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赤緑
後輩×先輩
赤side
高校に入学し、特にしたいこともなかったため、なんとなく美術部に入った。
部員のことや、どんな先輩がいるなんて気にしていなかった。
だけど、部室の扉を開けた瞬間、
『あ、当たりだ』
って思った。
目の前にいる一人の綺麗な男がその理由だった。
男は翠江 すちという名前で、三年。
俺と同じ綺麗な紅い瞳、白い肌、程よく桜色に染まっている頬、長い睫毛、サラサラな髪…
そして、すちが描く絵。
全てが綺麗で、幻想的だった。
緑「…あ、新入部員の子?」
綺麗な見た目とは裏腹に発されたのは柔らかな優しい声。
赤「……はい、ひまなつっす」
赤「ぇっ、と…部長のすちさんで合ってますか?」
緑「うん、よろしくね、ひまちゃん」
“ ひまちゃん “
初対面だというのに、あだ名で呼ばれた。
その今までに出会ったことのない面白さが更に俺の興味を引いた。
赤「…絵、綺麗ですね」
緑「ぇ、ほんと?ありがとぉ笑」
言われ慣れているはずなのに、初めて言われたかのような反応をする。
赤「…つか、なんですちさんだけしかいないんですか」
緑「だって部員、俺だけだもん。」
美術室に響いた、静かで落ち着いた声。
だけど、表情は悲しそうで、今にも泣きそうな目で絵を見つめている。
緑「今年だけは、ってわがまま言って廃部は免れたんだ〜」
緑「でもひまちゃんは残念だね、。」
すちは可哀想なものを見るかのような目で俺を見た。
緑「この美術部、今年で最後だから二年生になったら所属の部活なくなっちゃうから」
緑「…あ、でも他にも良い部活たくさんあるよ〜?」
緑「吹奏楽部とか、バスケ部とか、いい先輩いっぱい居ると思うな」
俺の不安を無くそうとしているのか、必死に伝えるすち。
…そんな悲しそうな顔するなら、最初から言わなくていい。
赤「大丈夫っすよ、すちさん」
赤「俺が美術部、続けてみせますから!」
すちはしばらく瞳を大きく見開いていたが、ぷっと笑い出した。
緑「…うん、期待してるぞ〜笑」
また絵に視線を戻して、赤色の絵の具をキャンバスに描き加えた。
緑side
最初、変な子が入ってきたな〜って思った。
だけど、話していくうちにひまちゃんが優しくて面白い子だってわかった。
俺と同じ紅い瞳に親近感が湧いて不思議な気持ちになる。
ひまちゃんが入部してしばらく経った春の終わり頃のこと。突然、ひまちゃんが尋ねてきた。
赤「…ずっと思ってたんすけど、顧問って誰なんすか?」
絵を一直線に見ていた瞳はこちらへと向く。
緑「あー……、」
緑「…さぁ、?」
赤「はぁ…?なんすかそれ!」
むっと怒っている姿に不覚にも可愛いと思って笑いが込み上げる。
緑「ごめんごめん、笑」
緑「顧問…っていうか、”顧問だった”先生は居るよ」
赤「…誰?」
緑「うーん、もう辞めちゃったからな〜…」
そう言った瞬間、ひまちゃんの目がかっと大きく開いた。
赤「辞めたぁっ!?」
赤「いつ辞めたんすか!?」
近い。顔が非常に近い。
緑「去年の…夏、かなぁ…?」
赤「ちッ、せめて冬に辞めろや」
緑「なんのこだわり???」
赤「なんで辞めたとかってわかります?」
緑「ぇっとぉ…、たしかパワハラが原因で辞めたって…」
赤「…さっきの言葉って取り消せますか。」
ひまちゃんはやらかした、というように焦った顔をしながら言ってきた。
緑「あはっ、w 取り消そっかw」
赤「おねがいします…」
しゅん…となっている姿が愛らしい。
緑「……あの先生、好きだったんだけどな〜…」
赤「え゛。」
ひまちゃんが一気に悲しそうな顔へと変わる。
赤「好き…っいうのは、、恋愛的に…?」
なにを言い出すのやら。俺はあまりのおバカさに吹き出してしまった。
緑「そんな訳ないじゃん!w」
緑「ばかだなぁ、ひまちゃんw」
赤「うっ…うるせ、!/」
緑「あ、口わるーい笑」
あーあ、
ずっとこの時間が続いてほしい。
これ連載にするので一旦おわりますん🙈
えちいのもらぶだがほのぼのもらぶ
こーゆー落ち着いた小説とか空間ちょー好きなんよね
実際は騒がしい方が楽しくて好き🫶🏻
ちなサムネは自作です✍🏻
読んでくださりありがとうございました♪🫛
コメント
6件
えねえイラストもかけるの?嘘でしょ😭😭😭💞すきです結婚しましょう🐵🐵 うわわ2人きりの部活とかえちすぎる😻🫵🏻 それはもう恋愛への発展しか行かない🐶🐶🪄 まってしゅんってなるのわんちゃんみたいで愛おしい😭😭🫶🏻 えもう2人ともかわいすぎてせいらがしぬよ🪞🪄 え、連載??????😭😭😭泣くうれしい😭😭