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【前回のお話】

マミ「そう…お礼が言えたの、良かったわね。(^^)」


幸果「ふざけんじゃねぇ、地獄に落ちろ!!」


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ショ・幸・杏「「「ハッピーハロウィン!!!」」」

子供「お菓子ちょうだい!!」

ショウマ「え、ええっ!?」

そう、今日は10月31日、ハロウィンの日!!(ハロウィン気分ではない方はごめんなさい)

例に漏れず仮装した『はぴぱれ』メンバーだったが…

てっきり、お菓子を貰えると思って近づいたショウマは、逆にお菓子をねだられてしまう。

子供「トリックオアトリート!!お菓子くれないと、イタズラするぞ〜!!!」

ショウマ「はい。お菓子あげるから、イタズラしないで。」

ショウマが子供たちにお菓子をあげると、子供は嬉しそうに去って行った。

ショウマ「お菓子が貰えるなんて、ハロウィンって最高のイベントだね!」

幸果「ふぅ、一段落。お菓子を補充、っと…ん、ウマショー、キョウキョウ?」

ショウマと杏子は、忽然と幸果の目の前から姿を消していた。


一方その頃。

絆斗「もう俺の噂が広まってる…やっぱ正体は隠すべきだな。」

さやか「何を隠すって〜?(・∀・)ニヤニヤ」

絆斗「ん…ん!?💦」

SNSで情報確認をしていた絆斗のスマホを、さやかがこっそり覗きに来ていた。

絆斗「さやかに…まどか!?ど、どうしてココに!!?」

まどか「今日、休みでしょ。偶には、絆斗くんと一緒に行動するのもいいかも、ってさやかちゃんが言ってた。」

絆斗「さやか…おま余計なことすんなよ!!」

さやか「いいじゃないか〜ツンツン。」

絆斗「(´Д`)ハァ…今日だけだぞ。」

こうして、今日一日だけ、まどか、さやか、絆斗の3人組で一緒の行動を取ることになった。

すると、どこからともなく音楽が聞こえてくる。

3人がその方向を見ると、2人の女子小学生が、音楽に合わせて踊っていた。

きらり「あっ、ゴメン…また遅れちゃった。」

リカ「いいよ、ちょっと休もう。」

きらり「田村さんみたいに踊れたらなぁ…」

リカ「分かる。あの子、めっちゃ上手いよね。」

きらり「うん。」

リカ「小さい頃から、やってたらしいよ。」

きらり「でも、最近見かけないよね。」

リカ「アッチの学校の子が言ってたけど、ずっと休んでるんだって。それで、行方不明なんじゃないかって…」

きらり「えっ?」

リカ「あの子の家、例のトンネルの近くだし…」

きらり「えっ、あの怪物が出るって噂の??」

リカ「うん。もしかすると、怪物に攫われちゃったのかも…」

絆斗「……怪物?」

絆斗は「怪物」というワードに反応する。


一方、何処かのフードコートでは。

ニエルブと双子が会話をしていた。

ニエルブ「ご要望の『モノ』、持ってきたよ。」

シータ「ありがとう、ニエルブ兄さん。」

ジープ「まさか、兄さんが力を貸してくれるなんて…」

ニエルブ「君たちのガッツに応えたくなってね。」

ニエルブがアタッシュケースの蓋を開けると、ソコには円筒形の機械が2つ。


(数時間前、ストマック社にて)

ジープ「待ってランゴ兄さん!!」

シータ「俺たちに、もう一度チャンスをくれ!!」

ランゴ「チャンス?」

シータ「今度こそ必ず、赤ガヴと女を始末する。」

ジープ「そして、質のいいヒトプレスを2ケース…いや5ケース仕入れる。」

ランゴ「……期限は?」

シータ&ジープ「「10日。」」


場面を戻そう。

ニエルブ「仕入れの方は大丈夫なの?」

シータ「問題ない。」

ジープ「ヒトプレスの中でも、質のいいのを集めてる最中よ。」


一方、絆斗たちとダンスJSのトコロでは。

絆斗「こんにちは、ちょっといいかな?今、怪物の話してたよね。詳しく聞きたいんだけど、いい?」

リカ「……誰?」

リカは防犯ブザーの紐に手をかける。

絆斗「あぁ、ゴメンね。俺、フリーでライターやってて、怪しい者じゃ…」

絆斗の言動から、更に絆斗が疑わしくなったリカは、防犯ブザーの紐を引いてしまう。

ジリリリリリ!

