登場人物:🍌、⛄
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『空がなんで青いか知ってる?
信号で青は「進め」って意味でしょ。
人は涙を堪えるとき、上を見るでしょ。
上を見てごらん。ほら、青だよ。
進まなきゃ。』
そうだね、その通りだよ。
でも、空を映す海だって青いでしょう。
これは俺に「進め」って言ってるの?
進めば楽になるの?
進んで、進んで、
もっと濃い青に沈んで。
それでいいなら俺は迷ったりしない。
崖から海を見下ろした。
青くなんかなかった。
俺が見た海は___
夕日に照らされ、赤く染まっていた。
ああ、止まらなきゃ。
赤は「止まれ」って意味だから。
「おんりー?」
後ろから聞き慣れた声がした。
青い、君の声。
「おらふ、くん….」
青、、青だ。
足は自然とおらふくんの方へ進んだ。
「わっ!おんりーどしたん?」
気づけば俺はおらふくんに抱きついていた。独りで居るのが不安だったのかもしれない。
「、、おらふくん。」
俺は黄色。
「進め」でも「止まれ」でもない。
どっちが正解 ?
「どっちも正解だよ。」
おらふくんの優しい声が外の空気に溶けてゆく。
日が沈んだ空は深海のような色をしていた。
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とりあえず神作品っと