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ある草原に細長く道が伸びていた道といっても整備されてないがたついた道だ。そこにシルクの様な美しい髪の少女が何やら息も絶え絶えに走っていた、その少女の足は痛々しい傷が出来て血がストッキングに滲んでいた。
少女は泣きながら走った、アメジストの瞳に雫が幾数も滴っていた。
道端の少し大きな石に足を取られ転けてしまった。少女足の痛みで立ち上がる気力を持って行かれた様だった。
そこに一人の、旅人だろうか冒険者だろうかはっきりしないが、黒いフードをかぶった青年が通りがかった、青年は少女を見るなり駆け寄って話し掛けた。
「あの、大丈夫ですか?」
青年の声にはっとして顔を上げた少女はどこか怯えているようだった。
青年は血が滲むストッキングを見るなり、驚いたように声をあげた。
「怪我してるじゃないですか!、早く治療をしないと。」
少女は呆気に取られていた。
少女は、何故かこの人は大丈夫とどこか心の中で安心した。
その後、少女はその青年に手を借り町に行くことになった。
その青年はラキアといい、冒険者をしているらしい。
少女は、自分の生い立ちからあの場にいた訳も話した。
少女は、ティーネといいエルフの国の第一王女ということ、結婚話しをいきなり知られたことなど、話していくうちに安堵とこの先の不安でいっぱいになり泣き出してしまった。
ラキアは話しを聞きながら、優しく慰めてくれた。
そしてその日は宿に泊まり、明日の早朝にラキアの姉が住んでいると言うすこし離れた大きい町に行くことになった。