リカ「きらりちゃん逃げて!!コイツ誘拐犯かも!!」

絆斗「はっ?えっ、あっ、ちょっと、いや、えっ…?い、いいいいい嫌違いますよ誤解です!!」

するとさやかが、呆れたように言う。

さやか「そりゃあいきなり声かけたら不審者だと思いますよ。(-_-;)」

絆斗「じゃあどうしろってんだよ…(;´д`)トホホ…」


一方その頃、ショウマと杏子は街中でお菓子を貰いに行っていた。

女子小学生「トリックオアトリート!!」

女性「ハイ、どうぞ。」

ショ・杏「「トリックオアトリート!!」」

女性「アナタ方も?どうぞ。」

女子小学生「キャーッ、大人!」

またある場所では。

ショウマ「トリックオアトリート!」

杏子「トリックオアトリート!」

2人が様々なトコロを回って、お菓子を貰っていた。


杏子「沢山集まったな。」

ショウマ「うん。コレはどんな味がするんだろう。」

ショウマが取り出したのは、棒付きキャンディだった。

その時ショウマは、目の前を歩いていた女子小学生…きらりを見つけた。

ショウマはきらりにお菓子をあげようとする。

ショウマ「あっ、お菓子要る?どうぞどうぞ。」

きらり「えっ、いいの?」

きらりは一瞬誘惑されかけるが。

きらり「…いや、ダメ。お菓子、嫌いだから。」

ショウマ「えっ、お菓子嫌いなの?俺はそうは見えないけどなー。」

速報。ダンス少女はお菓子が嫌いだった。

するときらりの後ろから、絆斗たち3人が追いかけてきた。

きらり「あっ、誘拐犯!」

ショウマ「えっ、誘拐犯!?」

絆斗「だから、違うって!!ってかお前何その格好。」

ショウマ「絆斗くんもハロウィン一緒にやる?楽しいよ。」

絆斗「やんねぇって!!…ってか、「辛木田さん」じゃなくて「絆斗くん」なのか?」

ショウマ「うん。なんか、「辛木田さん」って距離感あるし、親近感を深めたいからね。」

絆斗「ふ〜ん…」

次に顔を上げた絆斗が目にしたのは、遥か彼方へダッシュするきらりだった。

絆斗「あっ…ちょっと待てって!!俺は話聞きたいだけで…」

そう言うと絆斗も走っていく。

そして置いてけぼりにされたまどかとさやか。

さやか「一体アイツは何処まで追いかけ回すんだろうねぇ。」

まどか「アハハ…(^_^;)」

するとまどかは、ショウマと一緒にいた杏子に気付く。

まどか「アレ?貴女って、この間私を守ってくれた…」

杏子「アタシのことか?」

ショウマ「えっ杏子が?そういえば杏子、黒髪の女の子から誰か守ったって言ってたしね。」

まどか「貴女も、魔法少女なの?」

杏子「あぁ、佐倉杏子だ。宜しくな。」

ショウマ「俺はショウマ、井上生真。宜しくね。」

まどか「改めて、鹿目まどかっていいます。ほら、さやかちゃ…ん?」

まどかが振り返っても、ソコに美樹さやかの姿はなかった。絆斗を止めに走って追いかけたのだ。


そしてその様子を花壇の陰から見ていた人物が…ほむらだった。

ほむら(ショウマ・ストマック…彼もまどかに悪影響を与えるなら…この手で…!!)


