テラーノベル
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これは、ある夜のお話。
⸻
深夜2時。
部屋は静かで、
時計の音だけが小さく響いている。
いるまはまだ完全には眠っていなかった。
隣では、なつが眠っている。
規則正しい呼吸。
少しだけ、距離がある状態。
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そのとき。
❤️「……ん……」
なつが小さく動く。
布団がわずかに揺れる。
いるまは目を開ける。
💜(……起きた?)
でも違う。
なつは目を閉じたまま。
寝ている。
⸻
次の瞬間。
なつの体が、ゆっくり近づいてくる。
無意識に。
本当に、ゆっくり。
布団越しに、腕が触れる。
💜「……っ」
いるまの心臓が跳ねる。
なつはそのまま――
いるまの腕に、軽く額を預けた。
完全に寝ぼけてる。
⸻
💜「……なつ…?」
小さく呼ぶ。
返事はない。
ただ、少しだけ安心したみたいに、
距離をさらに詰める。
肩に、体重がかかる。
いるまは動けなくなる。
💜(……無意識……?)
なつの呼吸が近い。
温かい。
近すぎる。
⸻
なつは小さくつぶやく。
❤️「……いるま……」
寝言。
いるまの心臓が強く鳴る。
❤️「……んぅ……」
なつは続ける。
❤️「……ぃるまぁ、すきぃ……」
完全に寝ている。
無防備な声。
静かに顔が赤くなるいるま。
⸻
なつの手が、
布団の上で少しだけ動く。
そして――
いるまの服の袖を、
軽くつかむ。
きゅ。
💜「……っ……」
いるまは息を止める。
なつはそのまま、
安心したように眠り続ける。
⸻
いるまは、しばらく動けなかった。
起こすべきか。
離れるべきか。
でも――
離れられなかった。
小さくつぶやく。
💜「……ほんとにこいつは笑……」
なつは何も知らないまま。
ただ、隣にいるだけで安心している。
⸻
数分後。
いるまは、ほんの少しだけ体の力を抜く。
逃げるんじゃなくて、
その距離を――
受け入れる。
なつは安心したように、
さらに深く眠る。
⸻
朝になれば、
きっと何も覚えていない。
普段、なつは自分から近づいてくることはあんまりない。
恥ずかしいか素直になれないんだろな笑
もちろん、そんななつも大好きだけど、
今だけは。
無意識でもなつから近づいてきてくれた、この状況を堪能したい。
💜「明日の朝、なんて言おっかなぁ笑」
⸻
朝。
カーテンの隙間から光が入る。
なつはゆっくり目を開ける。
❤️「……ん……」
まだ眠い。
ぼんやりしたまま、少し動く。
その瞬間。
❤️「……あれ……」
違和感。
近い。
何かが、近い。
⸻
顔のすぐ横。
いるまの肩。
❤️「……っ!?」
なつの思考が一瞬で覚醒する。
距離、数センチ。
いや――
それ以上に近い。
自分の手。
いるまの服を、つかんでる。
❤️「……は……?」
心臓が一気に暴れ出す。
⸻
❤️(え、待て、なんで)
❤️(なんでこんな近いんだ)
❤️(なんで掴んでるんだ)
なつはゆっくり手を離す。
バレないように。
慎重に。
そっと。
⸻
💜「……起きた?」
すぐ隣から声。
❤️「……っ!!」
なつは飛び起きる。
❤️「……い、いるま!?起きてたのか!?」
いるまは普通に答える。
💜「……さっき」
なつは完全に混乱。
❤️「……え……え……」
昨日の記憶を必死に探す。
⸻
断片的に思い出す。
夜。
暗い部屋。
安心感。
近づいた感覚。
❤️「……っ……」
顔が一気に熱くなる。
❤️「……まさか……」
いるまは静かに見てる。
⸻
なつは震える声で聞く。
❤️「……俺……昨日……なんかした……?」
いるまは少し考えるふりをする。
💜「……別に」
❤️「……別にってなんだ……!」
💜「……寝てただけ」
なつは少し安心する。
❤️「……そ、そうか……」
ほっとした瞬間。
いるまが小さく続ける。
💜「……くっついてきたけど」
❤️「……っ!!!!」
⸻
なつの思考が停止。
❤️「……え……」
💜「……腕に、額つけてた」
❤️「……やめろ……」
💜「……服も掴んでた」
❤️「……言うな……」
なつは顔を覆う。
❤️「……嘘だろ……」
いるまは追い打ち。
💜「……名前も寝ながら呼んでた」
なつは完全にフリーズ。
❤️「……………………」
数秒後。
❤️「……死にたい……」
ベッドに倒れる。
⸻
いるまは少し笑う。
💜「……覚えてなかったの?」
なつは枕に顔を埋めたまま。
❤️「……覚えてるわけないだろ……」
小さく続ける。
❤️「……無意識だ……」
いるまは静かに言う。
💜「……無意識の方が本音だろ」
なつの心臓が跳ねる。
❤️「……っ……」
⸻
なつは顔を上げられないまま。
❤️「……忘れろ……」
💜「……無理」
❤️「……頼むから……」
いるまは少しだけ近づく。
💜「……なんで」
なつは小さく言う。
❤️「……恥ずかしいから……」
少し間。
❤️「……でも…」
なつはぼそっと。
❤️「……嫌じゃなかっただろ……」
いるまは優しく答える。
💜「……嫌じゃなかった」
なつの顔がさらに赤くなる。
⸻
沈黙。
でも今度は。
なつは少しだけ、
自分から距離を詰める。
ほんの少し。
❤️「……次は……」
いるまを見る。
❤️「……起きてるときにする……」
言った瞬間。
💜「……っ……」
自分で言って固まる。
いるまは驚いてから、
小さく笑った。
💜「いつでもお待ちしてます笑」
❤️「……くそっ」
またこの雰囲気。
幸せと心拍数が時間を追い越すスピードで
かける。
いつか、素直になれる日がきたらいいな
なんて。
コメント
1件
うぐ可愛すぎる(*ฅ́˘ฅ̀*)♡ 起きてる時にそれしたらいるまくん倒れますよ!