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宇部さんと朝を迎えた。
昨日の夜は何もなく、2人でキスをして眠りについた。
正直もっと求められたいと思ったが、彼のペースが大事だと思った。
私は焦りすぎる傾向がある。
だからもっとゆっくり進もう…!
そう誓った。
「新海さん。おはよう」
その声は優しくておっとりしてて…少し眠たそうだ。
「おはよう、宇部さん」
私は明るくあいさつをして、宇部さんに寄りかかった。
「ねぇねぇ宇部さん、どうして私のことを好きになってくれたんですか?」
私は聞きたいことがたくさんあった。
まだまだ彼のことを知れてないから。
宇部さんが優しく呟く…
「好きになったのは……理由やキッカケは分からないけど……新海さんのことを知りたいと思ったんだ。距離が縮まるにつれて………可愛いなぁって気持ちが芽生えて………」
「いや、これ以上言うのはやめる。恥ずかしいから…(笑)」
そうやって、照れ笑いを浮かべる宇部さんが本当に可愛い♡♡
「ねぇねぇ、結乃って呼んでみて〜♪」
私は甘えた声で言ってみる
「んー(笑)今はやめとく。」
困ったように、笑う宇部さん
私は、こんなに愛しい時間をいつまでも忘れたくない。
そう思った。
宇部さんと付き合って4ヶ月目のある日……
私は違和感を感じるようになった。
私ばかり連絡をして、向こうからは連絡が来ない…
そりゃ…宇部さんのお仕事が忙しいってことはよく分かってる。
でも………会いたくて話したくて仕方がない……
なのに、会えるのは月に2回程度。
これって付き合ってるって言えるの?
色んな価値観があるし……感じ方は人それぞれだけど………
やっぱり違和感………
私は好かれているという実感が欲しいタイプだ。
好きって示してくれないと不安になる…
自分が面倒くさいタイプってことは分かってるけど……!
そんなモヤモヤした感情がひっついて離れない。
私は宇部さんのことをちゃんと好いている…!
けど………宇部さんのことを疑ってしまう
些細なことで不安になる。
こんな自分が嫌いだ……
〈プルプル…〉
宇部さんからの着信だ。
こんな時間になんだろう?
いつもは仕事中のはずだけど……
スマホを耳に当てる
宇部さんの第一声は…………
だった…………
衝撃的で………
言葉なんて出なくて……
何も言えない………
だって…………理由は分かってたから。
いつもそうだ。私の愛が重くなって相手が離れていく……
焦る気持ちが大きくなっていって、一人突っ走ってしまうんだ。
〈2年後──〉
今日は晴れている、まさにお散歩日和だ。
私は宇部さんと別れてからというもの、誰とも付き合っていない。
あれから私は筋トレにハマって、最近はジョギングをしている。
自分を好きになるために、まずは見た目を変えようと思った。
だからといって、あの時の傷が癒えるわけではないけど…
「ふぅ……」
ちょっと疲れたかも…
少しよろけながらベンチに腰掛ける。
「はぁ……ちょっと無理しすぎたかな…」
スマホを見ながら休んでいると、ネットニュースのある記事を見つけた。
「ん………」
そこには、 2年前に起きた、とある国での戦争について書かれていた。
日本人も義勇兵として戦場へ行き、数十人が犠牲になったらしい。
その記事に、犠牲になった日本人の名前と最後に残した言葉などが書き綴られていた。
その犠牲になった日本人の欄に…………
の名前が書かれていた。
私は……
状況が理解できずに、ただただ………
ただただ………
どうして?
なんで……?
疑問と恐怖と悲しみが一気に押し寄せてきて、どうにかなってしまいそうだった。
宇部遥真が最後に残した言葉として、
今でも語り継がれている言葉がある。
〈悲しくないよ、愛だとか友情とか正義とか信じていいんだ。
僕らのその真っ直ぐさが武器になる。
僕の大好きな、緑色のメガネの彼女が教えてくれたよ。
人を愛する強さを〉
彼は最後の最後まで人を想って生きていた。
宇部遥真(享年29歳)
※このお話はフィクションです