きらりを追いかける絆斗とソレを止めようとするさやか。

走っていると、とある男性にぶつかる。ソレは、菓子店『ガトー・コキーユ』の店主、宿野さん(オリジナル名前)だった。

絆斗「あっ、すんません…」

宿野「いえいえ、大丈夫です。ありがとうございます。」

さやか「もう、アンタが突っ走るから、一般人に迷惑かけたじゃん!!もういい加減諦めて別の方法探したら!?」

そんなさやかを他所に、宿野さんは絆斗にマドレーヌをあげようとする。

宿野「アナタも、ハッピーハロウィン。」

絆斗「いや、俺甘いの苦手なんで、スミマセン。」

さやか「ちょっと、話聞いてる!!?」

絆斗「え?…あ、あの子!!」

さやか「あっ!!待てコラー!」

その後、必死で逃げ回って車に轢かれそうになるきらりを見つける2人。間一髪、絆斗がきらりの腕を引いて助けられた。

さやか「危な…」

絆斗「危っぶねぇ…信号赤だぞ、ちゃんと確認してから渡れ!!」

きらり「あっ…ごめんなさい。」

絆斗「あぁ…いや、知らないヤツに付きまとわれたら、そりゃ逃げるよな、俺が悪かった。訊きたくて、つい…」

きらり「……そんなに怪物、好きなの??」

絆斗「いや…逆だな、死ぬ程嫌い。」

きらり「いいよ、教えてあげる。」

すると、今の流れに全く口を挟めなかったさやかが、ぽつりと零す。

さやか「……いやどういう展開…?」


絆斗「峯原トンネルねぇ…」

さやか「知ってるのアンタ?」

きらり「怪物みたいな影を見たとか、声聞いた人とか、色んな噂があって…」

絆斗「ソコにきて、近所の子の行方不明疑惑…ありがとな。あとは、現地行って調べてみるわ。」

きらり「えっ、怖くないの??死ぬ程嫌いなんでしょ???」

絆斗「……そう。だから調べんの。」

きらり「危ないよ?」

絆斗「分かってるよ。でも…何があっても、もう進むしかないから。」

さやか「……ココは、数々の修羅場をくぐり抜けてきたあたしたちに任せなさい!!」

絆斗「お前は違うだろ。」

さやか「バレたかー。」

きらり「よく分かんないけど、目標があるんだね。私と同じだ。」

絆斗「同じ?」

きらり「うん、私アイドルになりたいんだ。そのためにダンスと歌も頑張ってるし、大好きなお菓子も我慢してる。」

絆斗「あぁ…ソレでお菓子拒否ってたワケだ。」

きらり「うん。」

さやか「素敵な夢じゃん。」

きらり「田村さんみたいに、上手くなるために…」

絆斗「田村さんって…行方不明かもっていう?」

きらり「うん、同じダンススクールの子。」

絆斗「……その教室、俺たちも見学できる?」

きらり「明日、レッスンあるから訊いてみれば?」

さやか「……ねぇ、念のため訊いておくけどさ、その『俺たち』にあたしも入ってる?」

絆斗「勿論だろ。」

さやか「……ま〜じかぁ。」


翌日。

先生「前!キック!上、右、左!ストップ、ストップ、トントン、回して、回して…はいOK!OK、OK、OK!!」

絆斗(この中にグラニュートがいるとしたら…)

さやか(気をつけなきゃね…)

先生「高瀬きらりさん、少し遅れてる。」

きらり「あ、はい…」

先生「ほら、ココの、こう伸びるトコロ。」

絆斗(ん、あの腹…?)

