動物だからこその「同じ温度になるのかな」にはじんときました。2人の距離がぐっと縮まる感じがすごく良かったです!