「アルケー、Ωでしょ?」
「っ!?」
なぜ、それを。
バレたくなかった、知られたくなかったのに。
「今、この感じだと発情期だよね?薬はどうしたの?」
それが分かるってことは、やはりかなめはαなのか…。
抑制剤、多めに飲んでたはずなんだけどな、なんでこうなっちまうかな。
埋めていた顔を、もっと膝に埋めていく。
「…っカバン…」
今にも泣き出しそうな声で振り絞ってそう発する。
「…そっか。」
「!?」
次の瞬間、壁に押し付けられていた。
「ダメだなぁアルケー。αの前でそんな欲情した顔したら。」
そう言って、あらわになった俺の顔をじっくりと見つめる。
「俺、今日お前のフェロモンに当てられてヒート来ちゃったんだよね。」
「っ!?」
「いつもならこんな事ないし、薬も飲んだんだよ?」
耳元で話されて、体がビクリと無意識に反応する。
「なんでかなって思ってたんだけどさ」
押し付けられた手により力がこもる
「っや、かなめ…っ」
「運命の番ってやつ?なのかなって」
「っ!?」
それは、今日まさに考えていたことだ。
でも、俺がこいつと…? ありえない
「…なわけっ」
「まぁいいけどさ、俺も結構限界なんだよね。」
「、は?」
「アルケーも、ずっとその熱っぽさ保った状態じゃキツイでしょ?」
よく訳の分からないことを口にしたと思ったら、急に唇を押し付けてきた。
「んむっ…!」
びっくりした拍子に開いた口に、容赦なくかなめの舌が入り込んでくる。
ずっとムズムズした感覚をを我慢していたせいで、少しの快楽でも声に出てしまう。
「んっ、ふぁっ、や…っ」
そのまま俺の口内を自由に荒らしていく。抵抗したくても力が入らなくて、されるがままになる。
「っ…いや…だか、なめっんっ…」
脳みそがふやけそうだ。でも認めたくない、こいつなんかと運命であってたまるか。そうして、キッと睨みつける。
「まおーさま、えーろっ…」
それは逆効果だったらしく、さっきよりも激しくキスをしてくると、もう何も反抗ができなくて喘ぐことしか出来ない。
「うっぁ…ん、ふぁっん、」
「アルケーそんな声出せたんだね?」
そう言いながらズボンに手をかけられ、あっという間に脱がされてしまった。
「ほら見て?下、もうぐちょぐちょだよ?」
嘘だろ、濡れたことなんてなかったのに
「見るな…っ!」
「だーめ、見せて?」
それと同時に脚を広げさせられる。
「いや、っいやだ、見るな…!」
と、グリっと俺の尻に何か固いものが当たる感覚がする。
「は、!?おい、かなめ…っ! 」
「…挿れていい?さっきも言ったけど、もう限界なんだよ」
「いいわけあるか!」
(このままじゃ、いつ首を噛まれちまうかわかんねーぞ…っ、)
そんなことになったら本当に冗談じゃ済まされない。
テレビでよく取り上げられるαがΩを襲っちまったってニュースはよく聞く。
実際俺は…過去にもあるしな…。
だから、こんなことには二度とならないようにとずっと対策はしてきたつもりだったんだが。
いざその状況に陥ってしまったら、 もう取り返しがつかないもんなんだな…。
「…ね?お願い。」
いきなり耳元でそう呟かれ、ぶわわっ、 とさっきよりも強く体中が沸き立った。
「、っフェロモンやば」
そう言ってかなめは自分の服の袖で鼻を覆う。
さっきからかなめの匂い、強くなってる?凄くクラクラする。
また体暑くなってきた…っ
「、ごめん、アルケーもう無理だ」
「っかなめ…?なんっ、」
言いかけたところで、かなめのものが俺の奥まで勢いよく入ってきた。
「~~~あ”っっ!?//」
「くっ、やっぱキツっ…」
何が起きた?やばい、チカチカする、全身が気持ちいい…この一突きでイった…?