絆斗は、ダンス教室の先生の、少し膨れ上がった(?)腹に注目する。

先生「じゃあ、今日はココまで。はいじゃあいつも通りね。お菓子持ってきてるんで、欲しい人並んでくださーい!!」

リカ「やった〜!ココのお菓子、大好き!!」

一方、きらりは、絆斗、さやかと話していた。

絆斗「どうした?」

きらり「周りの子と比べると、ダンスが下手で…いっつも、みんなの足引っ張っちゃう。みんなにも悪いし…もう、諦めた方がいいのかなって。」

絆斗「あぁ…まぁ、分かるけどね。自分だけ上手くいかなくて、嫌になる感じ。」

きらり「分かるんだ。」

さやか「そりゃあ、人間である以上は、誰だって失敗はするさ。ウンウン。」

絆斗「いいんじゃない?夢くらい諦めても。」

きらり「夢くらいって…私だって、諦めたいワケじゃ…」

さやか「じゃあ一体どっちなの??😑」

絆斗「……周りと比べたトコロでキリねぇし、結局は自分がどうなりたい、どうしたいってことだと思うけどね、俺は。」

きらり「私は…上手くなりたい。ダンスも歌も凄い、私の理想のアイドルになりたいから。」

絆斗「じゃあ、ソレが今のきらりちゃんの答えだ。」

さやか「相変わらず素敵な夢だね〜。」

きらり「そうだよね…やるしかないよね!じゃあさ、明日いちご台公園来てよ。それまでに、新しいステップを覚えるから来て欲しい!!」

絆斗「えっ、俺も暇じゃないんだぞ!?」

さやか「いいじゃん、別に。付き合ってあげなよ。」

絆斗「はぁ!!?…あ、分かった。お前も付き合うのが条件だ。」

さやか「はい?」

絆斗とさやかが会話している間に、きらりはリカに話しかけられていた。

リカ「あっ、ねぇ!きらりちゃんの分確保しておいたよ!!」

きらり「あっ…うん、ありがとう。」

きらりは一瞬戸惑うが、リカから差し出されたお菓子を受け取る。きらりが妥協した一瞬だったのかもしれない。

リカ「うん、じゃあ私、先帰るね。」

そしてきらりは、今度は絆斗とさやかに顔を向ける。

絆斗「じゃあな、きらりちゃん。明日、公園で!!」

きらり「うん、約束だよ!!」

さやか「時間には遅れんなよー!!」

絆斗「バカ、時間に遅れるのはお前だろ。」

さやか「バレたかー。」

だが、リカに黒い影が…不審者が迫っていることは、誰も知らなかった。


一方、ショウマと杏子は…

ショウマ「ハロウィンは昨日で終わっちゃったのか〜。」

杏子「お菓子、もっと欲しかったなぁ…」

まどか「アハハ…(^_^;)」

ベンチに横たわりながらハロウィンが過ぎたのを惜しむショウマと杏子、ソレを苦笑いしながら見ていたまどかがいた。

ショウマ「まぁ、コレだけあればいっか!!」

しかしカゴの中には大量のお菓子が。ハロウィンでこんなに貰う人は、流石に見たことがない。

ショウマと杏子はペロペロキャンディを取り出し、早速舐め始める。そんな2人を尻目に、まどかはさやかを心配する。

まどか「アレからさやかちゃん、戻って来なかったけど…一体どうしちゃったのかな……」

一方、ショウマと杏子はキャンディの魅力に目覚めていた。

ショ・杏「「!?」」

2人は仮想空間でキャンディの柱に向かってパンチやキックをしていた。だがそれでも柱は折れる気配がない。

ショウマ「うわぁ、硬い!!」

すると、ショウマのガヴからゴチゾウが3体出てきた。ロリポップキャンディのゴチゾウ「グルキャンゴチゾウ」、棒付きキャンディのゴチゾウ「ブルキャンゴチゾウ」と個包装キャンディのゴチゾウ「バクキャンゴチゾウ」の3体である。

ショウマ「重っも!…君たち、はじめましてだね…💦」

そう、この3体、キャンディのゴチゾウなだけあって(?)、兎に角重いのだ。特にグルキャンゴチゾウについては、ショウマが両手で支えてやっと持てる程の重さ…コレは大変そうだ。

とその時、バイクに乗ったエージェントが現れた。

エージェント「赤ガヴと女、はっけーん。」

そしてすれ違い際に、お菓子が入ったカゴをかっ攫っていく。

ショウマ「あっ、ちょっと…くっ!何か追いかける手段は…!?」

ショウマがエージェントを追いかける手段を探していると、突如記憶がフラッシュバックする。


みちる『お母さんね、今日バイクを見たの。ピンク色で、何だかキャンディみたいだった。』


その瞬間、ショウマの頭の中に一つの考えが閃いた。

ショウマ「もしかして、君なら…!?」

ショウマは自らのガヴにブルキャンゴチゾウを装填する。

『キャンディ!』『EATキャンディ! EATキャンディ!』(ガヴ ガヴ ガヴ…)『ブルキャン!』

ショウマはブルキャンゴチゾウを使い、2台のバイクを召喚する。

ショウマ「やっぱり!乗って、2人とも!!」

杏子「あいよ!」

まどか「杏子ちゃん、バイク免許あるの?(^_^;)」

杏子「どうでもいいんだよんなの!」


その頃、リカを追う不審者にギリギリ気づいた絆斗が、さやかを連れてその不審者をつけ回していた。

暫く行くと、とあるトンネルに辿り着く。

絆斗「あのトンネル、怪物が出るっていう…」

さやか「みたいね。」

そのまま進んでいく4人。

やがて見るに堪えなくなった絆斗は、意を決して不審者の腹に手をかける。

絆斗「野郎、待て!」

不審者?「な、何ですか…!?」

絆斗「お前グラニュートだろ!その腹見せろ!!」

服を捲ろうとする絆斗。だが、腹巻きの裏にあったのは…

不審者?「ちょっ、やめてください!!」

絆斗「えっ、カイロ!?」

カイロだった。

不審者?→先生「お腹を壊しているんです…」

絆斗「じゃあ、なんでそんな格好で生徒の後ろを…」

先生「ウチの生徒が、この付近で行方不明になってるから、また何かあるんじゃないかと心配で…っていうかアナタ方、何なんですか?」

絆斗「あっ、すいません、腹に特徴のある人を捜してて…」

突然先生が、腹を抱えて苦しみだす。

先生「ううっ、ちょっ…」

絆斗「だ、大丈夫ですか!?」

先生「ダメだ…俺はもうダメだ…」

絆斗「すいません、すいません!!」

さやか「……結局人違いだったね。」

絆斗「悪かったな!」

その後、リカは幸いにもトンネルを通らなかったが、別の男の子がトンネルの中に入ってしまっていた。

男の子はトンネルの中でお菓子を食べていた。

男の子「美味しい!!」

すると、男の子の後ろからグラニュートの舌が伸びてくる。

男の子「えっ、うわぁっ!!」

男の子はヒトプレスにされてしまった。

ヤード「俺のお菓子、美味かったかぁ?」

男の子を捕まえたのは、ヤドカリの様な見た目をしたグラニュート・ヤードだった。

しかし、間一髪で絆斗とさやかが駆けつけた。さやかはヒトプレスから男の子を解放する。

さやか「大丈夫?」

男の子「う、うん…」

ヤード「お前ら、何者だ!」

さやか「走れる?向こうへ逃げて!!」

男の子は走り出す。

絆斗「やーっと見つけたぜ、グラニュートさんよぉ!」

『チョコ!』『SETチョコ! SETチョコ!』『Wow! Wowwow!』

絆斗「変身!」

『チョコドン! パキパキ!!』

ヤード「お前、赤ガヴと女の仲間か!?…狩り場を嗅ぎつけられるとはなぁ!」

絆斗→ヴァレン「オラァッ!!」


エージェントを追うショウマ、杏子、まどかの3人。最早バイクはそこら辺に置き捨てて行ったようだった。

やがて、エージェントと追跡班は、とある倉庫に入ったトコロで膠着状態に入る。

エージェントは、お菓子の入ったカゴを投げ捨て、上を指す。

シータ「まんまと罠にかかったな、赤ガヴと女!」