「ぁ、あぁあやぁっ//」
その後直ぐに、容赦のない突きが繰り返される。
「まてっ、俺いっ、たばっかっ…」
「、ごめっアルケー」
なんで俺こいつに素直に抱かれてんだ。
「ひっ、あっんぁっ」
「まって、かな、っめ」
「…無理っ…」
全く止まる気配の無いかなめに、少しの恐怖すらある。
いや、少し所では無い。かなり怖いぞこれ。
例えるなら、快感<恐怖 と言ったところだ。
というか、いつも紳士的なこいつが、こんなにも変貌してしまうほどのフェロモンを出してたってことか?
ここまで来るともうα(かなめ)の圧倒的な力と凄みでΩ(俺)は縮こまってしまう。
「っう、えぐっ…」
「あるけ、泣いてるの?」
自然と溢れる涙は、俺の意思とは裏は腹に止まることを知らない。
「…かな、め」
「、何?」
「こぇ、えよ」
「!!」
そう、一言言うと、かなめはさっきまでの獲物を狩るかのような瞳を一瞬で変え、俺を優しく抱きしめた。
「ごめん、アルケー…俺、理性失ってた。」
いや、まだこいつは紳士的なのかもしれない。
だって、絶対にこれはセーブしている動きだとわかる。首を狙ってこないところもだ。
「わかったから、もう離せ。あと、これも抜け。」
よかった、これでやっと開放される。
と思ったのは間違いだった。
「ごめん、抜くことは出来ない。」
「は?」
鋭い目で俺を見据えて言う。
「最後までやらして。」
その直後、俺の有無を聞かずにゆっくりと腰が動き始める。
「、おい!」
先程までの乱暴さは無く、ただゆっくりと腰が動かされる。
「…っ、 」
これはこれでキツイ。さっきまで来ていたダイレクトな刺激とは裏腹に、優しすぎるくらいに攻めてくるからどうにも快感になりきらない。
「…っぁ…」
クソ、なんでこんなに辛いんだ。
こいつのでなんかイキたくないのに、なのに…!
「…っふ、ぁ…」
「アルケー、声我慢しなくていいんだよ?」
「っるっせぇ…」
緩く中を動くそれは、焦れったいったらありゃしない。
そんな限られた思考の中で行き着くのは
(もっと、奥欲しい…っ)
!?、は?何考えているんだ俺は!!
しっかりしろ、相手はかなめだぞ?Ωに浮かされて思考がおかしくなっちまったのか?
その間にもゆるゆると動くそれのせいで、発散しきれない何かが限界を迎えそうになっている。
「…っ、ぁ…ん」
体が焼けそうな程に暑い、苦しい。奥がどうしようもないくらいに疼く。足りない。
目の前にいるαを、俺の奥底にいるΩが本能的に求めているのがわかる。
だめだ、もう我慢が出来ない。
「かにゃめ、っくるし、…ぃ」
そう口にすると、もう欲望が止まらなくなる。
呂律が回らない、が、そんなことはもうどうでもいい、早く、早く欲しい、欲しくて仕方がない。
「かにゃっ…めのぉ、もっとく…れ」
自分でも何を言ってるんだと思ったが、もう止められない。かなめの服の裾を掴んでそう言うと、
「っ、」
かなめの顔つきが一気に変わったのが見えた次の瞬間、 ドチュっと奥まで突っ込まれ、勢いよく腰を振られ始める。
「ん”ぁっ…!ひ、っぁ…っ、」
「…あるけー、それわざとやってる?っ… 」
「んなっわけ…!」
焦れったさから解放された俺の心は、言葉とは反対に満たされていた。
「かーわい、」
「何言ってっ、んぁっ…!」
「大丈夫、ちゃんと外に出すからっ…」
そう言ってかなめは動きのスピードを速めていく。
「ぅあ”っんっ…ぁっ、」
(やば、意識…と…ぶ…)
目を覚ました時俺は何故か、かなめの家にいた。
コメント
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幸せだ…(´ཫ`)((は?