ショウマ「やっぱり、シータ姉さんとジープ兄さんか!俺たちを消しに来たんだろうけど、俺だって許すつもりはないよ。」

杏子「しつこいなお前ら!アタシもだ!!」

ジープ「アハハハハ!そんな口きけるのも…今だけよ。」

ジープは急に冷酷な口調になり、ニエルブから貰った機械からビームを放つ。

ショウマ「うわぁっ、変身!」

杏子「え、へ、変身!」

『チョコダン! パキパキ!!』

ショウマと杏子は咄嗟に変身しビームを避けようとする。

着地して、チョコダンガンから銃撃しようとするが、今度は後ろからシータがビームを撃ってくる。

そのビームがガヴに当たった瞬間、チョコのポンチョ部分が溶けてしまった。

ショウマ→ガヴ「あっ、溶けた?なら!」

『ふわマロ! フワフワ〜!!』

ふわマロフォームにチェンジして迎撃しようとする。

だが、ビームの威力は、マシュマロをも溶かす勢いだった。

ガヴ「うわっ、コレも溶けた!」

杏子「ッ、野郎!!」

今度は杏子がビームを槍で受け止めるが、その槍も折れてしまう。

杏子「オレタァ!?一体どうなってるんだ…!!?」

シータ&ジープ「「アハハハハ、赤ガヴに女、ココがお前らの墓場だ!!」」

まどか「あの、私はどうすれば…!!?」

まどかは今目の前で起きていることに困惑が隠せないようだった。

ガヴ「まどかちゃんは危ないから下がってて!杏子、行くよ!!」

杏子「あぁ!」


ヴァレンとヤードの戦いが続いていた。

ヴァレン「おい、ココを通る人間を襲ってたのか!?」

ヤード「俺の仕事はそんな雑じゃねぇ!大事なのは質だ、お前らに用はない!!」

ヴァレンはヤードの攻撃を避けながら、パンチをかましていく。耐えかねたヤードは、ヴァレンを壁に逆さ吊りにして攻撃。

ヴァレン「くっ…逃がすか!!」

しかしヴァレンは一か八かのキックで逆さ吊りの体勢から元に戻る。

ヤード「ふざけやがって!」

ヴァレン「痛ってぇなこの野郎…!!」

と言いつつヴァレンもヤードに銃撃していく。だが、全て跳ね返されてしまう。

ヴァレン「うおっ!?」

そしてその隙にヤードにも逃げられてしまう。

ヴァレン「あっ、待ちやがれテメェ!!」

さやか「逃げられた…ん?」

と偶然、さやかが近くに落ちていたお菓子の空き袋を拾う。

さやか「コレって…」

ヤード(俺のお菓子、美味しかったかぁ?)

ヴァレン「……あぁ、間違いねぇ。アイツの仕業だ!!」


シータ&ジープVSガヴ&杏子の戦いは。

シータ&ジープ「「さぁ、次に溶けるのは、お前ら自身だよ。」」

杏子はもうあのビームがトラウマになってしまったようで、ほぼ逃げ腰になっていた。

杏子「ガヴ…!何か早く打開策を見づげでぐれ〜!!(涙目)」

ガヴ(考えろ…一番硬くて、溶けにくいモノ…!)

その瞬間、ガヴはさっきの体験を思い出す。

ショウマ(うわぁ、硬い!!)

ガヴ「あっ、そうだ!おーい、グルグルキャンディくーん!!」

ガヴは今日自分が生み出したばかりのグルキャンゴチゾウを呼ぶ。

ガヴ「おーい!!うおっ…そう、君だよ君!!💦」

相変わらず重かった…が、なんとかガヴまで持っていくことには成功する。

『キャンディ!』『EATキャンディ! EATキャンディ!』(ガヴ ガヴ ガヴ…)

ガヴ「うぅぅ…うぉぉぉぉぉ!!!」

ガヴの体がキャンディに包まれていく。

『グルキャン! ペロペロ!!』

見るとソコには、見たこともない巨体のガヴがいるではないか。

仮面ライダーガヴ グルキャンフォームは、ドシン、ドシンと重い足音を響かせながら、エージェントの前に立ち塞がり、腰を低くしてどっしりと構えた。因みに杏子は、グルキャンの巨体の後ろに隠れていた。

ガヴは杏子に声を掛ける。

ガヴ「杏子はいいよ。まどかちゃんを守ってあげて。」

杏子「あ…あぁ、分かった!」

杏子はまどかの近くに駆け寄る。

シータ「でかくなった!?」

ジープ「なんだろうと、全て溶かしてあげる!!」

双子はその巨体に驚いていた。

が、ジープは構わずビームを撃つ。

しかし大きいうえに硬い(エフェクト「カキン」が出る)ので、全くビームが貫通しなかった。

ジープ「効かない!!?」

ガヴ「うおっ、コレなら行ける!兄さん姉さん、今度はコッチの番だ!!」

ガヴは途中で捨ててきたバイク2台を4輪車からガトリング砲に変形させた。

『ガトリング!』

ガヴは砲身部分を回し、辺りを火の海にする程の弾丸を射出する。

だが、その直後に弾丸の射出部位がオーバーヒートしてしまった。

杏子「す、凄ェ…!」

しかしその威力は、エージェントを怯ませる程度のモノだった。

ガヴがブルキャンガトリングのオーバーヒートに戸惑っていた隙をついてエージェントが追撃しようとするが、ガヴは巨体を生かしたアッパーカットでエージェントを吹っ飛ばしながらそのまま地面に叩きつける。その拍子に、辺りに大量のキャンディが舞う。

その間に、ゴチゾウたちがブルキャンガトリングの弾丸射出部位を息で冷ましていた。

ガヴ「うん、ありがとう。一気に行くよ!!」

ガヴはブルキャンガトリングの砲身部分を先程より多めに回し、内部でグルキャンゴチゾウが懸命に作った弾丸をぶっ放す。

ガヴ「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

『ドッカーン!!』

エージェント「うわぁーッ!!」

グルキャンフォームの力任せ(?)な攻撃で、エージェントを撃破することができた。

ジープ「どうしようシータ、最後の作戦が…!!」

双子は明らかに焦っていた。

シータ「赤ガヴの野郎…!!」

双子はそう残して退散した。


一方その頃、絆斗とさやかはとある女性にインタビューを行っていた。

絆斗「すいません、あの…このケーキ屋ってココにありましたよね。」

ソコは、絆斗が宿野さんとぶつかったトコロだった。

女性「あぁ、ココのお店?突然、消えちゃったのよね。」

さやか「消えた…?」

女性「ええ、急に移転なのか、キレイさっぱり。また買いたかったのに。」

実はこの女性も、下手したら自分も闇菓子のスパイスにされるかもしれなかったというのを知らない、というのは当然の話である。

絆斗「店がまるごと消える…??そんなこと、あるのか…?」

さやか「上手な移動販売とか?」

絆・さ「「う〜ん…」」

とその時、2人は、元々『ガトー・コキーユ』があった場所の地面に、引っ掻いたような、抉れたような爪痕があるのを発見する。

絆斗「コレは…」


ショウマがマミの家で、『おいしいものノート』を書きながら個包装キャンディを見つめていた。

ガヴ→ショウマ「来年のハロウィンは、幸せに終われるといいな…」

とソコへ杏子がやって来る。

杏子「その、何かゴメンな。何の役にも立てずに、まどかまで巻き込んじまって…」

杏子はショウマに謝った…が、ショウマはそんな杏子を慰める。

ショウマ「ううん、杏子はしっかりまどかちゃんを守ってくれたでしょ?杏子は、あの時杏子ができる最大限のことをしてくれた。ソレで十分だよ、ありがとう。」

杏子はショウマに褒められ照れてしまう。

杏子「アハハ、ソコまで言われると、なぁ…///」

マミ「あら、ソコの2人はどうしたの?」

すると突然マミが顔を出し、2人はびっくりする。

ショ・杏「「な、何でもないです〜!!」」


一方まどかはと言うと、仮面ライダーガヴの正体がショウマであるという事実に苦悩していた。

まどか「どうしよう、もう一人の仮面ライダーの正体がショウマさんだったなんて…もう誰とも話せないよぉ…」


きらりは、その日の夕方、ダンススクールで貰ったお菓子を食べていた。

きらり「一つくらいなら……頑張ったご褒美。いただきます。 パクッ (´~`)モグモグうーん、美味しい!!」

しかしそんなきらりを狙う舌が…きらりは一瞬にしてヒトプレスにされてしまった。

ヤード「へへへへへ…」

その犯人は、他でもないグラニュート・ヤードだった。


第10話「キャンディなアイツがやって来た」

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